2023年09月22日

【スポーツ】,【自分の考え】

今治里山スタジアムに心を動かされた

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

先日、ご縁あって、岡田元サッカー日本代表監督、矢野FC今治社長、来年度始まるFC今治高校の校長を務められる辻さんに話を聞く機会をいただきました。

伺った目的は2つ。「今治里山スタジアム」と「FC今治高校」の取り組み、その2つにかける想いをどうしても聞いてみたかったのです。

「FC今治高校」に関しては、私は「教育」に最も力を入れて議員活動をしているつもりですが、これからの高校はそれぞれの高校がもっと特徴を出すべきだ。五教科正五角形の面積を広げるのではなく、1つでもいい、凸凹でもいい、そこならではの「これ!」という魅力を磨くべきだ!と思っているため、特徴を出そうとしているFC今治高校に大変注目していました(これに関しては次回のブログで!)。

また、「今治里山スタジアム」に関しては、

FC今治の「里山スタジアム<SATOYAMA STADIUM>」<br>プロジェクトがついに始動!|Topics|梓設計 (azusasekkei.co.jp)

この設計会社サイトのスタジアムのパース図。

私は、どこのスタジアムか分からないまま数年前この絵に偶然出会いました。

頭にビビビッ、と電気が走ったのを今でも覚えています。

スタジアムなのに、サッカーが中心になっていない。生活。余暇。余白。1つのコミュニティーがここにあるように感じました。

以来、このパース図は印刷して、「いつかこういうスタジアムが作りたい!」という想いを忘れないために、いつも私の鞄に入っています。後に、これが今治のスタジアムの目指す姿だと分かり、ぜひ1度自分の目で見たいと思っていたのです。

車で行ったので片道8時間。しかしその疲れを感じないほど、刺激的な時間。自分の内側から熱いものがこみ上げ、何日経っても熱が冷めません。ほんとに行ってよかったなと思います。

富山県にもきっと参考になる部分があると思いますので、今回はスタジアムの報告をします。

現在J3に所属するFC今治は今年から新しいスタジアムになりました。

その名も「今治里山スタジアム」。

私は2つ大きな特徴があると感じました。

1つは「里山」という名がついている通り、自然との共生が1つのテーマだということ。

「こんなスタジアムがあるのか!」「街のクラブではなくJリーグのクラブでこういうのが成り立つのか!」と、強い衝撃を受けました。

なんと、ピッチのすぐそば。ビオトープが1周しています。

ビオトープ?すぐそこでサッカーしてるんだよね?と本当に混乱しました。

また、ちょっとした円形広場があるのですが、人工的というよりは自然の中にある感じでしたし、

さらに、

ぶどう、野菜、柑橘がスタジアムを囲むように栽培されていました(ヤギもいるそうです…)。

「誰かが食べ物を作っているし、自然の中で生活していることを忘れないでほしい」

岡田さんやみなさんはそう言っていました。

もう1つ私が感じた特徴は、サッカーをする場、に限定せず、「市民が日常を過ごす場」になっている、ということです。

これは、FC今治の企業理念です。サッカーという文字も、スポーツという文字もありません。

この言葉を体現しているように感じましたが、

サッカーの試合が無い日はスタジアムを開放したり、隣接のカフェに人が集ったり、

サッカーの試合のある日は試合だけでなく、試合前の数時間を気持ちよく過ごせる場所にしたい、という想いがあるそうです。

実際に、試合の3時間前から人がいっぱいになる光景をみて、公園のように「気持ちよく時間を過ごす場」として、市民から愛されていると感じました。

グルメだけでなく、クラフトなども並んでいて、パース通りの世界が広がっていました。

イスやテーブルが貸し出しされていて、試合前の時間はピッチそばで思い思いに時間を過ごし、

試合中はこの丸太が宴会場になっていました(笑)。

全景が撮れませんでしたが、クラブハウスのコンセプトは「海賊船」。

造船日本一の今治らしく、コンテナがスタジアムの随所に取り入れられていました。

スタジアムの玄人の方に向けては、ロッカールームなんかは、

選手1人1人にコンセントがあったり(海外の選手なんかは試合ギリギリまで電話していることもあるとか)、

角は曲線にして、選手にストレスを与えないような配慮や、

細かいですが、足の部分が後ろに下がっていて、かかとがカツカツ当たらないようにしているのもポイントだそうです。

ホームの選手は、この文字を越えてピッチに入る。

また、ピッチまでの道も若干上り坂になっていて、試合に向けて気持ちを昂らせることを狙っているとのこと。

また、

なんとこの手前のボックスが選手・監督の「ベンチ」とのこと。

「ヨーロッパ式です。」と説明を受けましたが、背中の仕切りまでないベンチってヨーロッパにあるんですかね(笑)。

席とピッチの距離は、規定のギリギリ(8m?)まで短くしているそうで、

普通に目の前で作戦会議が行われたり、とにかくピッチが近いので臨場感たっぷり。一緒に戦っているような感覚に。バシバシ、ボールも飛んできました。

試合場へは、実証実験中のシェアリングタクシーで。

サイクリングの街、今治らしく自転車で来る方もちらほら。

後は、小ネタとしては、

この日は今治市のお隣、西条市川原町のだんじりが試合を盛り上げていたのですが、

なんと、

「このだんじりは、富山県南砺市の井波で作られました!」と会場アナウンスがあり、

カターレ戦ではないため、恐らく会場には富山県人、私だけだったのではと思いますが、とても嬉しかったです。

最後に、

このスタジアムには大型ビジョンがありません。学生の試合のように、ボードでスコアが掲示されています。

残り時間も見にくく、リプレイも見れない。

だけど、そんなことがまったく気にならないくらい、

一体感があって、雰囲気が柔らかくて、あたたかくて、最高のスタジアムでした。

総工費は40億円。行政の補助はなく、全部民間で。55億円かかるところ、切り詰められるところは切り詰めて40億円に抑えたそうです。ここに至るまでの苦労があったからこそ、このような最高のスタジアムになったのかもしれないと感じました。

富山には富山らしいスタジアム。ぜひ作りたいと思います。

(↓以前書いたブログ)

ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト (segawayuki.net)

時間はFC今治高校についても報告したいと思います!

それではまた!

2023年09月06日

【公共交通】,【自分の考え】

北陸新幹線、遂に福井県へ

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

8月30日。北陸新幹線の金沢~敦賀間の開業日が3/16(土)であること、並びに運行本数が発表されました!

2015年の長野~金沢間開業時も約半年前の8月に運行本数が発表されたため、今回も8月に発表されるのでは?と予想していましたが、
実際に発表されると、沿線の機運が一段と高まったように思います。

金沢~敦賀間の開業で、私の住む高岡から大阪までは約30分縮まり、最短2時間26分で行けることになります。

たかだか30分と思われるかもしれませんが、
「2時間30分」というのは移動や移動手段を選択する1つの分かれ目とも言われており、関西圏との交流がより活発になるでしょうし、念願の大阪延伸がますます期待されます。

さて、今回発表になった、その運行本数はこちらです。

【北陸新幹線】

2023年8月30日発表 JRニュースリリースより

発表を受けて、私のところにも色々なご意見が届きましたが、中でも1番多かったのが、

「かがやきが停まらないじゃないか!小松より西は停まるのに!」

と、発表を残念がる声です。

確かに、長年要望している「かがやきの新高岡駅停車」は今回も実現しませんでした。

しかし、要望をする一方で、より大切なのは・先にやらなければいけないのは、

「JRにかがやきを停めたいと思ってもらえる街を作ること」

だと、私はずっと思っています。

現在も少し遅いタイプの「はくたか」は新高岡駅に停まっています。乗降者が多ければ、採算が採れる!と「合理的に」JRは判断するでしょう。

また、東京との接続で見ると、

新高岡駅は、はくたかの5+9=14往復あるのに対し、

例えば小松駅は、かがやき2+はくたか5=9往復となっています。

かがやきは停まりませんが、私たちにしかないものもあるのです。

「木を見て、森を見ず」

という言葉もありますが、俯瞰すると見えてくるものもあります。

とはいえ、繰り返しになりますが、最も大事なのは、

「停まりたくなる、訪れたるなる街」にしていくこと。

もちろんハードもそうですが、先日ある方にこのような投げかけをされました。

「初めて訪れた街で、挨拶が多いとどういう印象を持ちますか?逆に挨拶が無かったり、すれ違う人がしかめっ面だったらどういう印象を持ちますか?みなさんの街は現状どちらですか?」

挨拶はひとつの例ですが、ハードだけでもいけない!私たちには、まだまだできることがある!

改めてそう思わされました。

私たち自身が暮らしを楽しみ、訪れる方をもてなし、楽しい思いをした方がリピーターになったり、新しい方の訪問に繋がる。

「訪れたくなる」そういう街を一緒に作っていきましょう!

また、これで北陸新幹線が北陸3県繋がります。

共通点が多いこの3県。

域外・海外にアピールするにも、各県バラバラではなく、

「北陸」「HOKURIKU」

としてまとまってパワーを発揮したいですね!

そのためにも、この3県、もっと行き来し、もっと交流していきたいですね!

それでは、また!

2023年09月03日

【教育】,【県議会】,【自分の考え】

富山県の次の高校再編

こんばんは!

富山県議会議員の瀬川侑希です。

新しく設置した会議に対して、先日取材を受けました。

富山県では、2027年度以降の高校再編について議論を始めています。

その1番大きな理由としては、毎年数百人単位で子どもの数が少なくなっていることです。そのため、毎年新たにクラス数減を余儀なくされている状況です。

1年ごとだと、数百人単位で少なくなっていますが、もう少し長いスパンでみると、

現在9千人弱の県内の高1生。今の0歳が高校に入学する15年後には、30%減の6千人になります。

今の学校規模、学校数を維持することは到底できない!

これが富山県が高校再編について議論を始めた最大の理由です。

しかし、この高校再編。

30%の高校(10校程度=4つの学区の2~3校)を単純に無くすのか?

別の道もあるのか?

そもそもこれは暗い話なのか?

私は、富山県教育が前向きに大きく変化するチャンスでもあると思っています!

これを機にそれぞれの高校がもっと尖った特徴を出し、生徒が「ここに通いたい!」と思う、そんな魅力を高めるプラスの要素たくさんの再編にもできると思っています!

例えば、英語にとにかく力を入れる学校。

社会課題を解決するために、まちづくりなど地域との連携が多い学校。

企業のリーダーなどが頻繁に講師になりアントレプレナーシップ満載な学校。

まずは会議を重ね、その後、市民県民と色んな形で意見交換する場を作っていく予定です!

偏差値で高校を選ぶのではなく、学ぶ内容や自分の将来の姿をイメージし、高校を選ぶ富山県に変わっていく、そんな高校再編になるよう頑張りたいと思います!

日本財団調査のこのグラフ数字、富山県だけでも変えたい!

…できると信じています。

それではまた!