2023年08月19日

【県議会】

6月定例会で私がした質問(3/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

前回に引き続き、6月に行った県議会での一般質問に関して、その続きを書いていきます!

続いて、「富山と高岡の2つのエンジンについて」と題して、6問お聞きします。

聞きなれない方もいるかもしれませんが、「富山と高岡の2つのエンジン」。これは知事が高岡に対して表現する時によく使うフレーズです。

私はよく聞くのですが、この機会に調べると、県議会でこのフレーズが登場したことはありませんでした。恐らく、高岡の地でよく出るフレーズなのかもしれません。であれば、これがリップサービスなのか、本心で思い取り組んでいることなのか、今日はこの点、お聞きしたいと思っています。

(9)富山大学から高岡市民病院へは、お2人、産科医師を派遣してもらっていましたが、来年度から派遣が停止されることになりました。

医師の働き方改革が来年度から始まります。医療資源を分散させるのではなく、ある程度集約することが、多くの命を救うことに繋がる。厚労省に行ったり、勉強会を開いたり、様々なことを私自身もやってきて、今そう思っています。産科医師の派遣停止は仕方の無いことだと思っています。

ですが、このことで、市民も役所も高岡市は大混乱になっています。市民は不安がり、問い合わせの多い市役所は色んなところに事情説明に奔走しています。なんでこんなことになったのか。

それは、事前に連絡がなく、合意形成の時間が欠けていたからだと思っています。

産科医師の派遣停止は、仕方の無いことだと思っています。ですから、「2年後に停止したい。半年前に発表したいから、1年半かけて市民や関係各所と合意形成を図ってくれませんか」。

この連絡があれば、こんなに市民や役所が混乱せずにすみました。

停止は避けられない現実だとしても、そこに向けて関係者で合意形成し、市民の不安を取り除くのが、政治や行政の仕事じゃないでしょうか?

県も派遣停止について知っていたのなら、同じく大きな責任があると思っています。派遣停止について、県は事前に知っていたのか、有賀厚生部長にお聞きします。

→(回答)高岡市議会での発表報道を受けて、高岡市民病院に問い合わせて把握した。

(10)恐らく、県も知らなかったのではないでしょうか。

であれば、ですよ。地域医療構想調整会議を主催し、機能集約の調整を進めている県に、連絡がなく医師の派遣が停止されるのは、地域医療構想調整会議の開催意義にも関わる。より多くの命を救うために、エリア全体の視点で、それぞれの医療機関がどの医療を提供するのか、話し合うのがこの場だと認識しています。

この会議を飛ばして物事が進むのなら、地域医療構想調整会議の開催意義にも関わる、大きな問題だと感じますが、県の所見を、有賀厚生部長にお聞きします。

→(回答)県・市町村・医療機関・大学で、これまで開催された会議等において認識を共有している。引き続き、各医療圏での協議を通じて、地域の医療提供体制の確保に努める。

(11)次に、先ほどのフレーズです。

「富山と高岡は2つのエンジン」と知事はよく言いますが、高岡がエンジンであるとは、どういうことなのか。また、エンジンであり続けるために高岡に向けて就任以来どのような事業を行ったのか、新田知事にお聞きします。

→(回答)ものづくりの歴史、アルミ産業も加わり、日本海側屈指の産業都市。交通の結節点であり、瑞龍寺・勝興寺もある。
就任以来、テクノドーム別館や、富山大学内のアルミ産学官拠点の支援、城端線・氷見線、などに取り組んできた。高岡市と連携してエンジンであるよう取り組んでいく。

(12)最後3問はテクノドームの質問をします。

高岡テクノドームの別館は、そのエンジンの重要な部分になると期待しています。

また、テクノドーム別館は建設することになりましたが、当初、それぞれの市・団体・個人、色んな考えがありました。県庁が整備しますが、私たちも他人事ではなく、県庁の方に負けないくらい汗をかかなければいけないと、バラバラではなく、なるべく、色んな考えを持った方が同じ方向を向くように、意見集約・合意形成を頑張ってきたつもりです。ですから、今回の延期は個人的にも大変残念に思っています。

ですが、こうなったからには、より県民に喜ばれるには、そして今生きている人だけではなく、何十年も使っていく施設になります。将来世代にとってどうあったらよいのか、必死に取り組んでいきたいと思っています。

何点か確認させてください。

高岡テクノドームの別館は資材価格の高騰を受け、床面積や屋根面積を縮小し、中の機能も当初の想定より若干省くなど、設計を修正して建設費を見直しました。そして、その建設費を昨年11月議会にて議決しました。

設計の修正を挟んだことで、通常より1回多く積算しているわけです。本来望まれていない苦肉の策で機能を縮小するにあたり、普段以上に慎重な作業が求められるように思います。なぜ半年前に建設費を見直したものの入札が不調になるのか、市井土木部長にお聞きします。

→(回答)直近の資材等の状況を踏まえ、施工費を積み上げ入札に臨んだ。見積もりも複数取っている。
一方、入札辞退になったのは、企業の判断として、確実な施工のできる工場に依頼し金額が合わなかった、とのことだった。

(13)また、テクノドーム別館だけ市場価格を反映できなかったとは考えにくく、構造的な問題はないのでしょうか。

高岡テクノドームの別館に限らず、県の積算が市場価格を反映できていない可能性があるのではないか。より反映できるよう対策を取る必要があると感じますが、市井土木部長に所見をお聞きします。

→(回答)最新の実勢価格を毎月調査している。また、単品スライド・インフレスライドどちらも適用範囲の拡大を行った。ただし、更なる改善に取り組んでいく。

(14)最後の質問です。繰り返しになりますが、高岡テクノドームの別館は、エンジンの重要な部分になると期待しています。

整備費を上積みする、設計を修正する、基本設計をやり直す、などいくつかの大きな方向性がありますが、一昨日「立ち止まって検討する」と言いましたが、最終責任者として知事はどの方向がよいと考えているのか。

また、どうせ見直すのなら、これまでは県単独の施設を前提としていましたが、これまで想定した機能は県で整備しつつ、例えば追加で、コンサートができるよう音響を整備する、その部分は市に出してもらうなど、市と共同で整備する可能性はあるのでしょうか。

県と市で共同で整備する例は全国にいくつもあります。そして、住んでいる人にとっては、県単独なのか、市と共同なのか、そこはあまり関係がありません。この立ち止まりをチャンスにして、住んでいる人にとって本当に喜ばれる施設を作るために、検討してはどうかと思います。

市と共同で整備する可能性はあるのか、新田知事にお聞きします。 以上で私の質問を終わります。

→(回答) 県西部の重要な拠点になる。一般論だが、県と市が協力して建設することは十分にありうる。ただ、テクノドーム別館に関してはこれまで単独で進めてきたので、県から申し上げるべきことではなく、高岡市側から魅力的なプランが提案あるのであれば検討はやぶさかではない。

以上3回に渡って書きましたが、6月にした質問です!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!

映像を見てもらえれば雰囲気が伝わるかもしれませんが、任期最初の質問ということで、気持ちを込めて臨みました(いつもは込めていないわけではありません。いつも込めていますが、いつも以上に笑)。

そして、決して現在の視点だけではなく、「将来世代にとっても」という視点を大事にしたつもりです!

私たちはいつか次の世代にバトンタッチしていきます。

彼らに喜ばれる、魅力があると思ってもらえる富山県になるよう、2期目も頑張っていきたいと思います!!

それではまた!

2023年08月03日

【県議会】

6月定例会で私がした質問(2/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

前回に引き続き、6月に行った県議会での一般質問に関して、その続きを書いていきます!

(6)続いて、厚生部関連で1問。

高齢化の進展に伴い、富山県内の認知症である方は、人数も割合も、これからも年々増えていく予想がされています。現在、人数でいうと富山県で6万人~7万人が認知症であるという推計がされていますが、さらに増えていく予想です。

なるべく発症しない、発症しても進行を遅らせる、といった取り組みが必要ですが、毎年、行方不明になる事案が起こり、そして残念ながら痛ましい事故も発生しています。

ハードルがあることも理解しますが、行方不明は命にかかわる。そういう意味で、行方不明になっても早期に発見できる、そんな仕組みが、発症者がより多くなるので、ますます必要になってくると感じます。

先週の教育警務委員会で私、質問しましたが、県警としても多くの時間を認知症行方不明者の捜索にかけています。ここが第一義だとは思いませんが、認知症の行方不明者の早期発見は家族や地域住民の安心に繋がるだけでなく、警察業務の負担軽減にも繋がる面があります。QRコードやGPSグッズの活用など、これまでより発見に向けて踏み込んだ取り組みをすべきだと考えますが、有賀厚生部長に見解をお聞きします。

→(回答)市町村域を超えて、迅速に連携することが大切。企業や警察と連携するなど、地域での見守り体制の整備に取り組んでいる。QRコードは13市町村(今年度4つ増えた)、8市町でGPS端末を希望する方に貸与、という状況。市町村会議を通じて、効果的な取り組みについて意見交換・情報交換を引き続き行っていく。

(7)次の質問に移ります。ここ最近、若い女性の流出が課題と言われるようになりました。男性に比べて女性は戻ってこないと。ある頃から、頻繁に言われるようになったと感じています。

しかし、この課題設定は本当に合っていますでしょうか?確かに、男性と比較すると若干、女性のUターン率が低いのは事実です。ですが、最新の人口移動調査では富山県の男性のUターン率は沖縄に次いで全国2位、女性のUターン率は全国3位です。どちらも全国でトップクラスなんですね。「流出」とか「Uターン率」という言葉を出す時、1人残らず戻ってもらう、Uターン率100%が正義のように考える、のかもしれませんが、そんなことはありえません。

若い女性の流出が課題ではなく、入ってくる方が少ないことが課題であり、全国で既に2位。3位。伸びしろが少ないUターン施策から、県外の方の流入増施策に大胆にシフトチェンジするべきだと考えますが、新田知事に所見をお聞きします。

→(回答)確かに女性のUターン率は全国第3位だ。流出が課題ではなく、出入りでマイナス(社会減)が課題。とはいえ、本人やパートナーが本県出身であることは、移住先の有力なきっかけとなる。移住・UIJターンどちらも取り組んでいく。

(8)この項、最後の質問になります。

2022年度の県内の法人倒産率は残念ながら全国ワーストとなってしまいました。個人事業主を含めた倒産件数は63件。その内訳をみてみると、新型コロナウイルス関連倒産は27件で、半数近くを占めています。

このニュースを見て、自分も議員という仕事をしているものとして、責任を感じます。

残念、悔しいですし、何かできなかったかと、思います。

当然ですが、新型コロナは事業者に責任があるものではありません。コロナが広がった時、県は警戒レベルを上げ、街への人出は減り、特に飲食店の事業者からは悲鳴のような声を聞きました。困っている方を、しかも目の前で困っている方を救うのが、政治や行政の仕事だと思って、私も何度も議会で取り上げ、支援を求めてきました。

何もやらなかったと言うつもりはありません。ビヨンドコロナ補助金など、色んなメニューも作りました。でも、倒産率全国ワーストと結果が出たからには、やってきたことは正しかったのか、何か他にもできなかったのか、振り返る必要があると思うんです。

およそ1年前、「国の金だからいい」ではダメだと、マンボウの適用を国に求めず、飲食店への支援を求めなかったこともありました。

今だからこそ振り返って、この判断は正しかったのか、だから倒産率が増えたのではないか、、、現実で目の前で出血して苦しんでいる方いたら、モラルうんぬんではなく何よりもまず助けようとすると思うんです。事後の今だからこそ、見えるものがあると思います。

新型コロナでダメージを受けている業種への支援メニューを作るなど、県としてもっとできることがあったのではないでしょうか、新田知事の見解をお聞きします。

→(回答)暮らしを支えつつ、生産性の向上などにより賃金が上昇し、経済の好循環を実現することが重要。県民の実情を丁寧に聞き、必要な対策を講じていきたい。

今回はここまで!続きは次回!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!