2022年02月20日

【環境】,【自分の考え】

「ガンダム」で今の環境問題を考える。

1年前の富山県美術館の企画展

こんばんは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

今年もたくさん雪が降りました。

「昔はこんなもんじゃなかった!」

年上の方と話しているとよくそんな言葉が出てきます。当時と比べると随分少なくなったのでしょうが、こうも頻繁に降ると恨めしい気持ちにもなります。

しかし、この雪が、水や食。富山の宝に繋がっているのですから、恨めしい気持ちになるのはまだまだ自身の修行が足りませんね…。

昔と違うことといえば、「雪に強い街にしよう!」「人々の生活を守ろう!」と大きな道路や除雪車が入らない道を中心に、随分融雪装置が整備されました。

雪が降ると水が出ます

この融雪。地下水をくみ上げているため、融雪を使っている間は地下水位が明らかに下がります。

普段は水をくみにくる方が多い、実家近くの佐野の井戸水。この井戸水も融雪を使用している間は水が出ません。

普段くみあがる井戸水が出なくなる。このように冬はリアルタイムで地下水の水位低下が分かりますが、

核家族化によって戸数が増え、井戸がある家庭についても増えたので、通年でエリア全体の地下水量が減っているという指摘があります。

高岡市には「清水町」という町内があります。水が湧き出るから「清水町」という名前になったようですが、今は水が出なくなったようです。

地下水は地中のことなので、全容を解明することは容易ではありませんが、家庭でくみ上げる以外にも、地下水への影響も懸念する声があります。

例えば、採算が取れる効率の良い農業をするために、大規模集約化や排水機能強化などの農地整備が進んできました。しかし機能がよすぎて、じわっと地中に水が浸透する前に排水→海に流れるので、地下水量の低下に繋がっているというのです。

高岡市内では「井戸水と言えば佐野」ですが、清水町のように、将来佐野の水も出なくなるのでは、と心配しています。

さて、タイトルの「ガンダム」。

タイトルや主要な登場人物の名前、くらいは知っていましたが、なぜかきっかけがなくて、これまで私は一度もアニメを見たことはありませんでした。

そんな程度の知識の私ですが、先日ひょんなことで同僚とガンダムの話になりました。アムロが主役で、シャアがラスボスなのだと思ってそう聞いたら、「違うんだよ。どちらにも正義があるんだ。」と謎のセリフを残されました。

これまでの人生、日常会話で頻繁に「ガンダム」の話になることはありませんが、数年に1回くらい「ガンダム」の話に及ぶことがありました。今度その話になった時、若干ついていけるように、あらすじくらいは押さえておこうか、という軽い気持ちで1番最初のシリーズの「機動戦士ガンダム」を先日動画配信で見ました。

惹きこまれてしまいました。

なんと1980年の作品。40年以上前、私が生まれる前の作品です。もちろんアニメーションはその時代を感じさせる部分はありますが、設定、世界観、各キャラクターの魅力、セリフ、心の動き。今の時代にもまったく色褪せるものではありませんし、特に設定や世界観は、地球を傷つけすぎて「持続可能性」を地球全体の合言葉にするなど現代の私たちが抱える問題を的確に捉えていると感じました。(エヴァンゲリオンは高校時代に初めて触れ、今でも大好きなのですが、エヴァンゲリオン作品中にはガンダムのオマージュが意図されているのかなとも思いました。)

アムロ=地球連邦軍=味方

シャア=ジオン公国軍=敵

だと思っていましたが、特にジオン公国軍やシャアに共感する部分が多々ありました。

ガンダムの設定は、

・地球の人口が増えすぎたため、地球環境保全のため、宇宙に生活圏をシフトする(宇宙移民=スペースノイド)

・途中で、宇宙移民政策がストップ。宇宙と地球では地球の方が暮らしやすい環境なので、富裕層などが地球に居残り続けた(アースノイド)

・地球の連邦政府は宇宙移民を植民地扱いし、重税を課した

・地球が人間によってこれ以上汚染されるのを防ぎ、宇宙移民の自治権を認めさせる、などのためにジオン公国軍できあがり、地球連邦軍に宣戦布告

(間違っていたらすみません!ガンダム初心者なのでお許しください!)

これだけ見ると完全に、シャア側の味方をしたくなります。

続編の「機動戦士Zガンダム」では、シャアは議会で全世界に向けこう演説します。

(抜粋)「地球を自然のゆりかごの中に戻し、人間は宇宙で自立しなければ、地球は水の惑星では無くなるのだ!このダカールさえ砂漠に飲み込まれようとしている!それほどに地球は疲れ切っている!

今、誰もがこの美しい地球を残したいと考えている。ならば自分の欲求を果たす為だけに、地球に寄生虫のようにへばりついていて、良い訳がない。」

むちゃくちゃ現代的なテーマ!

人によって好きなシーンはあるのだと思いますが、私にとって「機動戦士ガンダム」「機動戦士Zガンダム」で最も印象深かったシーンです。

繰り返しますが、40年前の作品です。

この40年間、私たちはどちらの方向に進んできたでしょうか?

地球によりダメージを与えてきたように思います。

とはいえ、生活を産業革命以前に戻すことなどは現実的ではないかもしれません。

しかし、せめて地球の治癒力とプラスマイナス0。持続可能なレベルまで「戻す」ことが現代に生きる私たちに求められているように思います。「利便性の追求」ではなく「少し不便なくらいまでバックする」必要があるのではないでしょうか?

ガンダムを見ながらそんなことを考えました。

しかしガンダムには色んなシリーズがありますね。これ以上見るといくら時間があっても足りなさそうなので、見るのは一旦このくらいにしたいと思います(笑)。

それではまた!

2022年02月13日

【教育】,【県議会】

高校で主権者教育の授業2

こんばんは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

10月の新川高校に引き続き、2/8(火)に高岡向陵高校で「主権者教育」の授業を行いました!

(新川高校時のブログから)

「政治」と「おカネ」は学校で教えられることがほとんどありません…。

タブーなのか?

何も分からない状態のまま社会に放り出され、個人の責任で、実践を通して身につけていくのが現状。

私もとても苦労しました。恐らくみなさんもそうなのではないでしょうか?

そんな現状に対して、「そのままにするのではなく、学校として何かできないか?」という理事長の強い想いで実現しました。

このプロジェクトの第2弾です。

新川高校時は1クラス1人の議員が担当でしたが、事前の学校側との打ち合わせで「どういう形がベストか、今度は違う形でやってみよう!」という話になり、

今回は1クラスにつき2人の議員が担当し、2年生6クラスで2コマの授業。

・役所の仕事は?

・税金の種類は?

から始まり、

・1人1万円。クラスで⚪︎万円集まったら何に使う?

・1人1千円。富山県で10億円集まったら何に使う?

などでアイディアを出し合い、

・民主主義=多数決じゃない、色んな意見を大事にしてほしい

・投票権の歴史、世界との比較

・税金を納めて終わりではなく、これからも色んな形で街づくりに関わってほしい

と伝えました。

他の議員はうまくやれたようですが、私は熱が入りすぎてから回ってしまい(泣)、担当のクラスの生徒にはほんと申し訳なかったです!ごめんなさい!

アドリブはOKですが、それぞれがあまりに違うことを伝えてはいけないと、議会としてある程度の授業フォーマットを作成しました。

議会を代表して私もその作成に関わらせてもらい、何を生徒は知りたいか、何を私たちは伝えたいか、打ち合わせを通じながら深く考える貴重な経験になりました。

新川高校に続いて2回目。ひっそりと嬉しかったのは、県の教育委員会から2名見学に来てくれたこと。

裏目標だったので、心の中でガッツポーズ!

「県立高校でもできないか考えたい!」との言葉があったので、この取り組みが広がるよう、引き続き活動したいと思います!!

生徒とのやりとりを通じて、「ここで育ってよかった!」と思ってもらえるような富山県にしなきゃと改めて思いました!!

なお、新川高校時のブログはこちらです。

リンク:ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト (segawayuki.net)

それではまた!