2024年01月28日

【県議会】

地震対応、住宅支援の今後の課題

元日の地震からもうすぐ1ヶ月が経とうとしています。

富山県内においては1万世帯以上の断水が解消されたり、道路が復旧。また、避難所が全域で解除されたり、当面の応急手当は進んできました。

そして次は、手当に向けていたエネルギーを、被災者の生活再建に、間断無く向けなければいけません。

例えば、住宅支援。

富山県は先日、補正予算を決定。国は「中規模半壊」以上が支援対象でしたが、国の制度ではカバーされない「損害割合20%台」の「半壊」も対象にしました。

また、下の表作成段階では、国の被災者生活再建支援制度は氷見市のみに適用でしたが、その後、小矢部市と射水市にも適用。しかし、県はそれ以外の全市町村も対象にしました。

この2点の拡大対応、大変ありがたい対応だと思っています。

一方で、1/26段階では、富山県の住宅被害は全壊と半壊を合わせて、182件。報道されていたり、自分の聞いているものと比べ、思ったより少ないように感じてしまいます。

というのも、その20倍以上の数、4285件が「一部破損」という判定を受けています。

「半壊」の判定はとても厳しく、例えば家が傾いていて『どうみても半壊以上だろう』と思っても、判定は「一部破損」だという話を多く聞きます。感覚と判定にギャップがあるのです。しかし、傾いていることには変わらず、その傾きに対して、住んでいるだけでも気分が悪くなる場合もあるようです。

「一部破損」には、上記支援は適用されず、この方たちにどのような支援を届けていくかが、今後の課題です。

1/26現在

当面の対応として、県内のホテル・旅館組合のご協力で1,500人分の部屋を用意して頂きました。

一定の期間にはなりますが、生活することができます。費用は国と県で半分ずつ出し、住む方の負担はありません。市町村の防災担当課で受け付けています。また、県内だけでなく石川県からも受け入れています。

県内で多くの住宅被害がありましたが、多くの方は現状支援を受けられていません。ほとんどの方が「一部破損」判定をされているからです。

しかし、「一部破損」であっても、家には住めず、住まいをなんらかの手段で移している方も多いと聞いています。

実態を正確に把握することと、そして液状化でも大きな被害のあった東日本大震災や熊本地震の対応も参考にしながら、被災者に寄り添った支援となるよう、働きかけていきたいと思います。

2024年01月11日

【自分の考え】

忘れられない元日に…

「明けましておめでとうございます。」

当たり前だったこの言葉が使えないくらい、大変な正月になりました。

2024年01月01日16時過ぎ。

石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6の大きな地震が発生しました。

□当日

私が住んでいる高岡市でも震度5強。発生した瞬間は自宅(木造)にいましたが、東京のオフィスで経験した東日本大震災よりも自分の体感としては大きく、非常に恐怖を感じました。

発生後。余震に備え、非常食などすぐに逃げられる準備をしながら、テレビをつけ情報収集。私の携帯にはいろんな方から被災情報と写真が次々と送られてきました。

地元の建設業者がすぐにコーンを設置。的確な判断に感謝申し上げます。

東日本大震災の経験から、しばらくは余震が頻繁に起こることを家族で確認。備えるとともに、この瞬間自分にできることはそれを伝えることと思い、「余震に備えて!」と近所の高齢者宅を訪問したり、知人に伝えたりSNSで呼びかけました。

夜になるにつれ、少しずつ状況が県に集まりました。震源の能登の被害とは比べられませんが、県内の被害も相当なものであることが分かりました。

□2日目、3日目

1月2日、3日は住民の方からの問い合わせ・相談に応対したり、現地状況、避難所状況を確認。

寒さもあり、避難所の環境は厳しいものがあったと思いますが、幸い物資は足りているとのことで、大変安堵しました。

□4日目

1月4日は伏木、氷見両地区から要請があり、自民党県連政務調査会として現地を回りました。県内でも被害の大きい両地区だと報道されてはおりましたが、想像以上の被害で、あちこちで懸命な復旧作業が行われていました。

全壊やあきらかに傾いた家屋が報道されますが、外からは大丈夫そうに見えても内部にかなり被害があったり、液状化した土砂の範囲の広さであったり、実際に見て分かることもたくさんありました。

回っていると、住む場所や想定される費用、これからの生活への不安がたくさん聞こえてきました。保険や制度。決まったルールが基本となりもどかしい気持ちですが、声を届け、形にするのが私たちの仕事。県や国にしっかり伝え、少しでも早い復旧、少しでも負担を減らせるよう尽力したいと思います。

大変励まされる連絡もありました。1月2日に、友人の内藤徳島市長から「報道を見て、自分たちにできることを考えている。何かできることはないか?」と相談がありました。

氷見市役所に繋いだところ、断水世帯が市内に多く、不足している飲料水を届けてくれることに。みなさんも正月休みであったであろうに、半日たらずのスピード感で決断し出発してくれた徳島市にこの場を借りても感謝申し上げます。

最も被害の大きかったのは能登地域ですが、道路が寸断され、能登には物資を届けられない。その中で今できること、と氷見市へ運んでくれました。

氷見の方が喜んでくれた反応を見て、本当によかったと感じました。

また、全国の友人から心配のメッセージをもらい、こちらも大変励まされました。瀬川、元気です。

2016年の熊本地震では、犠牲者のうち、直接死は50人、その4倍以上の218人が災害関連死でした。慣れない避難所などで体調を悪化させたことが一因です。

まだ県内でも100名近くの方が避難所生活を送っておられます。壊れた自宅で暮らしている方もおられます。

県内における災害関連死を出さないよう、

1日でも早く復旧し、富山県として能登の支援に全面的に移らなければいけません。(特に住まいに関しては、戻って作業しやすいため距離も近い富山県でまとまった数を提供することが、最も大事だと考えます。県も動いていますが、ホテルや旅館、不動産物件を一元的に集約し、石川県の要請を待たずに情報提供するよう、働きかけていきます。)

大変なスタートとなりましたが、、、一方で元気の出る明るいニュースも届けられるよう、1年間頑張ってまいります。今年もよろしくお願いします。