2020年02月26日

【お知らせ】,【県議会】

本日、2月定例会が始まりました!

こんばんは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

本日、2月定例会が開会!

来年度のほぼすべての予算をこの議会で決めてしまう、年間で最も大事な議会です。

会期も長く、普段は20日間程度ですが、今回はまるまる1ヶ月間。3月24日まで。

質問者も多く、40人の県議会議員のうち、32人が質問に立ちます!

初日の本日は、午前中に石井知事の予算提案理由説明があり、

午後は県庁側から主だった事業の説明が。

この分厚い説明書の中身が4時間でバーッと説明されます。

当然、この数時間では詳細が分からないので、気になるところは後日、自分でアポを取って、県庁側に聞くことになります。

教員や警察官も含めて、富山県の職員は14,000人。

この人数の1年間の仕事内容を2月定例会でチェックするといっても過言ではないので、それはそれは膨大な量ですが、選挙で選んで頂いたものとして、気合を入れて臨みます!!

私の質問は、

3/9(月)10時~11時に決まりました!

コロナウイルスが広がっており、いつものように「議場にお越しください!」とは言えませんが、

ケーブルテレビやインターネットで視聴できますので、

お時間ある方はぜひ画面越しに応援ください!

頑張ります!!

本日は昼休憩の時間に、ファンである「CHIKO」さんのミニコンサートが!CHIKOさんの時に繊細、時にパワフルな歌声!人にエネルギーを与える「歌」ってすごいですね!

パワーをもらい、いつも以上の質問ができそうです!

(今度、初めてのCDを出すそうです!!絶対買います!)

2020年02月25日

【県議会】

徳島のサテライトオフィスを視察

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

冒頭の新聞記事を年末に見て、「少ないんだろうなぁ」とは思っていたものの、『ゼロ』と言われるとさすがにショックでした。

富山県は食べ物もお酒も美味しく、海も山も近くて素晴らしいところだと思うんだけどなぁ。。。

…と嘆いていたって始まりません!

ということで、ヒントを得ようと先月、先進地の徳島県へ同僚議員とともに視察に。

徳島県は北海道とともにサテライトオフィス誘致実績が全国トップ。

その理由は2011年にさかのぼります。

この年、テレビのアナログ放送がデジタル放送に完全に切り替わりました。アナログ放送時代は、特に県境などで隣県のテレビ局の放送が映る現象がありました。いわゆる「漏れ電波」です。これがデジタル放送になると、細かくエリアが設定されるため、「漏れ電波」が届かなくなります。

これに困ったのが、徳島県。徳島県内に民放は日本テレビ系列の四国放送(JRT)しかなく、徳島県の方はTBS系列、フジテレビ系列、テレビ朝日系列、テレビ東京系列の放送は関西のアナログ漏れ電波で視聴していました。

「デジタル放送になると、四国放送とNHKしか見れなくなる!」

と困った徳島県は全県に光ファイバー化したケーブルテレビ網を整備。

これによって、高速インターネット環境が整うことになり、今日のオフィス誘致の土台となっています。

しかし、土台があれば成功するわけではないと思い、徳島県の2つのサテライトオフィス群を見に行きました。

①神山町

まずは神山町で、コーディネーター的役割を担う「NPO法人グリーンバレー」に話を伺いました。

農林漁業のみに頼らず、外部から若者やクリエイティブ人材を誘致することで人口構成の健全化を図り、持続可能な地域となる「創造的過疎」を目指してグリーンバレーは活動しています。

神山町は今でこそ、クラウド名刺管理サービスSansanのサテライトオフィスなどが有名ですが、アーティスト・イン・レジデンスなど1990年代からの取り組みが今に結びついているように感じました。

「できない理由を並べるアイデアキラーにならない」

というコメントが心に響きました。自分もそうなっていないか、自問自答。

説明を聞いたコワーキングスペースは開放感のある素敵なスペースでしたが、協賛社を募っているのも印象的でした。

②美波町


美波町では実際のサテライトオフィス現場を2ヶ所訪問。

まず、県の水産研究課美波庁舎の一画を利用した「ミナミマリンラボ」へ。目の前ではウミガメの産卵も見られるロケーション。デザイン系、IT系企業が多いのが特徴だと感じました。

次に、元銭湯をオフィスにした「株式会社あわえ」へ。

足湯気分で足を入れ、仕事に。

あわえの担当者が、

「サテライトオフィス誘致は全国で約600自治体が行っている。『ここだったら活動を広げられそうだな』と思わせる担当者がいるかいないかで結果は変わる。」

とおっしゃっていたのが印象に残りました。

神山町と美波町で同じ思いを抱きました。

それは、どちらも進出企業が、地域の課題解決、地域の人材育成に積極的にかかわっていると感じたことです。

例えば、神山町では、Sansan寺田社長が中心となり、「校舎と町に境界がない。学ぶと生きるにも境界がない。これからの働き方、生き方を模索してきた神山町ならではの、町とまるごと直結した、未来の世界のための学校『神山まるごと高専』」が開校予定です。

美波町では、「ヨソモノだからこそできることがある」と地域行事や祭りに移住者が進んで参加しているそう。

「サテライトオフィス」と聞くと、企業の昔の保養所のように自然豊かでリラックスできる環境を想像してしまうかもしれません。提案も「コンクリートジャングルの東京ではなく、自然を感じながら仕事しませんか」といったように。

もちろんその要素もあるかもしれません。出身者などゆかりの企業、あるいは余裕のある企業でそういうケースもあるでしょう。

しかし、旅行ではなくビジネス!あくまで前面に来るのは「あなたのビジネスチャンスがあります」「この地域の課題を一緒に解決してくれませんか」であるべきではないかと感じました。

冒頭、「富山県は素晴らしいところなのになぜ」と思っていた私。その意識のうちはうまくいかないのかもしれません!反省!

【県議会】

富山県の令和2年度予算案

県からの資料①

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

18日火曜日に富山県の令和2年度予算案が発表されました。

約6,000億円という大きな数字であり、なかなかすぐに理解することはできませんが、今回まずは大枠で見てみたいと思います。

冒頭の資料①は予算の総額です。前年度より約3%予算を増やしています。約6,000億円というのが富山県の一般会計予算です。

「当初」というのは、4月~3月までの予算。「14ヶ月」というのは、補正予算も含めた2月~3月までの予算です。どちらで見る場合もあります。

県からの資料②

次は昨年度、今年度、来年度、再来年度の財政見通しです。単位は「億円」。

細かくて文字が読めませんので(笑)、ポイントだけ伝えますと、この数年でも、扶助費(社会保障制度の一環として、児童・高齢者・生活困窮者などへの支援のための費用)が毎年約10億円ずつ増えていくことが分かります。人件費を抑えてバランスを取ろうとしています。

県からの資料③

こちらは今年の重点事業を1枚で表したものです。これだけでは何をするのか分からないかと思いますが、石井県政の「方向性」とご理解ください。

目玉の事業としては、

ハードでは、

・武道館機能を有する多目的施設整備 1億700万円(←来年度以降90億円?)

・高岡テクノドーム機能拡充 1億300万円(来年度以降40億円?)

・高岡児童相談所の移転改築基本設計 3,900万円

・新川こども屋内レクリエーション施設調査 1,000万円

・ロープウェイ整備調査 4,200万円

などがあり、上記はすべて調査費用や基本設計費用なので、来年度以降に実際の整備費が乗っかってきます。

ソフトでは、

・産後ヘルパー派遣モデル事業 300万円

・男性トイレのベビーシート設置促進 1,540万円

など、子育て支援。

・ローカル5Gを活用した地域課題解決の実証 3億円

・eスポーツイベント支援事業 1,000万円

・ICT教育推進事業 1億7,400万円

など、新しい技術の導入。

・海岸漂着物対策推進事業 9,600万円

・食品ロス全国大会など 1,700万円

など、環境への取り組みが個人的には目立つように感じます。

県からの資料④

文字ばかりで頭が痛くなりますが、今年の予算の大きなポイントは、上記資料の左下。石井知事が全国の中心となって勝ち取った法人事業税の偏在是正(東京から地方へ財源を)によって、「約40億円富山県に入る地方交付税が増える」ということです。

これは実際かなり大きなことで、ある年だけ40億円の収入があるわけではなく、「毎年」40億円が入るため継続的な事業が展開できます。じゃあこの40億円は何に使うのかというと、特定の事業をあげることは困難ですが、冒頭の資料のように全体として積極的な予算を組めることになりました。

県からの資料⑤

資料⑤は県債残高です。

「6年連続減少」は石井知事がよく「成果」としてアピールすることなのですが、一方で、この10年ずっと人口も減っており、県民1人あたり県債残高は約116万でほとんど変化がないことも見過ごせません。

さて、富山県議会は26日水曜日から始まります。1年の中で最も長い2月定例会です。

今回は予算を大枠で見てみましたが、この予算をより細かく、突っ込んで審議していくことになります。

年間のほぼすべての予算をこの議会で決めてしまうため、こちらも年間で最も気合を入れて臨みたいと思います!

それではまた!

2020年02月08日

【自分の考え】

リフォームとリノベーション

おはようございます、富山県議会議員の瀬川侑希です。

近年、「リノベーション」という言葉をよく聞くようになりました。「re(再)」と「innovation(革新)」がくっついた言葉。私は、古い住宅を改修する、なんていう文脈でよく耳にします。

一方で昔から「リフォーム」という言葉もあります。こちらも住宅周りでよく聞きました。

この違いは何でしょうか?

リフォームとリノベーション

一般社団法人リノベーション協議会によると、

リフォーム:原状回復のための修繕営繕不具合箇所への部分的な対処

リノベーション:機能、価値の再生のための改修
その家での暮らし全体に対処した、包括的な改修

としているそうです。

もっと簡単な言葉にすると、

リフォーム→元に戻す、原状回復

リノベーション→改修を加え、新たな価値を生み出す

ということかと思います。

さて、今日は「リノベーション」に注目してみたいと思います。

建物改修だけがリノベーションではない

先日、富山新聞に私のコメントが載りました。

政治家になる前から言っていた、「テコの原理=レバレッジを効かせる」を取り上げてくださり、大変ありがたかったです。私はこのおとぎの森公園の例は、「リノベーション」の好事例だと思っています。

富山県は実は年間降水日数が日本一。(以前それに関するブログも書きました。)

「雨の日の遊び場がない!」という声を同世代からよく聞きました。

そこで高岡市がその声に応えるために動いたのが、おとぎの森公園の建物内への「ふわふわドーム」設置です。


おとぎの森公園は芝生が広がる素晴らしい公園ですが、雨の日や冬場は利用者が減ります。

また、建物は約25年経過していました。

そこにふわふわドームを「ちょい足し」することで公園の新たな価値を生み出しました。決して大規模な改修ではありませんが、魅力を大きくアップ。そういう意味で「リノベーション」の好事例だと思っています。

このような例は県内にいくつかあります。

例えば、富山市総合体育館は2018年2月に天井吊り型ビジョン「センターハング」を設置しました。

これにより、試合前、試合中の演出の幅が広がったり、試合展開が一目で分かったり、選手と観客の一体感がより醸成されることになりました。

富山市総合体育館もできてから約20経ち、同じく「ちょい足し」ですが、魅力を大きくアップさせました。担当の富山市役所佐伯さんに言われて初めてハッとしましたが、これも「リノベーション」だと思います!

人口減時代は「てこの原理」的発想が大切ではないか

これから本格的に人口が減っていく社会に突入します。行政に入る税金もどんどん減り、今までのように資金が十分にありません。

0から新しく整備する前に、「ちょい足し」「小さな変化」で大きな効果。「てこの原理」的発想で価値を高められないか、まずとことん考えてみることが大事ではないでしょうか?

最後におとぎの森に関して。

ふわふわドーム設置までは素晴らしかったのですが、もう一手足りていないと感じます。

せっかく人が集まるようになったのなら、最大限活かすべき!

例えば、キッチンカーで食べ物、飲み物。

コーヒー、アルコールがあればさらに滞在時間が長くなるかもしれません。夏の夜は、素晴らしいロケーションを活かして、星空映画上映も面白いですね。

利用者目線になってふわふわドームを設置した高岡市なら、次の手もきっと打てると思うので、応援していきたいです!

それではまた!