2017年12月31日

【市議会】

来年度予算への要望を手渡しました。

おはようございます、瀬川侑希です。

12月22日に、来年度予算への要望を髙橋市長に手渡しました。

 

私は市議会議員になる前から、高岡市の財政問題について話題にしてきました。

高岡市は財源不足のため、削るところは削らないといけません。

一方で攻めるところは攻めないと、魅力がどんどん無くなり、延命措置をしているだけの街になってしまいます。

 

先日、ある方と話していると、「よく『選択と集中』というが、『選択』とはその人の生活を奪う事、その家族の生活を奪う事になるかもしれない。簡単な話ではない。…しかし、それでもやらないといけない。だから、『選択と集中』という生易しい言葉ではない。『峻別(しゅんべつ)と集中』なんだ。」とおっしゃる方がいました。

 

来年度に向けて、予算カットの話がたくさん出てきています。全体論には賛成です。

批判もたくさんありましょうが、覚悟を持って進めないといけません。しかし、それだけではダメです。

代わりに、何をやるのでしょうか?「こういう街にする!」とビジョンを示し、「これをやる!」と力強く宣言する事が、市には必要だと思います。

現在ばかりを考えずに、未来にむけた投資をすることを忘れないようにしてほしいです。

 

さて、先日、会派「高岡だいすき会」として市長に来年度の要望を手渡しました。提案したことの一部をご紹介します。

主なものを取り上げると…

・子育て環境の充実

30年後の高岡を想像した時、もっとも必要な事だと考えています。

第二子の保育料の無料化、認可外保育施設へ通うご家庭への支援、放課後児童クラブ(いわゆる学童クラブ)の開所時間の延長、支援員確保のための予算の拡大などを要望しました。

 

・海外留学制度の充実

高岡の子どもたちに早くから世界を感じてもらい、世界を自分の目で見る機会を増やす。子どもたちが視野を広げ、広がった視野で自分の街を考えてもらうことが、将来高岡を担う人材づくりにつながると考えます。

 

観光に関しては、これまで高岡市はいわゆるハコモノの整備を複数行ってきました。次の段階として「観光客の動線」を整える事が、既存の財産を活かすために必要だと考えます。

 

・山町、金屋町エリアにおいて「ひと目で分かる観光駐車場」の整備

ブラジルには、街一番の繁華街から自動車を排除し、歩行者専用モールにした「クリティーバ」という州都があります。なんと1970年代の事です。

参考:

http://www.universal-design.jp/currently/machi/machi21.html

高岡の山町、金屋町エリアには車で向かう観光客も多いですが、駐車場が少なく、分かりにくいという声を聞きます。

一方で、山町や金屋町は歩いてこそ楽しい通りだと思いませんか?

ひと目で分かる周辺観光駐車場整備を行い、そこから歩いて楽しむことを、もっと観光客に分かりやすく伝えたいです。(いっそ「歩行者天国」にして、歩かないと見れない仕組みを作ってはどうでしょう?)歩くからこそ、商店を気軽に覗くのだと思います。

 

・法隆寺釈迦三尊像再現プロジェクトのビジネス化

今年のこのプロジェクトはとっても夢のあるものでしたが、私は、もっと大きな夢に育てていける可能性を感じました。高岡には国宝を再現する力があるのです。

参考:

https://www.axismag.jp/posts/2017/03/69807.html

文化財は、災害や盗難で、破損・喪失のリスクがあります。各地で万が一のためにデータやクローンを残しておきたいという需要があると考えます。

こうした需要に対して、ビジネスとして成立させることはできないでしょうか?

また、文化財は日本だけにあるわけではありません。ゆくゆくは、世界の文化財に営業活動することも可能ではないでしょうか?

 

・ウォーキングが多い歩道への100M毎の印字

運動の成果が見える化すれば、達成感が生まれます。何もジムを作らなくても、道に印字するという小さなきっかけを作るだけで、目標をもって体を動かす人が増えるはずです。ウォーキングしたくなる、サイクリングしたくなる、そんな仕掛けをしては?

 

・見やすいホームページへのリニューアル

高岡市のホームページをご覧になった事はありますか?ホームページは24時間働く営業マンです!

「書いてある」のと「伝わっている」は違います。伝わっていなければ、書いてないのも同然です。ふるさと納税が多い自治体はどういう作りにしているのか、観光客が多い自治体はどういう作りにしているのか、もっともっと研究し、高岡のファンが増えるようなページにリニューアルすべきです。

 

 

市議会議員は、市役所からの提案に、公式には「Yes」か「No」しか言えません。しかし、少しでも実現できるよう、あの手この手で、全力で働きかけていきます。

今年も残すところ後1日です!みなさま、よいお年をお迎えください!!

2017年12月28日

【市議会】

12月定例会で私がした10の質問

こんにちは、瀬川侑希です。

今日が仕事納めの方も多いと思いますが、高岡市役所も今日が仕事納めです。

議員は決まった休日が無く毎日が仕事だと思うので、体力の続く限り頑張ります。

 

今回は、12月定例会で私がした質問を掲載します。(すごく長い文章です、すいません…。)

 

前半は「子育て環境及び人口について」6つの質問をしました。

現在高岡では、様々な問題が起こり、また将来予測がありますが、その多くは「少子化」に起因していると考えています(全部ではありませんが…)。また、都会よりも先に少子高齢化を迎える高岡だからこそ、先んじて取り組めば、全国の自治体や世界のモデルにだってなれる!と考えています。(人口13億の中国だって、このままいくと少子高齢化を迎えるんです。)

だから、生き残る自治体になるには、少子化に正面から取り組む必要がある!と思っています。子どもたちが減っていく街に、未来はありません。「高岡モデル」を作りたいのです。

 

後半は「財政について」4つの質問をしました。

財政状況が厳しい高岡ですが、よりよい高岡にするには、事業をなんでもかんでも「やめる」のではなく、まずは内容の徹底的な精査をすべきではないでしょうか?内容を吟味するにあたっては、一つは、てこの原理のように小さな力で大きな効果がある事、そして次に、未来の高岡にとって必要な事を逆算して考える事が必要だと考えます。

①高岡市は2015年と2016年は転入者が転出者を上回る「社会増」となりました。毎年5,000人弱の方が高岡市に転入して下さっていますが、この動きを一過性のものにせず、継続していくためには、5,000人の傾向を分析する事がスタートかと思います。この5,000人は当然ですが、色々な属性の方の集合体であり、ひとかたまりとして捉えている限りは、結果に一喜一憂するだけになってしまいます。そこで「この2年間、転入者に限ると、10代刻みではどの年代が多く、また、どの地域に転入する方が多いのでしょうか?」これが分かると、民間が地域ごとに様々なサービスを打ち出すヒントにだってなると考えます。

⇒(答弁)20代と30代が多く、地区では、野村、戸出、下関に多い。

 

②次に2010年以降の転出者の傾向を見ると、全体としては富山市への転出が多い中、30代に特徴的なのは射水市への転出です。この理由としては、射水市は、所得制限はあるものの、第2子の保育料を無料にするなど、子育て環境が充実しているという面が大きいと思いますが、2020年度までに国が幼児教育を無償化する方向なので、「高岡市も2018年度と2019年度は、国に先駆けてまずは3歳~5歳の第2子の保育料の無料化を実施してはどうでしょうか?」高岡市は3年前の2014年より「子育て満足度日本一」を目指すと言っているにも関わらず、ちぐはぐな印象です。市が昨年行ったアンケートでは、就学前児童の保護者、小学生の保護者ともに「子育てに伴う経済的支援が充実しているか」という質問に、50%以上の方が「そう思わない、どちらかといえばそう思わない」と回答しています。

⇒(答弁)今後検討。

 

③また「この「子育て満足度日本一」とは具体的にはどの段階の子を持つ方の満足度なのでしょうか?」対象が広ければ広いほど、数多くの施策をやらねばならず、対象を明確にして、場合によっては対象を絞る判断もしないと、いつまでたっても市民の実感は生まれないのではないでしょうか?

⇒(答弁)生まれてから小学生までの子を持つ保護者の満足度である。

 

④放課後児童クラブ、いわゆる、学童クラブに関して、市の総合計画の第2次基本計画では、平日午後7時まで開所できる学童クラブを27クラブの目標としておりましたが、8クラブにとどまってしまいました。「その要因と今後の目標達成に対するスケジュールを教えて下さい。」時間の延長が厳しいなら、一定時間以降は学童クラブを束ねて、1か所に集める等の施策もあるかと思います。

⇒(答弁)主な理由は、支援員等の不足だと考えているので、確保していきたい。

 

⑤「自治会に属していないアパートの住人には市の広報誌「市民と市政」が届いていない場合がありますが、手だてはないのでしょうか?」HPで公開している事は知っていますが、アパートには小さい子を持つ方も多く、子どもの検診情報など大事な情報が載っています。同じ税金を払っているので、アパートの住人にも届ける必要があると思います。

⇒(答弁)なんとかしたいので、該当する方は市役所や管理会社に相談してほしい。

 

⑥ここまで子育て環境の質問をしてきましたが、子育て環境の充実と郷土教育、この2つを両輪で回す事が未来の高岡を担う人材育成に繋がると考えます。「郷土に愛着と関心をもってもらうために、愛知県新城市の若者議会のように、例えば高校生や若者に実際に予算を渡す仕組みを作ってはどうでしょうか?」愛知県新城市は人口5万人程度の街ですが、2015年から、若者がまちづくり政策を検討し、実際に1,000万円の予算の使い道を決める機関を設置しました。自分の考えを市が聞いてくれる、自分の考えが市の政策に繋がっているという体験は、充実感となり、会社でいう愛社精神ならぬ、市を愛する気持ちに繋がるかと思います。

⇒(答弁)以前は青年議会があったが、参加者が減り、やめた。全国の事例を研究していく。

 

⑦財政の話になると、支出を抑える事ばかりに目がいきがちですが、収入を増やす事も同じくらい大事であり、行政といえど「稼ぐ」姿勢が大事だと考えます。取り組みやすい具体案として、高岡市でも年間を通して様々なイベントが行われていますが、「例えば、イベント毎の黒字化を目指し、スポンサー収入の向上に取り組んではどうでしょうか?」市はイベント効果を来場者数で示しがちですが、イベント毎の収入も計測し、指標とすべきです。民間が開催するイベントであれば、入場料を取ったり、物販をしたり、様々な仕掛けで黒字化します。高岡市もスポンサー収入、出展者からの適切な出展料、入場料収入、物販収入など、あらゆる方法を検討し、収入を増やす仕組みを作るべきです。

⇒(答弁)収入は増やしていかないといけないので、民間の知恵も参考にしていきたい。

 

⑧「公共施設の再編に関して、小学校の統廃合にこそ、すぐに取り組むべきではないでしょうか?」高岡市は「市教育委員会に対し、1~2年の間に方針を示すよう要請している」との事ですが、現在1学年10人程度の小学校が複数存在します。先日の公共施設再編計画は基本的にはよい事で、進めるべき事だと思いますが、「取り組むのが遅かった」事が大変大きな問題なわけです。高岡市の保有する公共施設の面積で、学校の占める割合は40%を超えており、小学校は今後の使用状況が想定できる施設ですから、一刻も早く取り組むべきです。財政の問題以外にも、子どもの教育の観点でも、統合には効果があると考えます。1学年10人の小学校に通っていると、同級生では9人の友達しかできません統合すると、より多くの友達、より多くの先生に出会えます。再編は早ければ早い程効果がありますので、「また取り組むのが遅かった」という事態にはならないよう、市の財政、そして何より、子どもたちの事を考えた早い判断をお願いします。

⇒(答弁)小学校の統廃合は避けて通れない。できるだけ早く、全体像を示したい。

 

⑨高岡市はコミュニティバス事業に今年度は4,700万円使っています。現在、コミュニティバスは高岡駅北側に2路線4台走っていますが、平均すると1運行あたり9人の乗車です。私も調査のために何度も乗車しましたが、乗車定員は倍以上あります。乗車の9人も1周ずっと乗っているわけではないので、仮に半周乗っているとすると、1運行の25%以下の乗車率となってしまっています。一方で高岡駅南側には住居はどんどん増えているにも関わらず、コミュニティバスは1台も運行しておりませんが、新高岡駅、瑞龍寺、おとぎの森公園、スポーツコア、イオン、あぐりっちなど、市民に人気の施設がたくさんあります。バスは電車などと違って、新たに工事を必要とするものではない、ルートに弾力性のある乗り物です。4,700万円を効果的に使うためにも、「北側の1台を南側に回してはいかがでしょうか?

⇒(答弁)新たな交通手段を検討する時期にきている。

→その後、コミュニティバスは今年度で廃止の方向に…。公共交通を軸とした街づくりは?廃止の前に、ルートの再検討や便数の検討など、段階を踏むという選択肢は無かったか…。

 

⑩着工が凍結となった新総合体育館に関して。私は金額が大きかろうと、採算が取れるなら作るべきだと思いますが、この話題で問題なのは、いつも建設費用だけが一人歩きしている事です。建設後に、何に、年間どのくらい使用されるのか、年間いくら稼げるのか、建設費用と収益や採算性がセットになって説明されるべきです。また、今後進めるのか、やめるのか議論するためには、正確な数字の把握が前提になるべきです。「建設に関して、現時点までにかかっている費用はいくらなのでしょうか?また、8月の入札中止に伴い、再設計費用も含めて、建設全体の費用見込みがいくらからいくらに変わったのか、教えて下さい。合わせて、建設の見送りに関して、既に使用が決まっていたポーランドレスリングチームに対してどのように説明しているのでしょうか?」ポーランド側がどのように反応し、オリンピックの事前合宿地変更の懸念はないのでしょうか?

⇒(答弁)現在まで1.5億かかっている。再設計費用によって全体予算から増えないように努める。ポーランドへは適宜伝えて、理解を得たい。

 

 

長くてすいません。(答弁)はもっと長く答えてもらっていますが、さらに長くなるので要旨だけ。

質問の度にレベルを上げていきたいので、お気づきの点があれば、メールなどでご指導下さい。

2017年12月25日

【市議会】

「会派」って何?会派の人数によってできる事

みなさん、政治用語の「会派」という言葉を聞いた事はありますか?

 

私も、恥ずかしながら市議会議員になる準備をするまで「会派」をよく分かっておらず(汗)、「政党」と似たようなものだろう、ぐらいに考えていました。

 

あたらずとも遠からずですが、

一言で言うと、「同じ議会に所属する、考えが近い議員のグループ」です。議会の運営をスムーズに行うために結成されます。

「政党」は議会の外でも活動を行うのに対して、

「会派」はあくまで議会の中で仕事をするための、議員のグループです。ほとんどは同じ政党に所属する議員で1つ、2つの会派を作っていますが、まれに違う政党に所属する議員で会派を作ったり、無所属の議員が集まって会派を作る例もあります。政党=会派、としなければいけないわけではありません。

 

そして、この「会派」は、「それぞれの地域の条例」でルールが定められている、という特徴があります。そのため、会派の結成条件や、会派の人数によってできる事などは、地域によって(議会によって)異なるのです。

 

 

では、なぜ「会派」を作るのかというと、会派の人数によって、議会内でできる事に幅がうまれるからです。

 

例えば、高岡市議会議員は全員で27人ですが、

・会派名「自民同志会」20名

・会派名「公明党」2名

・会派名「社民党議員団」2名

・会派名「日本共産党高岡市議団」2名

・会派名「高岡だいすき会」1名 ← 瀬川侑希の所属会派です。

という構成になっています(ちなみに、高岡市議会の場合、1人であろうと、会派に所属しなければいけません)。

議長ポストのほか、3つの常任委員会、その他6つの委員会、計9つの委員会の委員長はすべて最大会派から選出されています。大きい会派であればあるほど、重要ポストは、その所属議員に与えられる、という事です。

 

そのほか、高岡市議会では、会派の人数によってできる事が異なります(繰り返しですが、議会によってルールは異なります)。

 

●2人以上会派

議会運営委員会に参加する権利が与えられる(1人会派はオブザーバーとしてなら参加できるが、特別な場合を除いて意見は言えない)

代表者会議(会派間の意見などを協議し、調整するための会議)に参加する権利が与えられる

 

●3人以上会派

条例や意見書など、「議案の提出」ができる

 

●4人以上会派

3月定例会、9月定例会、市議会議員選挙及び市長選挙後最初の定例会で、「代表質問」ができる

 

それ以外は、1人会派であっても、大きな制約はありません。一般質問もできますし、議案の賛否にも加われます。

 

しかし、上記は「オフィシャル」のメリットです。

「アンオフィシャル」にも、人数が多い会派には利点があります。

市役所側も、提案した議案を通したいですし、逆に通すには議案にどのような要素が足りないか調べるために、人数が多い会派とは事前に水面下で協議を重ねる、と言われています。賛否に影響する会派かそうでないかは、市役所側も同じ対応、というわけにはいかないのでしょう。

一方、個人の考えとは違っても、会派の統一見解を優先しなければいけない場合もあるため、

 

市政のキャスティングボートを握る代わりに、会派の総意のために時には我慢もある、というのが人数が多い会派のメリット・デメリットでしょうか。

 

 

ちなみに、一部の方から「名前がふざけている」と不評な「高岡だいすき会」というネーミングですが、この名前にしたのには2つ理由があります。

一つは、「高岡の事を考える市議会議員なので、やっぱり『高岡』という名前を入れたかった」、という事。

もう一つは、「今まで政治に関心が無かった人が、少しでも政治に興味をもってもらえるよう、親しみやすい名前にしたかった」、という事です。

 

一番年が若い市議会議員として、市民と市議会の距離を縮める事も私の役目だと思うので、このネーミングのように色々批判もあるかもしれませんが、少しでも政治が身近に感じてもらえるように恐れずやっていきます!!

2017年12月23日

【市議会】

高岡市議会 12月定例会(後編)

おはようございます、瀬川侑希です。12/11(月)の記事の続きです。

 

12/20(水)に高岡市議会12月定例会は閉会となりました。

 

『市民の要望を届ける』一般質問は、12/11(月)、12/12(火)、12/14(木)の3日間行われ、合計18人が質問しました。

(この他に、4人以上の会派だけが「代表質問」を行う事ができ、12/7に自民同志会の金森氏が代表質問を行いました。瀬川は1人会派「高岡だいすき会」ですが、人数が1人だと会派としてできる事が限られます。会派人数によるできる事できない事に関しては、また後日。)

 

ここで一応申し上げておきますが、高岡市議会議員は、全員で27人です。

 

 

『市政のチェック』に関しては12/15(金)、12/18(月)に3つの常任委員会が開かれ、

初日の12/4(月)に市役所側から今定例会に提案された議案を、審査しました。

 

私の所属する「産業建設常任委員会」では、

・約12億円の特別会計補正予算(戸出西部金屋の工業団地造成)

が金額的にも目玉の案件でしたが、周辺の競争環境、雇用を生み出す必要性、造成して売り切るまでの市役所のプランに納得ができたので、私としても今回賛成しました。

 

その他、

・高岡市営駐車場の1時間無料社会実験(2年間)

の途中経過の報告も受けました。個人的にはヘビーユーザーの自信があり、間違いなく街中に行く機会が増えました。無料にしてから駐車場利用者も増え、周辺のお店の来店客数・売上も増えているようです!一方でこの無料化により駐車場収入が3,000万円以上減っている現実もあり、継続すべきか判断の難しい案件だと感じています。無料社会実験は3月まで続きます。

 

ちなみに、自分の所属しない委員会へは「委員外議員」として傍聴だけできます。所属していないので発言はできませんが、「市政のチェック」が市議会議員の仕事です。どのように審査されているか、可能な限り自分の目で見るべきだと思いますが、所属しない委員会に出席する議員はだいたい同じ顔ぶれでした。

さて、皆さんが選んだ方はどうでしょうか?この件に限らず、自分の選んだ議員がどういう活動をしているか、年一でいいのでチェックして頂ければと思います。(そして足りないと思えば叱咤激励を。それが議員の力になりますので。)

 

そうして各委員会で審査され、12/20(水)の最終日本会議で委員会の審査結果が報告され、全議員で改めて賛否を表明しました。これで12月定例会は閉会です。次回3月定例会は来年度の予算が中心ですので、今から気合を入れて臨みたいと思います。

 

 

定例会序盤では下記のように感じていましたが、

①一般質問の返答に「検討していきます」「前向きに」が多い。「努力目標」になっており、強制力が無い事に無力感を感じる。

②自分が所属しない常任委員会の案件は、議論には参加できず、歯がゆい。

③市役所に質問をぶつける場はあるが、議員同士で意見を戦わせる場が公にはない。

 

ちょっと変化し、今は次のように感じています。

①は、議会は公の場なので、「本当に決まった事」しか出てこない。だからこそ、前向きの答弁を引き出すためには、それまでの市役所との水面下の議論が大事。そこで説得できないと、議会にも出てこない。

②も、委員会での議論はもちろん大事だが、事前に市役所と議論し尽くす、という手もある。

 

なので、1月2月は市役所に通い詰めて、とことん話し合いたいと思います。

 

③は、こんな記事がありました。

http://toyokeizai.net/articles/-/202180

国会議員でもできたので、27人の高岡市議会議員でできないわけがありません。

ぜひ、議員同士でも意見を戦わせ、高岡がよりよくなるための案に磨きをかけたいと思います!!

2017年12月18日

【市議会】

高岡市の借金は、誰に返させるのか?

こんにちは、瀬川侑希です。

 

まだ12月議会の会期中ですが、次回3月議会では、来年度の予算編成が争点になりますので、一度「高岡市の借金」に関して、おさらいをしておこうと思います。

 

高岡市の2016年度決算をみると、

歳入732億円に対し、借金の残高は1,128億円でした。

 

入ってくる以上のお金を借りている(1.5倍以上!)とは、一般の感覚からすると、やはりちょっとびっくりします。家庭でも、家を買ったり、車を買ったり、、、借金をする事はありますが、ローンを組み、毎年返済していきます。

 

しかし、逆に高岡市は少しずつ借金を増やしています。先日、市長が「財政健全化緊急プログラム」を発表しましたが、これは、今後毎年40億円の歳出超過が見込まれるので、5年で40億円、毎年8億円ずつ減らし、「2022年度当初予算編成時までに歳出超過の解消」を目標としています。という事は、「2021年度までは借金が増え続けますよ」と発表した事と同じであり、「これ以上増えるのか、、、」と私は強いショックを受けました。

 

これをグラフで示すと、下のようになります。きれいな「右肩上がり」。借金は1,200億を超えるでしょう。

←「貯金」は2010~2017のみ抽出し、また、「財政調整基金」「減債基金」「合併地域振興基金」のみの合計

 

私は、これ以上の借金の積み増しは、どうしても我慢できません。みなさん、どこまでの借金なら許せますか?

 

辞書によると、「借金・・・借りた金銭」とあります。自分のお金ではなく、「借りた」お金です。現在は払えないので、「未来の自分」からお金を借りています。

当然、借りたものは返さなければいけません。個人の借金の場合は、その個人が将来返せばよいのですが、自治体の場合、「借りた世代」ではなく、「将来の世代」が払う事になります。

 

「将来の世代」が払う借金は、言い換えれば「自分の子や孫」が払う借金でもあります。どこの世に、自分の子や孫が払う借金を、どんどん増やす親がいますでしょうか…。

 

私は、借金がすべて悪いと思っているわけではありません。高岡市の今の借金によって、駅前も開発されましたし、新幹線駅もできました。しかし、歳入の1.5倍以上の借金を残している状態で、これ以上の借金の積み増しは、してはいけないと思っています。

 

今の世代の責任として、いずれバトンタッチする将来世代に対して、彼らがかじ取りを担うときに、思い切って政策を実行できる状態にしておかないといけないのではないでしょうか?

将来は将来の問題が必ず起こります。その時に過去に積み上げた借金のせいで、身動きが取れない状態になっていたら、、、そう考えると、私は今の状態を続けている事がとても悔しいです。

 

借金が膨れ上がった高岡に、将来世代は住みたいでしょうか?

借金を増やして作られた高岡に、住みたいでしょうか?

みなさん、大事な大事な子や孫のために、少しでも借金を減らしませんか?

 

 

もしかしたら、近くの施設や今まで出ていた補助金が無くなるかもしれませんが、子や孫のために、我慢しませんか?

(私のばあちゃんは、勝木原(のでわら)から街中まで、歩いて米を運んでいたそうです。それより不便になる事なんてないはずですから!)

2017年12月11日

【市議会】

高岡市議会 12月定例会(前編)

こんにちは、瀬川侑希です。

 

こちらは高岡市議会「12月定例会」の日程表です。12/4(月)~12/20(水)の17日間が会期となります。

 

今回は、「議会って何をしているの?」に関して、高岡市議会「12月定例会」を例に、時系列を交えながらお伝えしたいと思っています。

 

11/20(月)の高岡市議会は、「臨時会」で、議長・副議長の選出など、「組織づくり」のような位置付け、1日だけの開催でした。

なので、「12月定例会」が私にとって実質、最初の議会になります。

 

では、「12月定例会」では何をしているのか?というと、大きく2つに分けられます。

それは、『市政のチェック』『市民の要望を届ける』です。

まさに、この2つは市議会議員の仕事の根幹だと思います。

 

まず、『市政のチェック』ですが、

初日の12/4(月)に市役所側から、「今回の定例会で通したい議案」が提案されました。

高岡市議会の「12月定例会」でいうと、約8億の一般会計補正予算、約12億の特別会計補正予算、国の法律改正に伴う条例(高岡市のみで通用する法律のようなもの)改正、公共施設の指定管理者の指名、などがありました。

 

これをその日から2週間ほど、自分で調査する事になります。

そして、12/14(木)にそれぞれの議案をどの委員会で議論するか振り分けられ、12/15(金)or12/18(月)に委員会が開かれます。

 

ここで、「委員会」というものを説明しないといけないですが、

市役所の業務は多岐に渡るので、全議員が全案件を議論するのではなく、議員にも専門性を持たせ、自分のジャンルに該当する案件だけ話そうよ、という方法が取られています。

 

いわゆる「常任委員会」と呼ばれるもので、高岡市には「総務文教常任委員会」「民生病院常任委員会」「産業建設常任委員会」という3つの常任委員会があります(私は、「産業建設常任委員会」に所属する事になりましたが、これも1年でローテーションしていくようです)。

12/4(月)に市役所側から出された議案が、この3つに振り分けられ、議員それぞれは、自分が所属する常任委員会の案件のみ、委員会で議論する事ができます。そして、会期中に、委員会としての意見をまとめ、最終日12/20(水)に、全議員が出席する本会議に報告され、採決がされます。

 

自分が所属しない常任委員会の案件は、議論には参加できず、採択のみで関わる事になります。

 

 

もう一つが、『市民の要望を届ける』です。

これは、いわゆる「一般質問」と呼ばれるもので、議員ひとりに20分の持ち時間(それに対する市役所側の返答は40分)が与えられ、12月定例会提出議案だけでなく、広く市政一般に対する質問・提案ができます。

会期の中盤に行われる事が多く、今回でいうと、12/11(月)、12/12(火)、12/14(木)に行われます。

 

私の質問は、明日12/12(火)10時~11時となり、子育て環境政策、人口政策、財政について質問します。

 

本日は同僚議員7名が一般質問を行いました。

鋭い指摘もたくさんあり、特に、

「議員や市民であっても企業誘致のセールスマンになれるよう、みんなに渡せるセールスシートや動画を用意したらどうか?」

「新高岡駅で伝統産業の展示をしているが、展示だけじゃなく、触れられるようにすべきだ。それで食事ができる仕掛けをしてもいいじゃないか。」

「公共施設の再編が、面積論で語られるのはおかしい。費用を抑制するのが目的のはずだ。」

などはとても素敵なアイディアだと感じました。

 

まだ数日ですが、議会に参加してみての第一印象として、

①一般質問の返答に「検討していきます」「前向きに」が多い。「努力目標」になっており、強制力が無い事に無力感を感じる。

②自分が所属しない常任委員会の案件は、議論には参加できず、歯がゆい。

③市役所に質問をぶつける場はあるが、議員同士で意見を戦わせる場が公にはない。

などと感じています。会期が終わった時には、違う事を思っているかもしれず、また振り返ってここで書きます。

 

まずは、明日頑張ります!!