2025年01月06日

【自分の考え】

2025年始まるにあたり

明けましておめでとうございます。

富山県議会議員の瀬川侑希です。

今年もよろしくお願いします。

昨年は、元日に発生した地震への対応、復興に向けて取り組みながらも、

高校再編に関して県民向けのワークショップを経て県庁への提言を取りまとめたり、

高岡スポーツコアのリニューアルに関わったり、

オーガニック給食と、1つ1つ実現することができました。

今年は、1日1日丁寧に仕事しながらも、

しかし常に「未来の姿」を思い描きながら、、、将来どういう社会になっているのか、その将来のために今何をなすべきなのか、、、逆算して目の前の仕事を捉えていきたいと思います!

教育、子育て、農業、環境とライフワークもありますが、

特に力を入れていきたいのは、高校再編とスタジアム。

この2つは次の世代のための仕事だと思っています。今の子どもやこれから生まれる方にとって、どういうものを残せるかと考えながら取り組んでいきます!

2017年から書いているこのブログも、、、時々更新しておりますが、昨年少しペースが悪かったので、昨年より書くことも今年の目標にします!

あと、空手指導も今年頑張ることの1つ!

ご縁あって、昨年から関野神社の役員に。元日は神社のお手伝いをしました。

高岡の開祖前田利長公をお祀りする神社に奉仕し、清々しい気持ち、今年も1年頑張ろうと思いました。北陸の冬には嬉しい晴れ間もありましたね。きっとみなさまの願いも届いていると思います。ご参拝、ありがとうございました!

3日には家族で瑞龍寺さんにも参拝。かわいい蛇のおみくじです!厄年なのですが、大吉でした!

4日は高岡市の新春武道稽古始め。

昨年は地震直後で中止だったため、5年振りに完全な形で開催。

みんな稽古ができることは当たり前ではないと、嚙みしめながら取り組んでいました。

私も千本くらいは突きました!

2025年、みなさまにとってよい1年でありますように!

2024年12月24日

【県議会】,【自分の考え】

富山県の人口は2060年に60万人になる?

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

12/12(木)に富山県議会が閉会しましたが、毎回翌日の北日本新聞では、議会を振り返っての記事が掲載されます。

今回の記事はこちらでしたが、後半の「ある議員」とは私、瀬川のことです。(なぜ名前を隠すのだろう・・・?)

先日の議会質問のブログでも書きましたが、

「人口減少は避けられないが、出生率と社会増減は政策次第で動いてくる数字だ」

「知事は4年前に掲げた88策をほぼ達成したというが、出生率と社会増減はむしろ目標と開いている。88策や今回掲げた100項目は、出生率と社会増減にインパクトを与えられていないのでは?」

「出生率低下と社会減にしっかり向き合ってほしい。改善策に繋げてほしい」

と、こういう主張をしました。

「議論生煮え より建設的な論戦を」と、新聞社からは厳しめのエール(?)ももらいましたが、

今回は、なぜ私がこの質問をしたのか、背景をもう少し説明したいと思います。

富山県では、今年度から『本県における人口減少やそこから生ずる課題に真正面から取り組み、総合的かつ効果的に推進するため』、県庁内に「富山県人口未来構想本部」を設置しました。県庁の全部局長が集まり、12月24日現在、6回の会議を開催しています。

まさに『』で括った、その目的のための会議体ですが、簡単に言うと、

・人口減少の影響は各所に大きく表れるので、減少カーブを緩やかにする

・とはいえ、人口減少自体は避けられないので、減少に適応した社会にする

こういうことだと私は理解しています。

行政がやらなければならないことは多岐に渡りますが、「人口」はその根幹というべきものだと思っています。(ここにこだわりがなければ、減少のスピードは加速し、閾値を超えると、人がいない亡国に繋がります。)

さて、その会議の11/13(水)第5回の会議で下のグラフが提示されました。

現在の出生率と社会増減が「続いた場合」の、「機械的推計」です。2060年に富山県の人口が60万人になるというもの。

機械的推計とはいえ、今年度100万人を切ったばかり。また、2060年とは35年後。今の子どもたちが働き盛りであったり、家庭を持ったりするころ。

その35年後に人口が「今の60%」になるというのは、やはりインパクトがありますね。

繰り返しますが、あくまで「機械的推計」です。

確定的な未来ではありません。ですから、「なぜ今このようなトレンドとなってしまっているのか要因分析を行い」、「この未来を迎えないように施策を講じていく」ことが、むしろ行政の仕事だと思います。

こういうことで、先日の議会ではこの課題を取り上げました。

私は、人口減少には様々な要因がありますが、①出生率、②引っ越しの多い少ないで決まる「社会増減」。この2つは、主要な要因かつ施策次第で数字が動きうるものだと思っています。

だからこそ、この2つに繋がる施策を今よりもっと実施しなければならない。そう主張しましたが、

とりわけ「出生率」に関して、知事の回答は意外なものでした。


「この4年間で出生率は政策目標としないことに舵を切った」


これは富山県の合計特殊出生率(15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの)です。この数年ダウントレンドが続いています。

政策目標から外したと言いますが、その理由はなぜなのでしょう?

(議会答弁では明確な理由は述べられませんでしたので)正直なところ、施策が出生率向上に結びついていないから外したのではないか?と感じました。

私は、(出生率を過度には追い求めなくても)チェックポイントとして、施策を点検するために政策目標から外さないでほしい、と考えます。

少なくとも、富山県には県民の希望の結果である「県民希望出生率」というものがあり、それと年々離れていっていることは受け止め、県民の希望が叶えられる富山県を目指してほしい!

と思います。

2023年に富山県の出生数は5,512人でした。

ざっくりとした計算ですが、仮に県民希望出生率「1.9」が達成されていたら、2023年に7,758人が生まれていたことになります。その差は約2,200人です。

県民の希望出生率が叶っていたら、去年生まれた赤ちゃんの同級生は約2,200人多くなります。

2060年というのは、この子たちが30代半ばになっている未来。いま現在の県民の希望と、2060年の県民の幸せは繋がっているはずです。

新田知事になってからの4年間で進んだものは数多くあります。 大学発ベンチャー、県のブランディング、ウェルビーイング。北陸3県の連携。

今まで無かった動きも多く、この部分は大変評価しております。

しかし。

常々、「チャンスがあり、夢が叶えられる富山県」を目指すと言う知事。

仮に出生率を政策目標から外したとしても、、、

そうであっても、県民の夢や希望を叶えること、今、希望出生率が叶っていないことにはとことん向き合ってほしいなと思います。

2024年12月18日

【県議会】

11月定例会で私がした質問(3/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

12/6(金)に予算特別委員会で1時間質問しました!

前回、前々回に引き続き、その時に私がした質問とその回答を。

3つに分割したうちの最後のパートになります!

(11)次は「軽症者の救急搬送における選定療養費」について質問します。

聞いている方「なんのこと」と思われるかと思いますが、いわゆる「軽症者が救急車を使った場合の有料化」と呼ばれたりもするもののことです。今月から茨城県で都道府県としては初めて実施されています。

私も「救急車の有料化」だと思っていましたが、担当課に教えてもらいようやく理解できました。「救急車」が有料になるのではなく、救急車を利用した方が軽症だった場合、「病院」が選定療養費という形で7,000円程度徴収する仕組みです。

もちろん救急車を呼ぶことをためらい救える命が救えないことは、あってはいけません。また、ほとんどの方が医師という専門家じゃないので、判断に迷った方はぜひ呼んでほしいと思います。ですが、明らかに軽症なのに、とか、タクシー代わりに呼ぶ方がおられるのも事実です。救急医療体制のひっ迫も度々問題になり、本当に医療が必要な方に届けることも大事だと思います。

まず、本県における救急搬送のうち、軽症者の人数、割合はどの程度なのか、武隈危機管理局長にお聞きします。

→(回答)軽症者の人数は、毎年20,000人弱。救急搬送に占める軽症者の割合は40%前後。

(12)この話になると「7,000円を徴収することで、救急車を呼ぶことのためらいが生まれるのでは」という声が必ず出てきます。ためらいがあってはいけません。ただ、紹介状無しで大病院に行ったら、以前は5,000円、今は7,000円かかるので、これと同じことだという意見もあります。こういうことを正しくアナウンスすれば、ためらいが生まれない状況も作れるのではないかとも思います。

とはいえ、緊急医療体制の維持が1番の目的です。現在は大丈夫でも緊急医療に携わる人材の確保が今より難しくなる将来があるように思います。

軽症者の救急搬送における選定療養費の徴収について、救急医療体制の維持の観点から、徴収するかしないかの判断を病院に委ねるのではなく、県として統一的な運用の「検討」はしてもいいのでは、例えば病院にヒアリングするとか救急車の到着時間が早まった可能性があるのはどのくらい何件くらいだとか、「検討」はしてもいいのではと考えます。有賀厚生部長に所見をお聞きします。

→(回答)先行県があるため、状況を研究するとともに、県内病院にヒアリングするなどして、しっかり検討を進めていきたい。

(13)残り2問は教育についてお聞きします。

現在議論されている、高校再編。先日教育委員会から再編における考え方の方向性が示されました。今までにない意欲的なものが出てきたと私自身は大変期待しております。もうちょっと詳細が出てきたら取り上げて質問したいなと思っておりますが、高校の中身を作り変える、そういう意欲も感じています。

ただ、大規模な高校、県立として3つ作る必要があるかどうかはまだ自分の中で腹落ちしていないというか、良し悪しを判断できていませんが、個人的には1つ2つは必要だと思っています。

会派の教育に関するプロジェクトチームで、県内の34の全日制高校、全校回りました。5つの定時制も全校回りました。やっぱり大規模校は、活気がありました。生徒も、色んな価値観に触れられる、気の合う友達とも出会う確率が上がる、授業の選択肢も増える、部活動が選べる。

今はやっていませんが、現状に加えて、他の学科の授業を受けられたり、大学のように多彩な開講科目から自分なりのカリキュラムを作れるとさらに魅力が増すように思いました。

小規模校のよさもある、それが合っている生徒もいるので、小規模も多少残してほしいですが、大規模のメリットも感じました。

しかし現状は、大規模のメリットが伝わっていないというか理解されていない面もあると思いますので、自信を持ってしっかり伝えてほしいとエールを送りたい思います。

さて、ですが、34校が20校になる再編イメージが示されました。14校を無くさないといけません。

この無くすのが、とっても大変で、「うちの地域から高校を無くさないでくれ」じゃないですよ。これはこれで大変さがありますが、物理的に無くすこともとっても大変で県内市町村も随分苦しんでいます。

平均的な規模の県立高校を解体する場合、解体費用はいくらになるのか、廣島教育長にお聞きします。こう言ったら、クラス数を挙げてくれと言われましたので、今は1学年4クラスが1番多いですが、元はもうちょっと入りますから、5~6クラス規模でお願いします。

→(回答)解体費は、泊高校は6億円、水橋高校で9億円かかった。ここから考えると、今後の1学校あたりの解体費は、7~8億円になる想定。

(14)単純計算ですが、14校だったら、112億円程度になります。とても大きな金額です。何も建てないけど、解体でこのくらいかかります。ぜひ、他に使えないか、という観点で検討をしてほしいです。

この答弁に関連しますが、最後に夜間中学の設置について質問します。

最終卒業学校が小学校の方は比較的県西部に多いという国勢調査があります。

この他、外国籍の方も県西部に多いです。今議論されていますが、安易に、真ん中だからという理由で富山市にしてほしくありません。

規模や設置場所の検討のためにも、まずは入学希望の方はどのくらいいるのか、どのエリアに多いのか、100人と200人では用意する学校のサイズも全然違うので、最初に入学希望者のニーズ調査を行う必要があるのではないかと考えます。

その際、同時期に進んでいる県立高校再編で生まれる空き校舎の活用も十分検討してほしいと思っています。1校でも使うことができれば、8億円の解体費用必要ありません。廣島教育長にお聞きします。

→(回答) 県のアンケート調査では富山市の希望が半数だった。空き校舎の活用は、再編の結論を待つと夜間中学の開校が遅れるため、スケジュールを考えると難しいところもある。

⦅↑時間切れだったため、後日の教育警務委員会で、「県のアンケートは全数調査ではない。国勢調査は全数調査。また、志貴野高校はグラウンドがないが、夜間中学にグラウンドは必要ないため、空き校舎と入れ替えられたら、志貴野高校の生徒にグラウンドも用意できる。こんな全体を通した発想をするためにも、まずは入学予定者の突っ込んだ把握を。」と質問しました。⦆

以上3回に渡って書いてきましたが、11月定例会で私がした質問です。

(ちなみに前回のブログで紹介した記事の他に、このようなものも。)

富山新聞

全体を振り返って、、、

地域おこし協力隊と、軽症者の救急搬送に関しては、実現に向けて動いていく前向きな印象を受けました。特に、地域おこし協力隊に関しては、来年度第一号が誕生するのではないでしょうか。

また、大学に関しても、時期を同じくして、県内の学校法人から新設に向けた発表があり、嬉しく思っています。

(ただ、「県内生徒の受け皿」を目指しているのだとしたら、富山県に縛り付けるメッセージになり、危うさも感じます。「出入り」が均等になればいいと思うので、全国から(海外からでも!)目指される、そんな大学になってくれればと思います。)

4年制私立大学の新設構想を発表 射水市の学校法人|NHK 富山県のニュース

高校再編は今、私自身が1番力を入れて取り組んでいる分野です。来年度具体的な発表がありそうなので、変化の激しい時代。この時代を生き抜く生徒が「ここで学びたい!」と、そう思える高校を作れるよう、頑張りたいと思います。

希望出生率と現実の差に関しては、次回のブログで詳細を書きますね!

なお、映像は、

録画中継 | 富山県議会インターネット議会中継

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

【県議会】

11月定例会で私がした質問(2/3)

おはようございます、富山県議会議員の瀬川侑希です。

12/6(金)に予算特別委員会で1時間質問しました!

前回に引き続き、その時に私がした質問とその回答を。

3つに分割したうちの真ん中のパートになります!

(5)続いて。富山県では人口未来構想本部会議を開いています。部局横断でこれまで6回会議を開き、このままいくと2060年で62万人になるという推計も示されました。現在、人口未来構想の骨子案を策定しようとしている最中だと認識しております。

その策定しようとしている骨子案の中でも、私自身は最大のポイントは「出生率」と「社会増減」、この2つをどう据えるかだと思っております。

今から関連して3問続けますが、最初に「出生」の話をしたいと思います。

委員長、ここで資料の掲出許可をお願いします。

新田知事になって進んだ分野、多くあると思っています。大学発ベンチャー、県のブランディング、ウェルビーイング。北陸3県の連携。今まで無かった動きも多く、この部分大変評価しております。

一方で、下がったものもあります。あんまりこういうのは県のほうから発表がありませんね。これからの3問、文面だけみると厳しめですが、頑張ってほしい、という期待を込めて質問するので、あんまりピリッとさせたくありません、淡々と行きますね。下がったものの一つが「出生率」です。

富山県では県民希望出生率というものを数年前(R元調査)に算出しました。1.9になります。お1人お1人の「希望」の平均を取ったものです。率、数字を追い求めてください、と言っているわけではありません。この「1.9」は県民の「希望」の総合値なので、どうすれば「希望」に近づくのか、叶えられるのか、できていないなら政策をブラッシュアップしてほしいと思います。

県民希望出生率「1.9」を富山県は目指しておりますが、現実と開きがある、少子化が止まらない原因はどこにあると考えているのか、川津知事政策局長にお聞きします。

→(回答)未婚率の上昇が少子化の大きな要因。出会いの場の減少、結婚に対する価値観の変化など様々な要因が複雑に絡み合っている。県では少子化対策に取り組んできたが、対応し切れていない。

(6)次に社会増減の話をしたいと思います。これも以前より明らかに数字が下がったもののひとつです。

本県の人口減少に対応する上で、自然増減(人の生き死にですね)は人口構成上避けられない部分がありますが、社会増減は転出と転入の差です、自治体の取り組み次第で動いてくる数字だと思っています。現に一極集中の東京圏以外でも社会増を達成している自治体はいくつもあり、富山県としてもあくまで社会増を目指すべきだと考えます。

このグラフのように数年前まで社会増だった時期もありました。現在社会増となっていない原因はどこにあると考えているのか、田中地方創生局長にお聞きします。

→(回答)移住者は増えているが、更に増やす必要がある。富山暮らしの魅力を発信できていない、富山県に来ても暮らしまで体験することができないという課題もある。

(7)新田知事が4年前に掲げた88策。先ほども言いましたが、これによって今まで富山県が取り組んでこなかったものが大きく動いた、プラスの面も多くあると思っています。

一方で、これまでよりも結果が伴っていない部分もあります。そのひとつが、この「出生率」と「社会増減」です。

88策、この9割が達成されたとみるかどうかは議論があったところですが、というのも「着手」はみんなが認めるところですが、「達成」というと違和感がある方もおられると思います。

例えば、このように88策で「達成」としていたのに、ほとんど同じ100項目がいくつもあります。

とにかく、この88策のほとんどが達成されたけれども、それにも関わらず県民希望出生率と現実の開きが大きくなっていることや、社会減が続いており社会増を達成できていない現状をどう受け止めているのか、新田知事にお聞きします。

→(回答)県民希望出生率や社会増の達成に向けて取り組んできたものに関しては、一定の成果があったと考える。しかし、達成できていない現状に関しては、危機感を持っている。これまでの取り組みを点検し、新しく前向きな取り組みを打ち出していく必要がある。

ありがとうございます。やっていることもたくさんあると思っています。

ただし、私の問題意識としては、88策と100項目。リンクしている、似ている部分が多いです。ほとんど達成していたとする88策の後継となる100項目が達成されても希望出生率や社会増は達成されないのではないか、ということを心配しています。100項目はぜひやってほしいですが、それだけでは出生率や社会増減にインパクトが弱いのではないかと思うので、100項目以外の項目もどんどん進めてほしいです。

→(回答)この4年間の途中で、出生率をベンチマークしないことに舵を切った。政策目標から外した。

(私が言いたいのは、「県民の希望を叶えてほしい」ということ。希望出生率は県民の希望。

新田さんは「チャンスがあり、夢が叶えられる富山県」といつも言う。希望を叶えることから、叶えられていないことから目を背けないでほしい。県民の希望とどんどんどんどん離れていっている現実をしっかり受け止めてほしい。)

続いて、子ども政策に関して3問お聞きします。

(8)仮称ですが、こどもの権利に関する条例が制定に向けて進んでいることを大変嬉しく思っています。特に、都道府県条例として初となる「こどもにとって大切な権利」の具現化や、権利侵害を救済する機関の設置など、意欲的な中身となることもありがたく思っています。

ですが、理念条例、宣言条例になってはいけません。そして条文を読むだけでは、救済機関の設置以外に、どのようなことが進んでいくのかイメージしづらくも感じております。

条文案にある「こどもに対する権利侵害を救済する機関の設置」以外で、今まで実施していなかったどのような施策が「具体的に」進んでいくのか、できれば「具体的」ということを意識して答弁くださればと思います、松井こども家庭支援監に所見をお聞きします。

→(回答)例えば、子どものウェルビーイング向上の普及啓発に取り組む。また、子どもからの相談支援体制を充実させる。

子どもにこそ伝えたい内容だと思いますので、発表される際には、ふりがなを振るとか、優しい内容にするとか、子どもにも伝わる方法でも発表ください。当然やられるとは思いますが。私も小中学生中心の空手道場をやっておりまして、書類作る時いつもふりがな振りますとか気を付けています。結構大変なんですよね。よろしくお願いします。

(9)さて、条例制定は大変歓迎することですが、知事がいう「こどもまんなか社会」は、条例ができればそれだけで実現するものではないと思います。

今、何が足りていないのか、この4年間でどういうことを進めていくのか、

「こどもまんなか社会」は私たち議会側も大変共感することなので、知事のイメージと擦り合わせて、時に推進力となって大いに応援したいという想いで質問します。

知事のイメージする「こどもまんなか社会」の実現のためには、こどもの権利に関する条例の他に、現在どのような施策が足りていないのか、新田知事に所見をお聞きします。

→(回答)これまで取り組んできた施策の拡充し、また新たな施策を検討する。主なものとしては、いじめ、虐待などに対する心のケア。また、子育てに関する経済支援を拡充する。学校外の教育などに充てられるクーポンも発行したい。私立高校の学費を段階的に支援したい。

(10)「こどもまんなか」は理念とかビジョンはみんなが共感するところですが、具体的な施策になると難しさも感じます。県民と話していると、私、同世代なので、子育て世代と話すことが多いからもあると思いますけど、「こどもまんなか、って言ってるのになんでこういうことにお金かかるの?」と結構言われます。私立高校に通う生徒への助成の年収制限とか、高校のタブレットとか。

もちろん「新田知事になってからこういうこと進んだんだよ」とその度に言っていますよ。私立高校へ通う生徒への助成の拡充とか、フリースクールとか。

言っていますけど、私はやっぱり明確に予算をかけることが必要だと思うんですね。全部、何でも無償という世界にはなりませんけれども、「今までやってなかったこういうことをやります」とか、「去年から今年になってこれが進みました」とか、せっかく県の広報誌も定期的に発行しているのですから(「県広報とやま」、年5回発行しています)、色々発信したいことはあるでしょうが、「こどもまんなか」が新田カラーならこの部分は毎号何か報告することにして、「ここに予算かけました」「これが進みました」ということを県民ともっと共有したらどうかなと思います。

さて、色んなところに予算をかけなければいけませんが、「こどもまんなか社会」の根幹は、生まれ育った家庭に関わらず、健やかに育つ、夢や希望を持って育つ、そういう環境を作ることだと思っております。そういう意味では「日本語指導が必要な児童生徒」、現実に困っている生徒ですね。こういう方へのサポートは進めなければなりません。

しかし、富山県も少しずつ対応しておりますが、グラフ見ても分かるように、それを上回るペースで対象となる児童生徒が増えており、行政で手が届かないところをアレッセ高岡さんなど民間のみなさんも頑張っておられます、が、この児童生徒は今後も増えていくでしょう。

足りていないから行政もっとやりなさい、人員増やしなさい、とそこだけに矛先が向くのもおかしな話だと思っています。日本語指導が必要な児童生徒は、自分の意思で日本に来たり、ここで育っているわけではありません。親が県内のどこかで働いていたり、多くは県内のどこかの企業で勤めている場合が多いでしょう、その企業にも一定の責任というか責務があるのではないか、と思っています。

日本語指導が必要な児童生徒数の増加に関して、対応の負担を行政だけで抱えないよう、企業にも協力を求める仕組みが必要だと考えますが、竹内生活環境文化部長に所見をお聞きします。

→(回答)児童生徒の日本語教育を企業に求めるあたり適当な分野があるか、それが本当に可能かどうか、よく検討していきたい。

今回はここまで!続きは次回!

「県民希望出生率」の話は、新聞にも取り上げられました。背景も含めてもう少し説明した方が分かりやすいと思いますので、後日このブログで取り上げたいと思います。

北日本新聞
富山新聞



なお、映像は、

録画中継 | 富山県議会インターネット議会中継

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2024年12月14日

【県議会】

11月定例会で私がした質問(1/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

12/6(金)に予算特別委員会で1時間質問しました!

今回は、その時に私がした質問とその回答を。

長いので、いつものように、3つに分割します!

本日は人口の話から、子どもの環境、高校再編など合計15問用意しておりますが、まずは人口の話から始めたいと思います。

(1)1問目はですね、前回9月議会とほぼ同じ質問になります。南里経営管理部長に答えてもらいました。本当はその時、再質問すればよかったのですが、反射神経が悪くとっさに反応できなかったので、おかわり質問になりますけれども、再度質問させてください。

富山県内の大学等の定員総数は令和5年で3,105人となっています。これは同時期の進学者数4,774人の約3分の2でして、つまり進学のタイミングで本県から人口が流出する構造的な仕組みとなっています。

ですから、このままでは毎年1,600人社会減になる構造なので、大学等の受け皿を拡大する必要がありませんか?と質問しました。

その時、部長からは「県内の一部の大学、短期大学においても、入学定員を満たさない状況が見られるところです。ですから定員割れしないよう、大学の魅力を高めて、高校生にしっかりアピールしていきます」と、こういう答弁でした。

一方で、先月行われた北陸三県知事懇談会においても、北陸三県の大学進学者に対する大学定員の割合は約8割である。これは課題である。それを踏まえ、東京に集中している大学定員の偏在是正に関する取り組みを進める、とこんな話題もありました。

定員が充足するよう県内大学の魅力を高めることはもちろん大切ですが、仮に充足しても社会減構造には変わりないので、

それとは別に、県内大学等の受け皿を進学者数と同程度に引き上げる必要があると考えます。魅力向上と受け皿拡大は、どちらも大事ですが、違う問題だと思うんですね。南里経営管理部長に所見をお聞きします。

→(回答)高校生が進学先を選ぶ際は、県内・県外に限らず学びたいことを学べる大学かどうかが重要。県内にそうした選択肢があることは大事。引き続き、魅力向上や学生募集の取り組みを支援していく。

(魅力が高まって県内大学が充足しても、社会減構造は続く。今すぐ実現しなくても将来に向けて手を打っていってほしい。県内の高校生は県内に留まってください、という話ではない。県外からの進学者を増やし、出入りの均衡を目指してほしい。)

(2)続いて、2問目も9月議会でした質問です。移住に関して、富山県は、起業する場合であれば移住元を問わない支援金はありますが、県内でも結果を出している市町村があります。県でも起業にこだわらない支援金が必要ではありませんか?という質問をしました。

3ヶ月前、田中局長からは「移住促進策の拡充の必要性は強く感じているところ」とも言われましたが、「地方同士の支援金による競争を助長しかねないという面もあります。移住は決して一時的なお金のみで決まるものではないため、仕事、住宅、子育て環境など、多角的に富山県の魅力を伝えていく必要があると考えております。」と、こういう答弁でした。

しかし、新田知事二期目のマニフェストに、「移住支援制度の対象を起業のみならず全国・海外まで拡大」というものがありました。方針変更とまでは言いませんけど、この方向で進めるのか確認したく思っております。もちろん私としては、それを望んでおります。

移住支援制度の対象を、起業に限らない場合でも全国まで拡大するのか、実施スケジュールとあわせて、田中地方創生局長にお聞きします。

→(回答)移住支援金制度を全国まで拡大することは、本県への移住を決める後押しとなる。市町村と協議しながら検討を進める。

(3)続いて、地域おこし協力隊に関してお聞きします。2問目の移住とも繋がる話なのですが、私自身富山県は全国に自慢できる素晴らしい県だと思っています。多くの方に富山県の魅力を知ってもらい、住んでほしいなと思っています。しかし、この県には地域に様々課題があるのも事実です。

そんな中、地域おこし協力隊は地域課題を解決しながら、その地に住んでもらう仕組みです。3年間は国が、かかる費用をすべて負担する制度なこともあり、なるべくこの有利な制度をうまく活用できないかと思っております。

では富山県は県としてどういうことをやっているかというと、首都圏での募集セミナーの開催や、富山県地域おこし協力隊ネットワークの構築など、定着率の向上策に取り組んでいます。

しかし、本県の地域おこし協力隊は何十人もいますが、全員市町村が採用している現状です。ですが、これは市町村だけが採用できるのではなく、県も採用できるんですね。

でも、富山県としては採用実績はない。

来年度の県庁活性化方針で「外部人材の積極的な活用」とも言っています。行政課題の解決、外部人材活用の点からも有効と考えます。

地域おこし協力隊の重要性についてはいつも認識いただいていますので、市町村の取組みを支援するだけでなく、本県としても採用してはと考えますが、田中地方創生局長に所見をお聞きします。

→(回答)国も地域おこし協力隊を全国的に増やすべく力を入れている。現在情報収集をしているところであるが、近県での採用も多くなっており、本県でも採用に向けて検討していく。

(4)続いて、新田知事に、この人口の問題についてお聞きしたいと思います。

まず、前提として、2期目に向けた2つの8策に伴う100項目の公約が示されましたが、4年前の88策のロードマップとの位置付けを確認させてください。88策のロードマップは今年度で終了となるのか、また、100項目のロードマップも来年度に向けて今後示されるのか、新田知事にお聞きします。

→(回答)今後新たに作成する県の「総合計画」で100項目を取り入れる。ロードマップは示さず、「総合計画」の進捗管理を行うことで、100項目を実現していく。

(ロードマップは県民にも分かりやすく、意味があったと思う。あの形でなくてもいいが、100項目の公約がどのように進んでいっているのか、なんらかの形で示してほしい。)

ちょっと短いですが、次からひとまとまりの質問が続くので、今回はここまで!続きは次回!

なお、映像は、

録画中継 | 富山県議会インターネット議会中継

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2024年11月12日

【スポーツ】,【県議会】

富山マラソン4回目!

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

11/3(日)の自身4回目となる富山マラソン。

無事完走できました!!

途中きつい時間帯もありましたが、

ボランティアのみなさんの頑張り、

何より沿道のみなさんの「頑張れ〜」という声援で、

一歩一歩、足を動かすことができました。

(過去が遅すぎただけですが)過去最高より40分程度タイムが縮まり、4年目で1番よいタイム。自分でもびっくり。

40歳になりましたが、わたし進化しているかもしれません笑。

走ったみなさん、応援したみなさん、関わったみなさん、本当にお疲れ様でした!ありがとうございました!

スタート前
6km。まだ余裕あり
新湊大橋で21km。半分!
今年のマイベストフードはいなり寿司!酢を体が欲していたのかも
でも、定番のミニトマトも、
昆布おはぎ(?)も美味しかった!
マイベストドリンクはもちろん、33kmすぎのコカ・コーラ!
雄大でかっこよかった
ゴール後のますの寿司もありがたかった!酢!

以前も富山マラソンに参加したブログを書きましたが、

2回目の参加2022:ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト

初めての参加2021:ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト

いくつか目的をもって参加しています。(楽しくて参加しているだけではありません笑。)

そのうちのひとつが「マラソン大会で発生するゴミ」。

風などにより、マラソン大会がなければ生まれなかったゴミが、海にまで達しています。

環境の観点から、マラソンのゴミを少しでも出ないよう頑張りませんか?と議会で言っていたら、

2年前には、紙コップを初めてリサイクルしてくれました。

が、今年はさらに進化してくれました!富山県庁のみなさん、ありがとうございます!


マイボトルで参加する県外の大会を視察してくれ、今年から「セルフ給水」という形で、マイボトルを持てば給水できる仕組みになりました。

この動きがどんどん広がればと思います!

この大会は他の大会と何が違うのか?

自然の豊かな富山県だからこその、意義のある大会を開催できれば、より富山県の魅力を高められるのではと思います!!

(私はなんとか走り切り、足の痛みもありましたが、翌日はお茶会。社中の先輩がお席をもたれ、2席の点前を担当しました。

高岡の開祖前田利長公墓所の廟守である繁久寺さま、室町や江戸から伝わるお道具と、素晴らしい環境だったにも関わらず、、、稽古通りできず反省しきりでしたが、文武両道、また精進していきます。)

それでは、また!

2024年10月09日

【お知らせ】

9月定例会で私がした質問(3/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

9/17(火)に本会議で1時間質問しました!

前々回、前回に引き続き、その時に私がした質問とその回答を。

3つに分割したうちの最後のパートになります!

(11)続いて、高岡テクノドームの別館整備に関して、2問質問します。

当初は2023年3月には完成予定だった高岡テクノドーム別館ですが、紆余曲折あり、現在、整備すべき機能を精査しているところです。時間はかかっておりますが、その分、必要な機能が整備され、県内の活性化に繋がり、「別館ができたからこんなイベントもできた。あんなイベントもできた。」と、より多くの県民から喜ばれる施設となることを期待しております。

そのテクノドーム別館ですが、8月末に、調査を依頼したコンサルティング会社から、整備の方向性についてケースA、B、Cの3案が示されました。これが最終案ではなく、この3案をベースに必要な機能を議論していくと聞いております。

その中でも、特にケースB、ケースCは地元が望んでいるのに基本的に近い形になっていると思っておりますが、唯一、ケースBの「可動式客席なし」には、申し訳ありませんが、反対の意思を示させてください。あと、ここだけなんとかなりませんでしょうか?

なぜ、反対するのか。それは、テクノドーム別館は、可動式客席がないと「本館同様」フラットな作りとなります。

本館もフラットな床。別館もフラットな床。要は、「別館でできるイベントは全て本館でできる」ということです。

数年間、色々議論してきましたが、結局同じものが2つできる。これでは、何のために作ったのかと思われても仕方ないと思います。

可動式客席を求めるのは私ひとりの意見ではありません。色んな人が思い思いのことを言って県庁を混乱させないよう、少なくとも高岡選出の自民党県議と高岡商工会議所と話した上で、この質問を作っております。

多少規模の違う同じような施設を2つ作るのではなく、本館では不向きなイベントが開催できたり(座席フラットよりも傾斜があった方が適しているイベントがあるから、世の中にそういう施設があります)、多彩な使い方が選択できるようにするためにも、可動式客席は必要だと考えますが、山室商工労働部長に所見をお聞きします。

→(回答)フラットな床でも大型スクリーンやステージの高さの工夫で視認性を確保できることから、階段状の可動式客席は必須ではないという見解が調査会社から示された。設営効率やより高い視認性を重視して、可動式客席を設ける場合でも、施設規模に見合った客席数で計画することが望ましいとも示された。今度、この調査内容をもとに、県議会の議論なども踏まえて整備内容の具体的な方針を検討していきたい。

(12)続いてテクノドームに関してもう1問質問します。

現在、別館整備に関して、県は県西部の商工業の皆さんの意見を多くヒアリングしています。商工業のための施設を作るという、ベースの考え方をもちろん否定はしません。

しかし、商工業だけや、現在だけを見た決断をしてほしくありません。広く、未来も見た判断をしてほしいと思っています。

周りを見渡してみると1,700席の高岡市民会館は解体され、

テクノドーム別館建設予定地近隣市の1,200席の高周波文化ホール、同じく1,200席の砺波市文化会館が築40年以上経過しています。恐らくもう10年くらいで使えなくなるでしょう。

どちらも市の施設です。市の施設の後継は市で考えるべきかもしれません。色んな方とテクノドームの話をします。主に、ご自身が拡大の時代を生きてきた年配の方がそのような意見をおっしゃいます。

しかし、先週の永森議員の一般質問で、社会保障費の増加等で予算は今まで以上に厳しい。そして、人口が減る時代に合わせて、行政運営をしなければならない、という話がなされました。

将来のエリア像、エリアの10年後20年後を想像した時に、県と市で似たような施設をそれぞれ作るのではなく、県でテクノドーム別館を作るから、市では作るのをやめよう、作るにしてももう少し小さなものを作ろう。2つのものを1つにする公共施設マネジメントを単独の自治体だけでやるのではなく、隣の市と、あるいは県と市の垣根を越えて実施する時代ではないでしょうか。そのためにも、近隣の類似施設で開催できていたものの受け皿にもなれるような施設とするべきではないかと考えますが、山室商工労働部長に所見をお聞きします。

→(回答)基本計画は、展示機能の充実を主な方向性に掲げている。展示場は本館同様大型車両の乗り入れが可能なコンクリート床を採用するなどが求められる。文化施設とは構造や設備の面で大きな違いがある。十分な代替施設となることは難しい。一方で、多機能型展示場として、市民による音楽イベントや式典、集会、映画上映など一定の催事には対応可能であると考えている。一部の催事の受け皿としての役割を果たせるよう、県議会の議論なども踏まえて整備内容の具体的な方針を検討していきたい。

(13)最後に、新田県政4年間の成果について、というテーマで、1問だけ質問します。

知事就任前に新田さんが掲げた「富山八策 八十八の具体策」。知事になったらこれに取り組みます!という選挙公約のようなものです。この冒頭に、「アベノミクスの追い風を活かせていない富山県」という課題が提起されています。

「富山の将来が、全く見えない。なぜなら、、、」という流れで、1番最初に挙げられているのが、GDPの成長率です。全国平均や石川県よりも伸び率が悪い、というのがその理由でした。ここから新田さんの、経済を成長させる、そういう知事になる、という決意に繋がっていくため、問題意識の出発点がこの名目GDPの成長率と言えます。

その後、県知事になったあとの「GDPだけを追い求めるのではなく、県民のウェルビーイングを高めなければいけない」という主張には大賛成です。

しかし、ウェルビーイングを高めると同時に、これまでの富山県政を否定し、自分だったら成長率を上げる、と言ったからには、言ったなりの責任があると思っています。

私はこの4年間ずっと、問題を提起された知事から名目GDPの成長率ついて自分はどう変えたか、県民に説明があるのだろう、そろそろか、そろそろかと思ってきましたが、問題として取り上げたわりには、現在まで説明がありませんでした。

今回、この質問の答弁が、上がっていても下がっていても本質はそこではないと思っています。知事になって取り組まれてきた、ウェルビーイングもいい。寿司と言えば富山も素晴らしい。でも、1番の根幹は、言ったことに責任を持って、県民に説明する。政治に携わるものとして、そういう姿を示してほしいと思っています。

厳しいことを言いますが、1期目最後の議会なのでお許しください。でも、言いっ放しが気になっている県民は結構おられると思います。

この4年間で県内経済をどう成長させたのか、アベノミクスならぬ国の風を富山県は受け止めることができたのか、また、GDPの成長率が悪いという指摘でしたが、新田県政になり、GDPの成長率を上げることができたでしょうか、新田知事にお聞きします。

→(回答)コロナや自然災害などがあったが、富山県の経済は力強く成長してきた。直近の値が令和3年度までしかないが、名目GDPは3.7%増で、国の2.7%を上回った。特に県内製造業が7.2%と牽引した。知事になってからは、新産業戦略、スタートアップ支援戦略を積極的に進めている。大学発ベンチャーの伸び率が全国トップになった。これまでに蒔いた種は着実に芽吹いており、今後も更なる発展を目指して全力で取り組む。

以上が私がした13の質問です。

特に、今回のブログで取り上げた3つの質問は、全体の中でも最も取り上げたかった質問でした。

【振り返り】

テクノドームに関しては、本館と別館が同じ機能ではなく、違う使い方ができるからこそ、様々な需要に応えられると思っており、可動席は譲れないラインだと思っています。

本館は今現在は埋まっています。しかし、10年後20年後、人口減少に伴い、現在の催事が同じ頻度で開かれるとは思えません。質問でも言いましたが、現在だけでなく将来を見て、また周りのエリアも含めて判断すべきではないでしょうか?

知事への質問も、質問でも言いましたが、自分で言ったことに責任を持つことが最も大事だと思っています。今後も、毎年、自主的に成長率について説明してほしいものです。

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2024年10月07日

【県議会】

9月定例会で私がした質問(2/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

9/17(火)に本会議で1時間質問しました!

前回に引き続き、その時に私がした質問とその回答を。

3つに分割したうちの真ん中のパートになります!

(6)続いて教育環境について2問質問します。

富山県教育は、家庭・地域、そして特に「教員」の努力で全国でも高い学力を維持してきました。これには大変頭の下がる思いです。

しかし、この間、教育に求められる役割は随分と変わってきたように思います。

曖昧で複雑で不確実な時代。正解の無い問題に解決策を出さなければならない。対話し合意形成し、結論を出す力。現在はそういった力が求められています。

富山県の成功体験にはリスペクトしていますが、子どもたち、生徒たちが生き抜いていく時代を考えると、その成功体験を捨て去って、富山県教育をアップデートしなければいけない。今議論している、高校再編がその最後のチャンスになる。

そういう想いで、私たちは会派にプロジェクトチームを作って取り組んでいます。

現在富山県の公立にはない、国際バカロレアをはじめとした英語に力を入れた学校や中高一貫校は、ぜひ必要だと思っています。

行きたくない生徒もいるでしょう。でも、こういう教育を受けたい!しかし富山県にはその選択肢が無いから、県外の高校に進学する。そういう生徒が、毎年一定数います。

先生も同様です。「英語話さんなんからバカロレアの学校に行きたくない」という先生もいます。でも、自分を高めるためにそういう学校に行きたい!という先生もいます。富山県にはそういう学校が無いから、ほんとは生まれた富山県で教えたいけれど、県外の学校で教えている先生を私は知っています。生徒や、そして教員の働き先の選択肢の観点からも必要だと考えます。

教育委員会は様々な会議で国際バカロレアや中高一貫校に関して、有識者の意見を聞いています。聞くことも大事だと思います。しかし、「教育委員会がどうしたいか!」生徒のために作りたいのか、作りたくないのか、これが最も大事だと思うんです。教育委員会自身としては国際バカロレアや中高一貫校の必要性を現在どのように考えているのか、廣島教育長にお聞きします。

→(回答)教育委員会としては、積極意見と消極意見がある中で、子どもたちに魅力ある教育と多様なニーズに対応できる選択肢を提供する、こういう観点が必要だと思っている。教員の働き甲斐の観点からも実現の可能性を探る必要がある。

(7)続いて、これも教育環境の観点からお聞きします。

県議会の出前講座で高校生の話を聞くと、必ずと言っていいほど「駅で電車を待ってもいいけど、待ち時間に勉強したいから勉強スペースがほしい」「駅にWi-Fiがほしい」という意見が出ます。特に勉強スペースに関しては、やる気になっているからこその思いであり、なんとか叶えてあげたいという気持ちに毎回なります。

JR城端線・氷見線の再構築実施計画に関しては、着々と進んでいることに大変期待を持っておりますが、駅機能が強化されるとより魅力的な路線になるとも考えます。再構築実施計画に無いことではありますが、これから計画に無いことも少し検討していけませんでしょうか。

例えば高校が近い駅だけでも、高校生のための勉強スペースやWi-Fi機能を整備できませんでしょうか。

県の整備ではなくとも民間の整備を募るなど、城端線・氷見線を最も利用する高校生が抱えているストレスを、ひとつでも減らせるようチャレンジしてほしいと考えますが、田中交通政策局長にお聞きします。

→(回答)今年度から、勉強スペースやWi-Fiを含む、駅の利便性を高める市町村の取り組みに関し、支援する事業がある。この事業は民間の取り組みに市町村が補助する場合も対象になる。県は民間や市町村の取り組みを後押しする。

(8)このパート最後は、農業について3問お聞きします。

令和5年に県内で収穫されたコメの1等米比率は62.2%と、例年より大幅に下回りました。

(特にコシヒカリに関しては、過去最低ですかね。)

1等米と2等米では値段が10~15%違うので、農家としてはそれだけ収入減になります。

一方でみなさんおっしゃるのは、1等米と2等米の食味は「ほとんど変わらない」ということです。

今年のコメ作りをされている様子の報道を観たり、実際生産者にも会いに行きました。去年の1等米比率が低かったという経験から、みなさん、細心の注意でと言ったらポジティブですが、私には1等米にするために神経をすり減らして、苦しい思いをしながら暑さや生育状況と戦っている、そんな印象を受けました。

真剣に農業に取り組むこと自体は尊いことだと思っています。ですが、味や栄養がほとんど変わらないのに、収入が15%減るのはなんともやるせない気持ちになります。私たちが毎日食べなければならない「食」を支える方々には、1等米を求める姿勢にはリスペクトしつつも、たとえ2等米であっても収入が落ち込むことのない体制にし、明るい気持ちで農業に取り組んで、なんなら耕作面積をどんどん拡大する、そんな方向に向かえないかと思っております。

今後も猛暑があります。ですから、今後の猛暑に備え、また、米は作るなと言いながら小麦はどんどん輸入しています。2等米や作り過ぎた米は米粉にして、食料の安全保障の観点から、小麦の輸入を減らしてはどうか。2等米を米粉にする仕組みを作ってはどうかと思います。

しかし、そんな簡単な話ではなくて、農林水産部に聞くと、米粉は水田活用の直接支払交付金があって初めて戦える値段なんですね。そして、2等米になったから米粉に、と言っても交付金は出ず、事前に「米粉を作る」と宣言しないと交付金は出ません。ですが、小麦の輸入を抑えることにも繋がるので、制度の使い勝手が悪ければ、改善要求をするべきだと思います。2等米を米粉にする際にも水田活用の直接支払交付金を受けられるよう国に求めてはどうか、佐藤副知事にお聞きします。

→(回答)富山県産米の約7割は県外で消費。暑さ対策としては、高温に強い富富富などに切り替える対応をしている。2等米と1等米は見た目の違いでしかなく、どちらもしっかりと販売されている。確かに1等米より安くなるが、米粉としてさらに安く売ってそこに税金を投入するのにはいささか問題があると考える。
また、コシヒカリや富富富の米粉ではなく、食味などから米粉用米の米粉が求められている実態がある。

(9)そして、米粉にすれば、米を食べない国にも輸出できます。また、米にはありませんが、小麦にはアレルギーで悩む人も多い「グルテン」が含まれています。アレルギーや健康志向から世界でグルテンフリー市場が成長しており(農林水産省によるとこの10年で3倍に拡大しています)、とやま輸出ジャンプアップ計画を達成するためにも、特に米粉の海外輸出に力を入れてはどうかと思いますが、津田農林水産部長にお聞きします。

→(回答)米の国内マーケットは縮小傾向にある中、新たな海外需要を開拓することは喫緊の課題。グルテンフリー市場は年々急拡大しており、米粉の輸出拡大は期待。ただ、米粉の輸出実績は日本全体として高くない。要因は他国産米粉との価格差(2~3倍)であり、現状、米粉そのものの輸出は厳しいと認識している。しかし、日本産米粉の優位性もある。差別化をすれば可能性も高まる。まずは、県内の米粉商品開発や需要拡大を目指す。

(10)このパート最後は、オーガニック、有機食材について質問します。

「とやま有機農業生産推進大会」は3年連続、「とやま有機農業アカデミー」は2年連続で開いてきました。特に、食べるものを選べない子どもたちには、少しでも身体にいいものを食べてほしいと思い、この流れを大歓迎しています。私も高岡市の学校給食に有機食材を入れられないか活動していますが、現在壁にぶつかっており、まずは幼稚園保育園から始めております。

野上農林水産大臣時代にできた「みどりの食料システム戦略」をきっかけに、全国でも有機食材の取り組みが加速しています。2代続けて農林水産省から副知事が来ている富山県には、全国のトップランナーであってほしいと思いますが、富山県の有機農業取組面積の伸び率は全国でどの程度なのでしょうか。

また、供給を増やすには需要開拓が必要だと考えますが、需要開拓に向けて現在どのような取組みをし、今後どのような展開をしていくのか、佐藤副知事にお聞きします。

→(回答)令和3年→令和4年で面積は2.3%、令和4年→令和5年で面積は7.9%伸びたが、
全国は13.9%伸びており、本県は下回る。
有機JAS取得の支援や需要開拓に努める。

8問目の回答は、理屈としては通っているようにも思いますが、、、

しかし、世界の人口が増えている中で、食料生産を減らしている国は日本だけだと言われます。

国内だけのマーケットを見ているからであり、世界の流れを見て、手を打つべきではないでしょうか?

そして米の生産を減らす一方で、小麦を大量に輸入しています。(日本を滅ぼすのに、ミサイルひとつ要らない。日本への食料輸出を止めるだけでいい。とも言われます。)

小麦に代わる米粉をより国内で生産し、食料自給率を上げる仕組みを様々な手で構築すべきではないでしょうか?価格差があるから、ではなく、それを克服する方法を考えるべきでは?

私はそう思います。

今回はここまで!続きは次回!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2024年09月25日

【県議会】

9月定例会で私がした質問(1/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

9/17(火)に本会議で1時間質問しました!

今回は、その時に私がした質問とその回答を。

長いので、いつものように、3つに分割します!

本日、分割方式にて、合計13問質問します。

まず、移住、観光、関係人口について。

(1)令和5年3月、これが発表している最新の数字です、この時の富山県の高校卒業者8,308人に対して、大学・短期大学等への進学者数は「57.5%、4,774人」となっています。割合としては過去最高だそうです。

一方で同年4月の県内大学・短期大学等の定員総数は「3,105人」となっています。

これがどういうことかというと、4,700人に対して3,100人。県内の大学等の定員総数は進学者数の約3分の2しか受け入れられず、約3分の1の1,600人はどうあっても県外の学校にしか行けない。実際は県外から富山県への進学などもありますが、出入りを考えても、

枠が3分の2しか無いので、18歳のタイミングで毎年1,600人が社会減になる、そういう「構造」になっているということです。

私は県外に進学することには大賛成です。

しかし、人が動く大きなタイミングは大きく2回あり、「進学」と「就職」です。就職のタイミングでの出入りはどちらもありますが、進学のタイミングで本県から人口が流出する「構造的な仕組み」となっていることは、Uターン率100%が現実的ではない以上、

ちなみに富山県出身者のUターン率はこれでも、沖縄、静岡に次いで「全国3位」の52%です、

繰り返しますが、進学のタイミングで本県から人口が流出する「構造的な仕組み」となっていることは、まさしくこれが人口流出の大きな要因の一つだと問題視しています。県内大学等の受け皿を進学者数と同程度に引き上げる必要があると考えますが、南里経営管理部長の所見をお聞きします。

→(回答)県内大学・短期大学の定員が埋まっていない。まず、県内高校生に県内の大学等の魅力を知ってもらうことが大切であると考える。

(2)続いて移住支援金に関して。

富山県の移住支援金制度は東京23区のみを対象にしていますが、東京以外からの移住にも、独自に支援金を出している県内自治体があります。例えば、人口と比較しても移住実績の高い南砺市、氷見市なんかです。

もちろん、関係者の努力もありますが、制度を作れば結果がついてくる1つの証明だと思っています。結果が出ているのなら、参考にして、東京以外からの移住にも支援金を作ってはどうでしょうか、田中地方創生局長にお聞きします。

富山県は、起業する場合であれば、移住元を問わない支援金はありますが、起業にこだわらない支援金が求められると思います。

→(回答)東京圏に限らない支援策も一つの有効な取り組みではないかと考えている。しかし、地方同士の支援金による競争を助長する。移住はお金のみで決まるものではないため、多角的に富山県の魅力を伝える。

(3)続いて、観光に関して。

7月オープンの大阪駅直結、北陸の情報発信拠点HOKURIKU+への来場者数は好スタートを切ったところです。担当部署のみなさん、大変お疲れ様でした。

開業1ヶ月間で24万人の来場。HOKURIKU+を目指して来た方ももちろんいらっしゃいますが、たまたまふらっと入った方も多かったことでしょう。だからこそ、このHOKURIKU+へのせっかく来場を、今度は「来県」に繋げるために、できることはないかと考えています。

「来県」に至るには、様々なきっかけがあろうかと思います。HOKURIKU+での体験もそのきっかけの1つになります。「HOKURIKU+で食べ物を買ってみたら美味しかった。現地ではもっと美味しいはずだから、行ってみたいけど、どうしようか」という方の背中を押す仕掛けができませんでしょうか。

例えば、HOKURIKU+での物品購入者に、本県で使えるクーポン券を配り、来県を促してはどうでしょうか。使われなくてもいいと思っています。でも、そのクーポンがあったから来るきっかけになった、こういう方が1人でもいれば、0が1になるわけですから、やる価値はあるのではと思っています。事前に担当課に聞いたらハードルが高いようなことをおっしゃっていたので後ろ向きかなーと思いますが、ぜひ検討してほしく田中地方創生局長にお聞きます。

→(回答)クーポンは旅行動機の一つに繋がるが、運用や管理に人手や経費が必要。関西圏からの誘客促進の必要性はその通りであり、何が効果的か知恵を出し合って対応していきたい。

(4)ここまで移住とか観光について3問聞いてきましたが、住宅や子育て環境、教育がよければ、それだけ訪れる方も増えます。

住宅に関して1問質問します。元日の地震でも改めて浮き彫りになりましたが、住宅の耐震化率に関して。各都道府県で調査年は違いますが、各県の最新を比べると、富山県の耐震化率は約80%で全国ワースト3となっています。これには、昔ながらの家が多かったり、それぞれの家が大きかったり、様々な要因があろうかと思います。

地震で被害のあった住宅に対する耐震化は、支援制度が作られましたが、被害のなかった住宅の耐震化も進めないといけません。

そこで、現在住んでいる自宅を担保に資金等を借り入れて家に住み続け、契約者死亡後に家を処分し返済する仕組み「リバースモーゲージ」というものがあります。

住宅の耐震化を進めるために、利用を促してはどうでしょうか。持ち出しゼロで耐震化をすることができ、例えば利子を補助するなどのサポートが考えられますが、金谷土木部長にお聞きします。

→(回答)耐震化費用がネックである方の選択肢の一つになる。リバースモーゲージの制度の周知を図るなど、更なる耐震化の周知に努める。

(5)続いて、子育て支援に関して、1問お聞きします。ワンチーム会議で県のこども医療費助成対象を未就学児から小学生までに拡大する方針を示しました。大変ありがたい拡充だと歓迎しております。

拡充した小学生の医療費は、市町村が既に対象としているため、県民の負担は変わりませんが、市町村の歳出が軽減されます。

ですから、この県の拡充によって浮いた財源で、市町村には別の子育て支援をやってもらって、面として広がってほしいと思っています。

こども医療費助成の小学生までの拡充について、県民の負担が変わらない見直しを県がやる意図はどのようなものがあるのか、また、この拡充により、市町村にどのような事業を期待するのか、松井こども家庭支援監にお聞きします。

→(回答)市町村が負担軽減した分で、新たな子ども子育て施策を展開していただくようお願いした。地域の実情に応じた施策が展開されていくものと考えている。

1問目は、答弁がすれ違っているというか、、、

「県内高校生→県内大学」がポイントではなく、

県内外の出入りがあっていいので「大学等進学者分の受け皿がないと、構造的に人口流出するよ。しかも毎年のことだよ。」と言っているつもりなのですが、、、

次の11月議会で、この点を突っ込みたいと思います。

今回はここまで!続きは次回!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2024年08月17日

【自分の考え】

お盆に思う

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

(今回(も笑?)、とりとめのない内容になりますが、お盆にいつも私が考えていることでして、お許しください。)

8月15日に富山県戦没者追悼式に出席しました。

先の大戦で命を落とされた日本並びに全ての国の先人に、謹んで哀悼の誠を捧げます。

戦没者追悼式にはよっぽどのことが無い限り出席するようにしています。

今の世が先人の犠牲の上に成り立っていることを忘れず、
平和のために、富山県民・高岡市民の幸せのために、一生懸命仕事をする。

私にとって、戦没者追悼式はこのことを毎年確認する場です。

ちょうど数日前に、

パリ五輪、卓球日本代表の早田ひな選手が、帰国後の記者会見で、

「鹿児島の特攻資料館に行って、生きていることを、自分が卓球を当たり前にできていることは当たり前じゃないということを感じたい。」

という発言をされました。

早田選手ほどの方なら、ご自身の発言がどのように広がっていくか分かっていて、その上で勇気を持って発言されたのだと思います。

個人的な考えになりますが、私は「よく言ってくれた」という気持ちになりました。その勇気に拍手を贈りたいと思います。

もちろん、戦争や特攻にまでいたった経緯は賞賛されるものではありません。「二度と戦争や特攻が起こらないように」考えることが大事だと思いますが、

終戦から79年が経ちました。当時を覚えている方も少なくなっています。

早田選手の発言をきっかけに、平和や先人の犠牲、おっしゃる通り「当たり前にできていることは当たり前じゃないということ」を考える方が少しでも増えたらいいなと思います。

戦没者追悼式と早田選手の発言。お盆という時期もあって、自分の中で繋がりを感じたため、紹介しました。

お盆にはお墓参りにも行きました。

生まれる家は選べません。だからこそ、どんな家に、どんな環境に生まれようとも、可能性と選択肢がある世の中にしたい。

これが私の信念ですが、
一方で先祖の1人でも欠けていたら私という人間は生まれていません。

ずっとずっと昔から、それぞれの時代で先祖が一生懸命生きてきて、私という人間に繋がっている。お墓参りではいつもこの奇跡というか繋がりを感じています。

私の苗字には「川」という字がついていて、大変気に入っています。

ある方が、「川」の字に関してこんなことを言っていました。

「大相撲で「川」のつく力士がいなくなった。幕内では2011年以来いないらしい。日本人では1992年以来いないらしい。「山」とか「海」とか大きなものばかり見るようになって、日本人はそれを繋げている「川」を感じにくくなったのかもしれない」

自分に「川」がついているからか、この話はとても印象に残りました。

私自身、分かりやすいものに目が行きがちになります。

しかし、背景とか繋がりとか、隠れがちになることにもしっかり目を向けたい。そういう意識で仕事をしたい。

「川」の字を持って暮らしてきた先祖のお墓参りをして、そういうことも思いました。

最後に、これは別のある方に紹介されたグラフです。

みなさん、これを見て何をお感じになるでしょうか?

戦争は二度と起こしてはいけません。

先の大戦で多くのものを失った日本ならなおさらです。

だから、「もし戦争が起こったら」という問いが、私たちに合わないのかもしれません。

しかし、これが「誰かがなんとかしてくれる」という意識からの回答だとしたら、私たちは大事なことを忘れてしまっているのかもしれません。

私も含めて、私たちは普段から、「国がダメ」「県庁や市役所がやってくれない」と言いがちにもなります。

頼るところはあってもいい。特に困っていたら遠慮なく頼っていい。でもすべてが「誰かがなんとかしてくれる」だけになると、よい社会になるとは思えません。

「社会は自分たちでよくしていく。」「未来は自分たちで作っていく。」そういう意識で過ごしたいな、とそんなこともお盆に感じた次第です。

それでは、また。よいお盆をお過ごしください。