2024年12月24日

【県議会】,【自分の考え】

富山県の人口は2060年に60万人になる?

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

12/12(木)に富山県議会が閉会しましたが、毎回翌日の北日本新聞では、議会を振り返っての記事が掲載されます。

今回の記事はこちらでしたが、後半の「ある議員」とは私、瀬川のことです。(なぜ名前を隠すのだろう・・・?)

先日の議会質問のブログでも書きましたが、

「人口減少は避けられないが、出生率と社会増減は政策次第で動いてくる数字だ」

「知事は4年前に掲げた88策をほぼ達成したというが、出生率と社会増減はむしろ目標と開いている。88策や今回掲げた100項目は、出生率と社会増減にインパクトを与えられていないのでは?」

「出生率低下と社会減にしっかり向き合ってほしい。改善策に繋げてほしい」

と、こういう主張をしました。

「議論生煮え より建設的な論戦を」と、新聞社からは厳しめのエール(?)ももらいましたが、

今回は、なぜ私がこの質問をしたのか、背景をもう少し説明したいと思います。

富山県では、今年度から『本県における人口減少やそこから生ずる課題に真正面から取り組み、総合的かつ効果的に推進するため』、県庁内に「富山県人口未来構想本部」を設置しました。県庁の全部局長が集まり、12月24日現在、6回の会議を開催しています。

まさに『』で括った、その目的のための会議体ですが、簡単に言うと、

・人口減少の影響は各所に大きく表れるので、減少カーブを緩やかにする

・とはいえ、人口減少自体は避けられないので、減少に適応した社会にする

こういうことだと私は理解しています。

行政がやらなければならないことは多岐に渡りますが、「人口」はその根幹というべきものだと思っています。(ここにこだわりがなければ、減少のスピードは加速し、閾値を超えると、人がいない亡国に繋がります。)

さて、その会議の11/13(水)第5回の会議で下のグラフが提示されました。

現在の出生率と社会増減が「続いた場合」の、「機械的推計」です。2060年に富山県の人口が60万人になるというもの。

機械的推計とはいえ、今年度100万人を切ったばかり。また、2060年とは35年後。今の子どもたちが働き盛りであったり、家庭を持ったりするころ。

その35年後に人口が「今の60%」になるというのは、やはりインパクトがありますね。

繰り返しますが、あくまで「機械的推計」です。

確定的な未来ではありません。ですから、「なぜ今このようなトレンドとなってしまっているのか要因分析を行い」、「この未来を迎えないように施策を講じていく」ことが、むしろ行政の仕事だと思います。

こういうことで、先日の議会ではこの課題を取り上げました。

私は、人口減少には様々な要因がありますが、①出生率、②引っ越しの多い少ないで決まる「社会増減」。この2つは、主要な要因かつ施策次第で数字が動きうるものだと思っています。

だからこそ、この2つに繋がる施策を今よりもっと実施しなければならない。そう主張しましたが、

とりわけ「出生率」に関して、知事の回答は意外なものでした。


「この4年間で出生率は政策目標としないことに舵を切った」


これは富山県の合計特殊出生率(15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの)です。この数年ダウントレンドが続いています。

政策目標から外したと言いますが、その理由はなぜなのでしょう?

(議会答弁では明確な理由は述べられませんでしたので)正直なところ、施策が出生率向上に結びついていないから外したのではないか?と感じました。

私は、(出生率を過度には追い求めなくても)チェックポイントとして、施策を点検するために政策目標から外さないでほしい、と考えます。

少なくとも、富山県には県民の希望の結果である「県民希望出生率」というものがあり、それと年々離れていっていることは受け止め、県民の希望が叶えられる富山県を目指してほしい!

と思います。

2023年に富山県の出生数は5,512人でした。

ざっくりとした計算ですが、仮に県民希望出生率「1.9」が達成されていたら、2023年に7,758人が生まれていたことになります。その差は約2,200人です。

県民の希望出生率が叶っていたら、去年生まれた赤ちゃんの同級生は約2,200人多くなります。

2060年というのは、この子たちが30代半ばになっている未来。いま現在の県民の希望と、2060年の県民の幸せは繋がっているはずです。

新田知事になってからの4年間で進んだものは数多くあります。 大学発ベンチャー、県のブランディング、ウェルビーイング。北陸3県の連携。

今まで無かった動きも多く、この部分は大変評価しております。

しかし。

常々、「チャンスがあり、夢が叶えられる富山県」を目指すと言う知事。

仮に出生率を政策目標から外したとしても、、、

そうであっても、県民の夢や希望を叶えること、今、希望出生率が叶っていないことにはとことん向き合ってほしいなと思います。

2024年12月18日

【県議会】

11月定例会で私がした質問(3/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

12/6(金)に予算特別委員会で1時間質問しました!

前回、前々回に引き続き、その時に私がした質問とその回答を。

3つに分割したうちの最後のパートになります!

(11)次は「軽症者の救急搬送における選定療養費」について質問します。

聞いている方「なんのこと」と思われるかと思いますが、いわゆる「軽症者が救急車を使った場合の有料化」と呼ばれたりもするもののことです。今月から茨城県で都道府県としては初めて実施されています。

私も「救急車の有料化」だと思っていましたが、担当課に教えてもらいようやく理解できました。「救急車」が有料になるのではなく、救急車を利用した方が軽症だった場合、「病院」が選定療養費という形で7,000円程度徴収する仕組みです。

もちろん救急車を呼ぶことをためらい救える命が救えないことは、あってはいけません。また、ほとんどの方が医師という専門家じゃないので、判断に迷った方はぜひ呼んでほしいと思います。ですが、明らかに軽症なのに、とか、タクシー代わりに呼ぶ方がおられるのも事実です。救急医療体制のひっ迫も度々問題になり、本当に医療が必要な方に届けることも大事だと思います。

まず、本県における救急搬送のうち、軽症者の人数、割合はどの程度なのか、武隈危機管理局長にお聞きします。

→(回答)軽症者の人数は、毎年20,000人弱。救急搬送に占める軽症者の割合は40%前後。

(12)この話になると「7,000円を徴収することで、救急車を呼ぶことのためらいが生まれるのでは」という声が必ず出てきます。ためらいがあってはいけません。ただ、紹介状無しで大病院に行ったら、以前は5,000円、今は7,000円かかるので、これと同じことだという意見もあります。こういうことを正しくアナウンスすれば、ためらいが生まれない状況も作れるのではないかとも思います。

とはいえ、緊急医療体制の維持が1番の目的です。現在は大丈夫でも緊急医療に携わる人材の確保が今より難しくなる将来があるように思います。

軽症者の救急搬送における選定療養費の徴収について、救急医療体制の維持の観点から、徴収するかしないかの判断を病院に委ねるのではなく、県として統一的な運用の「検討」はしてもいいのでは、例えば病院にヒアリングするとか救急車の到着時間が早まった可能性があるのはどのくらい何件くらいだとか、「検討」はしてもいいのではと考えます。有賀厚生部長に所見をお聞きします。

→(回答)先行県があるため、状況を研究するとともに、県内病院にヒアリングするなどして、しっかり検討を進めていきたい。

(13)残り2問は教育についてお聞きします。

現在議論されている、高校再編。先日教育委員会から再編における考え方の方向性が示されました。今までにない意欲的なものが出てきたと私自身は大変期待しております。もうちょっと詳細が出てきたら取り上げて質問したいなと思っておりますが、高校の中身を作り変える、そういう意欲も感じています。

ただ、大規模な高校、県立として3つ作る必要があるかどうかはまだ自分の中で腹落ちしていないというか、良し悪しを判断できていませんが、個人的には1つ2つは必要だと思っています。

会派の教育に関するプロジェクトチームで、県内の34の全日制高校、全校回りました。5つの定時制も全校回りました。やっぱり大規模校は、活気がありました。生徒も、色んな価値観に触れられる、気の合う友達とも出会う確率が上がる、授業の選択肢も増える、部活動が選べる。

今はやっていませんが、現状に加えて、他の学科の授業を受けられたり、大学のように多彩な開講科目から自分なりのカリキュラムを作れるとさらに魅力が増すように思いました。

小規模校のよさもある、それが合っている生徒もいるので、小規模も多少残してほしいですが、大規模のメリットも感じました。

しかし現状は、大規模のメリットが伝わっていないというか理解されていない面もあると思いますので、自信を持ってしっかり伝えてほしいとエールを送りたい思います。

さて、ですが、34校が20校になる再編イメージが示されました。14校を無くさないといけません。

この無くすのが、とっても大変で、「うちの地域から高校を無くさないでくれ」じゃないですよ。これはこれで大変さがありますが、物理的に無くすこともとっても大変で県内市町村も随分苦しんでいます。

平均的な規模の県立高校を解体する場合、解体費用はいくらになるのか、廣島教育長にお聞きします。こう言ったら、クラス数を挙げてくれと言われましたので、今は1学年4クラスが1番多いですが、元はもうちょっと入りますから、5~6クラス規模でお願いします。

→(回答)解体費は、泊高校は6億円、水橋高校で9億円かかった。ここから考えると、今後の1学校あたりの解体費は、7~8億円になる想定。

(14)単純計算ですが、14校だったら、112億円程度になります。とても大きな金額です。何も建てないけど、解体でこのくらいかかります。ぜひ、他に使えないか、という観点で検討をしてほしいです。

この答弁に関連しますが、最後に夜間中学の設置について質問します。

最終卒業学校が小学校の方は比較的県西部に多いという国勢調査があります。

この他、外国籍の方も県西部に多いです。今議論されていますが、安易に、真ん中だからという理由で富山市にしてほしくありません。

規模や設置場所の検討のためにも、まずは入学希望の方はどのくらいいるのか、どのエリアに多いのか、100人と200人では用意する学校のサイズも全然違うので、最初に入学希望者のニーズ調査を行う必要があるのではないかと考えます。

その際、同時期に進んでいる県立高校再編で生まれる空き校舎の活用も十分検討してほしいと思っています。1校でも使うことができれば、8億円の解体費用必要ありません。廣島教育長にお聞きします。

→(回答) 県のアンケート調査では富山市の希望が半数だった。空き校舎の活用は、再編の結論を待つと夜間中学の開校が遅れるため、スケジュールを考えると難しいところもある。

⦅↑時間切れだったため、後日の教育警務委員会で、「県のアンケートは全数調査ではない。国勢調査は全数調査。また、志貴野高校はグラウンドがないが、夜間中学にグラウンドは必要ないため、空き校舎と入れ替えられたら、志貴野高校の生徒にグラウンドも用意できる。こんな全体を通した発想をするためにも、まずは入学予定者の突っ込んだ把握を。」と質問しました。⦆

以上3回に渡って書いてきましたが、11月定例会で私がした質問です。

(ちなみに前回のブログで紹介した記事の他に、このようなものも。)

富山新聞

全体を振り返って、、、

地域おこし協力隊と、軽症者の救急搬送に関しては、実現に向けて動いていく前向きな印象を受けました。特に、地域おこし協力隊に関しては、来年度第一号が誕生するのではないでしょうか。

また、大学に関しても、時期を同じくして、県内の学校法人から新設に向けた発表があり、嬉しく思っています。

(ただ、「県内生徒の受け皿」を目指しているのだとしたら、富山県に縛り付けるメッセージになり、危うさも感じます。「出入り」が均等になればいいと思うので、全国から(海外からでも!)目指される、そんな大学になってくれればと思います。)

4年制私立大学の新設構想を発表 射水市の学校法人|NHK 富山県のニュース

高校再編は今、私自身が1番力を入れて取り組んでいる分野です。来年度具体的な発表がありそうなので、変化の激しい時代。この時代を生き抜く生徒が「ここで学びたい!」と、そう思える高校を作れるよう、頑張りたいと思います。

希望出生率と現実の差に関しては、次回のブログで詳細を書きますね!

なお、映像は、

録画中継 | 富山県議会インターネット議会中継

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

【県議会】

11月定例会で私がした質問(2/3)

おはようございます、富山県議会議員の瀬川侑希です。

12/6(金)に予算特別委員会で1時間質問しました!

前回に引き続き、その時に私がした質問とその回答を。

3つに分割したうちの真ん中のパートになります!

(5)続いて。富山県では人口未来構想本部会議を開いています。部局横断でこれまで6回会議を開き、このままいくと2060年で62万人になるという推計も示されました。現在、人口未来構想の骨子案を策定しようとしている最中だと認識しております。

その策定しようとしている骨子案の中でも、私自身は最大のポイントは「出生率」と「社会増減」、この2つをどう据えるかだと思っております。

今から関連して3問続けますが、最初に「出生」の話をしたいと思います。

委員長、ここで資料の掲出許可をお願いします。

新田知事になって進んだ分野、多くあると思っています。大学発ベンチャー、県のブランディング、ウェルビーイング。北陸3県の連携。今まで無かった動きも多く、この部分大変評価しております。

一方で、下がったものもあります。あんまりこういうのは県のほうから発表がありませんね。これからの3問、文面だけみると厳しめですが、頑張ってほしい、という期待を込めて質問するので、あんまりピリッとさせたくありません、淡々と行きますね。下がったものの一つが「出生率」です。

富山県では県民希望出生率というものを数年前(R元調査)に算出しました。1.9になります。お1人お1人の「希望」の平均を取ったものです。率、数字を追い求めてください、と言っているわけではありません。この「1.9」は県民の「希望」の総合値なので、どうすれば「希望」に近づくのか、叶えられるのか、できていないなら政策をブラッシュアップしてほしいと思います。

県民希望出生率「1.9」を富山県は目指しておりますが、現実と開きがある、少子化が止まらない原因はどこにあると考えているのか、川津知事政策局長にお聞きします。

→(回答)未婚率の上昇が少子化の大きな要因。出会いの場の減少、結婚に対する価値観の変化など様々な要因が複雑に絡み合っている。県では少子化対策に取り組んできたが、対応し切れていない。

(6)次に社会増減の話をしたいと思います。これも以前より明らかに数字が下がったもののひとつです。

本県の人口減少に対応する上で、自然増減(人の生き死にですね)は人口構成上避けられない部分がありますが、社会増減は転出と転入の差です、自治体の取り組み次第で動いてくる数字だと思っています。現に一極集中の東京圏以外でも社会増を達成している自治体はいくつもあり、富山県としてもあくまで社会増を目指すべきだと考えます。

このグラフのように数年前まで社会増だった時期もありました。現在社会増となっていない原因はどこにあると考えているのか、田中地方創生局長にお聞きします。

→(回答)移住者は増えているが、更に増やす必要がある。富山暮らしの魅力を発信できていない、富山県に来ても暮らしまで体験することができないという課題もある。

(7)新田知事が4年前に掲げた88策。先ほども言いましたが、これによって今まで富山県が取り組んでこなかったものが大きく動いた、プラスの面も多くあると思っています。

一方で、これまでよりも結果が伴っていない部分もあります。そのひとつが、この「出生率」と「社会増減」です。

88策、この9割が達成されたとみるかどうかは議論があったところですが、というのも「着手」はみんなが認めるところですが、「達成」というと違和感がある方もおられると思います。

例えば、このように88策で「達成」としていたのに、ほとんど同じ100項目がいくつもあります。

とにかく、この88策のほとんどが達成されたけれども、それにも関わらず県民希望出生率と現実の開きが大きくなっていることや、社会減が続いており社会増を達成できていない現状をどう受け止めているのか、新田知事にお聞きします。

→(回答)県民希望出生率や社会増の達成に向けて取り組んできたものに関しては、一定の成果があったと考える。しかし、達成できていない現状に関しては、危機感を持っている。これまでの取り組みを点検し、新しく前向きな取り組みを打ち出していく必要がある。

ありがとうございます。やっていることもたくさんあると思っています。

ただし、私の問題意識としては、88策と100項目。リンクしている、似ている部分が多いです。ほとんど達成していたとする88策の後継となる100項目が達成されても希望出生率や社会増は達成されないのではないか、ということを心配しています。100項目はぜひやってほしいですが、それだけでは出生率や社会増減にインパクトが弱いのではないかと思うので、100項目以外の項目もどんどん進めてほしいです。

→(回答)この4年間の途中で、出生率をベンチマークしないことに舵を切った。政策目標から外した。

(私が言いたいのは、「県民の希望を叶えてほしい」ということ。希望出生率は県民の希望。

新田さんは「チャンスがあり、夢が叶えられる富山県」といつも言う。希望を叶えることから、叶えられていないことから目を背けないでほしい。県民の希望とどんどんどんどん離れていっている現実をしっかり受け止めてほしい。)

続いて、子ども政策に関して3問お聞きします。

(8)仮称ですが、こどもの権利に関する条例が制定に向けて進んでいることを大変嬉しく思っています。特に、都道府県条例として初となる「こどもにとって大切な権利」の具現化や、権利侵害を救済する機関の設置など、意欲的な中身となることもありがたく思っています。

ですが、理念条例、宣言条例になってはいけません。そして条文を読むだけでは、救済機関の設置以外に、どのようなことが進んでいくのかイメージしづらくも感じております。

条文案にある「こどもに対する権利侵害を救済する機関の設置」以外で、今まで実施していなかったどのような施策が「具体的に」進んでいくのか、できれば「具体的」ということを意識して答弁くださればと思います、松井こども家庭支援監に所見をお聞きします。

→(回答)例えば、子どものウェルビーイング向上の普及啓発に取り組む。また、子どもからの相談支援体制を充実させる。

子どもにこそ伝えたい内容だと思いますので、発表される際には、ふりがなを振るとか、優しい内容にするとか、子どもにも伝わる方法でも発表ください。当然やられるとは思いますが。私も小中学生中心の空手道場をやっておりまして、書類作る時いつもふりがな振りますとか気を付けています。結構大変なんですよね。よろしくお願いします。

(9)さて、条例制定は大変歓迎することですが、知事がいう「こどもまんなか社会」は、条例ができればそれだけで実現するものではないと思います。

今、何が足りていないのか、この4年間でどういうことを進めていくのか、

「こどもまんなか社会」は私たち議会側も大変共感することなので、知事のイメージと擦り合わせて、時に推進力となって大いに応援したいという想いで質問します。

知事のイメージする「こどもまんなか社会」の実現のためには、こどもの権利に関する条例の他に、現在どのような施策が足りていないのか、新田知事に所見をお聞きします。

→(回答)これまで取り組んできた施策の拡充し、また新たな施策を検討する。主なものとしては、いじめ、虐待などに対する心のケア。また、子育てに関する経済支援を拡充する。学校外の教育などに充てられるクーポンも発行したい。私立高校の学費を段階的に支援したい。

(10)「こどもまんなか」は理念とかビジョンはみんなが共感するところですが、具体的な施策になると難しさも感じます。県民と話していると、私、同世代なので、子育て世代と話すことが多いからもあると思いますけど、「こどもまんなか、って言ってるのになんでこういうことにお金かかるの?」と結構言われます。私立高校に通う生徒への助成の年収制限とか、高校のタブレットとか。

もちろん「新田知事になってからこういうこと進んだんだよ」とその度に言っていますよ。私立高校へ通う生徒への助成の拡充とか、フリースクールとか。

言っていますけど、私はやっぱり明確に予算をかけることが必要だと思うんですね。全部、何でも無償という世界にはなりませんけれども、「今までやってなかったこういうことをやります」とか、「去年から今年になってこれが進みました」とか、せっかく県の広報誌も定期的に発行しているのですから(「県広報とやま」、年5回発行しています)、色々発信したいことはあるでしょうが、「こどもまんなか」が新田カラーならこの部分は毎号何か報告することにして、「ここに予算かけました」「これが進みました」ということを県民ともっと共有したらどうかなと思います。

さて、色んなところに予算をかけなければいけませんが、「こどもまんなか社会」の根幹は、生まれ育った家庭に関わらず、健やかに育つ、夢や希望を持って育つ、そういう環境を作ることだと思っております。そういう意味では「日本語指導が必要な児童生徒」、現実に困っている生徒ですね。こういう方へのサポートは進めなければなりません。

しかし、富山県も少しずつ対応しておりますが、グラフ見ても分かるように、それを上回るペースで対象となる児童生徒が増えており、行政で手が届かないところをアレッセ高岡さんなど民間のみなさんも頑張っておられます、が、この児童生徒は今後も増えていくでしょう。

足りていないから行政もっとやりなさい、人員増やしなさい、とそこだけに矛先が向くのもおかしな話だと思っています。日本語指導が必要な児童生徒は、自分の意思で日本に来たり、ここで育っているわけではありません。親が県内のどこかで働いていたり、多くは県内のどこかの企業で勤めている場合が多いでしょう、その企業にも一定の責任というか責務があるのではないか、と思っています。

日本語指導が必要な児童生徒数の増加に関して、対応の負担を行政だけで抱えないよう、企業にも協力を求める仕組みが必要だと考えますが、竹内生活環境文化部長に所見をお聞きします。

→(回答)児童生徒の日本語教育を企業に求めるあたり適当な分野があるか、それが本当に可能かどうか、よく検討していきたい。

今回はここまで!続きは次回!

「県民希望出生率」の話は、新聞にも取り上げられました。背景も含めてもう少し説明した方が分かりやすいと思いますので、後日このブログで取り上げたいと思います。

北日本新聞
富山新聞



なお、映像は、

録画中継 | 富山県議会インターネット議会中継

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2024年12月14日

【県議会】

11月定例会で私がした質問(1/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

12/6(金)に予算特別委員会で1時間質問しました!

今回は、その時に私がした質問とその回答を。

長いので、いつものように、3つに分割します!

本日は人口の話から、子どもの環境、高校再編など合計15問用意しておりますが、まずは人口の話から始めたいと思います。

(1)1問目はですね、前回9月議会とほぼ同じ質問になります。南里経営管理部長に答えてもらいました。本当はその時、再質問すればよかったのですが、反射神経が悪くとっさに反応できなかったので、おかわり質問になりますけれども、再度質問させてください。

富山県内の大学等の定員総数は令和5年で3,105人となっています。これは同時期の進学者数4,774人の約3分の2でして、つまり進学のタイミングで本県から人口が流出する構造的な仕組みとなっています。

ですから、このままでは毎年1,600人社会減になる構造なので、大学等の受け皿を拡大する必要がありませんか?と質問しました。

その時、部長からは「県内の一部の大学、短期大学においても、入学定員を満たさない状況が見られるところです。ですから定員割れしないよう、大学の魅力を高めて、高校生にしっかりアピールしていきます」と、こういう答弁でした。

一方で、先月行われた北陸三県知事懇談会においても、北陸三県の大学進学者に対する大学定員の割合は約8割である。これは課題である。それを踏まえ、東京に集中している大学定員の偏在是正に関する取り組みを進める、とこんな話題もありました。

定員が充足するよう県内大学の魅力を高めることはもちろん大切ですが、仮に充足しても社会減構造には変わりないので、

それとは別に、県内大学等の受け皿を進学者数と同程度に引き上げる必要があると考えます。魅力向上と受け皿拡大は、どちらも大事ですが、違う問題だと思うんですね。南里経営管理部長に所見をお聞きします。

→(回答)高校生が進学先を選ぶ際は、県内・県外に限らず学びたいことを学べる大学かどうかが重要。県内にそうした選択肢があることは大事。引き続き、魅力向上や学生募集の取り組みを支援していく。

(魅力が高まって県内大学が充足しても、社会減構造は続く。今すぐ実現しなくても将来に向けて手を打っていってほしい。県内の高校生は県内に留まってください、という話ではない。県外からの進学者を増やし、出入りの均衡を目指してほしい。)

(2)続いて、2問目も9月議会でした質問です。移住に関して、富山県は、起業する場合であれば移住元を問わない支援金はありますが、県内でも結果を出している市町村があります。県でも起業にこだわらない支援金が必要ではありませんか?という質問をしました。

3ヶ月前、田中局長からは「移住促進策の拡充の必要性は強く感じているところ」とも言われましたが、「地方同士の支援金による競争を助長しかねないという面もあります。移住は決して一時的なお金のみで決まるものではないため、仕事、住宅、子育て環境など、多角的に富山県の魅力を伝えていく必要があると考えております。」と、こういう答弁でした。

しかし、新田知事二期目のマニフェストに、「移住支援制度の対象を起業のみならず全国・海外まで拡大」というものがありました。方針変更とまでは言いませんけど、この方向で進めるのか確認したく思っております。もちろん私としては、それを望んでおります。

移住支援制度の対象を、起業に限らない場合でも全国まで拡大するのか、実施スケジュールとあわせて、田中地方創生局長にお聞きします。

→(回答)移住支援金制度を全国まで拡大することは、本県への移住を決める後押しとなる。市町村と協議しながら検討を進める。

(3)続いて、地域おこし協力隊に関してお聞きします。2問目の移住とも繋がる話なのですが、私自身富山県は全国に自慢できる素晴らしい県だと思っています。多くの方に富山県の魅力を知ってもらい、住んでほしいなと思っています。しかし、この県には地域に様々課題があるのも事実です。

そんな中、地域おこし協力隊は地域課題を解決しながら、その地に住んでもらう仕組みです。3年間は国が、かかる費用をすべて負担する制度なこともあり、なるべくこの有利な制度をうまく活用できないかと思っております。

では富山県は県としてどういうことをやっているかというと、首都圏での募集セミナーの開催や、富山県地域おこし協力隊ネットワークの構築など、定着率の向上策に取り組んでいます。

しかし、本県の地域おこし協力隊は何十人もいますが、全員市町村が採用している現状です。ですが、これは市町村だけが採用できるのではなく、県も採用できるんですね。

でも、富山県としては採用実績はない。

来年度の県庁活性化方針で「外部人材の積極的な活用」とも言っています。行政課題の解決、外部人材活用の点からも有効と考えます。

地域おこし協力隊の重要性についてはいつも認識いただいていますので、市町村の取組みを支援するだけでなく、本県としても採用してはと考えますが、田中地方創生局長に所見をお聞きします。

→(回答)国も地域おこし協力隊を全国的に増やすべく力を入れている。現在情報収集をしているところであるが、近県での採用も多くなっており、本県でも採用に向けて検討していく。

(4)続いて、新田知事に、この人口の問題についてお聞きしたいと思います。

まず、前提として、2期目に向けた2つの8策に伴う100項目の公約が示されましたが、4年前の88策のロードマップとの位置付けを確認させてください。88策のロードマップは今年度で終了となるのか、また、100項目のロードマップも来年度に向けて今後示されるのか、新田知事にお聞きします。

→(回答)今後新たに作成する県の「総合計画」で100項目を取り入れる。ロードマップは示さず、「総合計画」の進捗管理を行うことで、100項目を実現していく。

(ロードマップは県民にも分かりやすく、意味があったと思う。あの形でなくてもいいが、100項目の公約がどのように進んでいっているのか、なんらかの形で示してほしい。)

ちょっと短いですが、次からひとまとまりの質問が続くので、今回はここまで!続きは次回!

なお、映像は、

録画中継 | 富山県議会インターネット議会中継

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2024年11月12日

【スポーツ】,【県議会】

富山マラソン4回目!

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

11/3(日)の自身4回目となる富山マラソン。

無事完走できました!!

途中きつい時間帯もありましたが、

ボランティアのみなさんの頑張り、

何より沿道のみなさんの「頑張れ〜」という声援で、

一歩一歩、足を動かすことができました。

(過去が遅すぎただけですが)過去最高より40分程度タイムが縮まり、4年目で1番よいタイム。自分でもびっくり。

40歳になりましたが、わたし進化しているかもしれません笑。

走ったみなさん、応援したみなさん、関わったみなさん、本当にお疲れ様でした!ありがとうございました!

スタート前
6km。まだ余裕あり
新湊大橋で21km。半分!
今年のマイベストフードはいなり寿司!酢を体が欲していたのかも
でも、定番のミニトマトも、
昆布おはぎ(?)も美味しかった!
マイベストドリンクはもちろん、33kmすぎのコカ・コーラ!
雄大でかっこよかった
ゴール後のますの寿司もありがたかった!酢!

以前も富山マラソンに参加したブログを書きましたが、

2回目の参加2022:ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト

初めての参加2021:ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト

いくつか目的をもって参加しています。(楽しくて参加しているだけではありません笑。)

そのうちのひとつが「マラソン大会で発生するゴミ」。

風などにより、マラソン大会がなければ生まれなかったゴミが、海にまで達しています。

環境の観点から、マラソンのゴミを少しでも出ないよう頑張りませんか?と議会で言っていたら、

2年前には、紙コップを初めてリサイクルしてくれました。

が、今年はさらに進化してくれました!富山県庁のみなさん、ありがとうございます!


マイボトルで参加する県外の大会を視察してくれ、今年から「セルフ給水」という形で、マイボトルを持てば給水できる仕組みになりました。

この動きがどんどん広がればと思います!

この大会は他の大会と何が違うのか?

自然の豊かな富山県だからこその、意義のある大会を開催できれば、より富山県の魅力を高められるのではと思います!!

(私はなんとか走り切り、足の痛みもありましたが、翌日はお茶会。社中の先輩がお席をもたれ、2席の点前を担当しました。

高岡の開祖前田利長公墓所の廟守である繁久寺さま、室町や江戸から伝わるお道具と、素晴らしい環境だったにも関わらず、、、稽古通りできず反省しきりでしたが、文武両道、また精進していきます。)

それでは、また!

2024年10月07日

【県議会】

9月定例会で私がした質問(2/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

9/17(火)に本会議で1時間質問しました!

前回に引き続き、その時に私がした質問とその回答を。

3つに分割したうちの真ん中のパートになります!

(6)続いて教育環境について2問質問します。

富山県教育は、家庭・地域、そして特に「教員」の努力で全国でも高い学力を維持してきました。これには大変頭の下がる思いです。

しかし、この間、教育に求められる役割は随分と変わってきたように思います。

曖昧で複雑で不確実な時代。正解の無い問題に解決策を出さなければならない。対話し合意形成し、結論を出す力。現在はそういった力が求められています。

富山県の成功体験にはリスペクトしていますが、子どもたち、生徒たちが生き抜いていく時代を考えると、その成功体験を捨て去って、富山県教育をアップデートしなければいけない。今議論している、高校再編がその最後のチャンスになる。

そういう想いで、私たちは会派にプロジェクトチームを作って取り組んでいます。

現在富山県の公立にはない、国際バカロレアをはじめとした英語に力を入れた学校や中高一貫校は、ぜひ必要だと思っています。

行きたくない生徒もいるでしょう。でも、こういう教育を受けたい!しかし富山県にはその選択肢が無いから、県外の高校に進学する。そういう生徒が、毎年一定数います。

先生も同様です。「英語話さんなんからバカロレアの学校に行きたくない」という先生もいます。でも、自分を高めるためにそういう学校に行きたい!という先生もいます。富山県にはそういう学校が無いから、ほんとは生まれた富山県で教えたいけれど、県外の学校で教えている先生を私は知っています。生徒や、そして教員の働き先の選択肢の観点からも必要だと考えます。

教育委員会は様々な会議で国際バカロレアや中高一貫校に関して、有識者の意見を聞いています。聞くことも大事だと思います。しかし、「教育委員会がどうしたいか!」生徒のために作りたいのか、作りたくないのか、これが最も大事だと思うんです。教育委員会自身としては国際バカロレアや中高一貫校の必要性を現在どのように考えているのか、廣島教育長にお聞きします。

→(回答)教育委員会としては、積極意見と消極意見がある中で、子どもたちに魅力ある教育と多様なニーズに対応できる選択肢を提供する、こういう観点が必要だと思っている。教員の働き甲斐の観点からも実現の可能性を探る必要がある。

(7)続いて、これも教育環境の観点からお聞きします。

県議会の出前講座で高校生の話を聞くと、必ずと言っていいほど「駅で電車を待ってもいいけど、待ち時間に勉強したいから勉強スペースがほしい」「駅にWi-Fiがほしい」という意見が出ます。特に勉強スペースに関しては、やる気になっているからこその思いであり、なんとか叶えてあげたいという気持ちに毎回なります。

JR城端線・氷見線の再構築実施計画に関しては、着々と進んでいることに大変期待を持っておりますが、駅機能が強化されるとより魅力的な路線になるとも考えます。再構築実施計画に無いことではありますが、これから計画に無いことも少し検討していけませんでしょうか。

例えば高校が近い駅だけでも、高校生のための勉強スペースやWi-Fi機能を整備できませんでしょうか。

県の整備ではなくとも民間の整備を募るなど、城端線・氷見線を最も利用する高校生が抱えているストレスを、ひとつでも減らせるようチャレンジしてほしいと考えますが、田中交通政策局長にお聞きします。

→(回答)今年度から、勉強スペースやWi-Fiを含む、駅の利便性を高める市町村の取り組みに関し、支援する事業がある。この事業は民間の取り組みに市町村が補助する場合も対象になる。県は民間や市町村の取り組みを後押しする。

(8)このパート最後は、農業について3問お聞きします。

令和5年に県内で収穫されたコメの1等米比率は62.2%と、例年より大幅に下回りました。

(特にコシヒカリに関しては、過去最低ですかね。)

1等米と2等米では値段が10~15%違うので、農家としてはそれだけ収入減になります。

一方でみなさんおっしゃるのは、1等米と2等米の食味は「ほとんど変わらない」ということです。

今年のコメ作りをされている様子の報道を観たり、実際生産者にも会いに行きました。去年の1等米比率が低かったという経験から、みなさん、細心の注意でと言ったらポジティブですが、私には1等米にするために神経をすり減らして、苦しい思いをしながら暑さや生育状況と戦っている、そんな印象を受けました。

真剣に農業に取り組むこと自体は尊いことだと思っています。ですが、味や栄養がほとんど変わらないのに、収入が15%減るのはなんともやるせない気持ちになります。私たちが毎日食べなければならない「食」を支える方々には、1等米を求める姿勢にはリスペクトしつつも、たとえ2等米であっても収入が落ち込むことのない体制にし、明るい気持ちで農業に取り組んで、なんなら耕作面積をどんどん拡大する、そんな方向に向かえないかと思っております。

今後も猛暑があります。ですから、今後の猛暑に備え、また、米は作るなと言いながら小麦はどんどん輸入しています。2等米や作り過ぎた米は米粉にして、食料の安全保障の観点から、小麦の輸入を減らしてはどうか。2等米を米粉にする仕組みを作ってはどうかと思います。

しかし、そんな簡単な話ではなくて、農林水産部に聞くと、米粉は水田活用の直接支払交付金があって初めて戦える値段なんですね。そして、2等米になったから米粉に、と言っても交付金は出ず、事前に「米粉を作る」と宣言しないと交付金は出ません。ですが、小麦の輸入を抑えることにも繋がるので、制度の使い勝手が悪ければ、改善要求をするべきだと思います。2等米を米粉にする際にも水田活用の直接支払交付金を受けられるよう国に求めてはどうか、佐藤副知事にお聞きします。

→(回答)富山県産米の約7割は県外で消費。暑さ対策としては、高温に強い富富富などに切り替える対応をしている。2等米と1等米は見た目の違いでしかなく、どちらもしっかりと販売されている。確かに1等米より安くなるが、米粉としてさらに安く売ってそこに税金を投入するのにはいささか問題があると考える。
また、コシヒカリや富富富の米粉ではなく、食味などから米粉用米の米粉が求められている実態がある。

(9)そして、米粉にすれば、米を食べない国にも輸出できます。また、米にはありませんが、小麦にはアレルギーで悩む人も多い「グルテン」が含まれています。アレルギーや健康志向から世界でグルテンフリー市場が成長しており(農林水産省によるとこの10年で3倍に拡大しています)、とやま輸出ジャンプアップ計画を達成するためにも、特に米粉の海外輸出に力を入れてはどうかと思いますが、津田農林水産部長にお聞きします。

→(回答)米の国内マーケットは縮小傾向にある中、新たな海外需要を開拓することは喫緊の課題。グルテンフリー市場は年々急拡大しており、米粉の輸出拡大は期待。ただ、米粉の輸出実績は日本全体として高くない。要因は他国産米粉との価格差(2~3倍)であり、現状、米粉そのものの輸出は厳しいと認識している。しかし、日本産米粉の優位性もある。差別化をすれば可能性も高まる。まずは、県内の米粉商品開発や需要拡大を目指す。

(10)このパート最後は、オーガニック、有機食材について質問します。

「とやま有機農業生産推進大会」は3年連続、「とやま有機農業アカデミー」は2年連続で開いてきました。特に、食べるものを選べない子どもたちには、少しでも身体にいいものを食べてほしいと思い、この流れを大歓迎しています。私も高岡市の学校給食に有機食材を入れられないか活動していますが、現在壁にぶつかっており、まずは幼稚園保育園から始めております。

野上農林水産大臣時代にできた「みどりの食料システム戦略」をきっかけに、全国でも有機食材の取り組みが加速しています。2代続けて農林水産省から副知事が来ている富山県には、全国のトップランナーであってほしいと思いますが、富山県の有機農業取組面積の伸び率は全国でどの程度なのでしょうか。

また、供給を増やすには需要開拓が必要だと考えますが、需要開拓に向けて現在どのような取組みをし、今後どのような展開をしていくのか、佐藤副知事にお聞きします。

→(回答)令和3年→令和4年で面積は2.3%、令和4年→令和5年で面積は7.9%伸びたが、
全国は13.9%伸びており、本県は下回る。
有機JAS取得の支援や需要開拓に努める。

8問目の回答は、理屈としては通っているようにも思いますが、、、

しかし、世界の人口が増えている中で、食料生産を減らしている国は日本だけだと言われます。

国内だけのマーケットを見ているからであり、世界の流れを見て、手を打つべきではないでしょうか?

そして米の生産を減らす一方で、小麦を大量に輸入しています。(日本を滅ぼすのに、ミサイルひとつ要らない。日本への食料輸出を止めるだけでいい。とも言われます。)

小麦に代わる米粉をより国内で生産し、食料自給率を上げる仕組みを様々な手で構築すべきではないでしょうか?価格差があるから、ではなく、それを克服する方法を考えるべきでは?

私はそう思います。

今回はここまで!続きは次回!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2024年09月25日

【県議会】

9月定例会で私がした質問(1/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

9/17(火)に本会議で1時間質問しました!

今回は、その時に私がした質問とその回答を。

長いので、いつものように、3つに分割します!

本日、分割方式にて、合計13問質問します。

まず、移住、観光、関係人口について。

(1)令和5年3月、これが発表している最新の数字です、この時の富山県の高校卒業者8,308人に対して、大学・短期大学等への進学者数は「57.5%、4,774人」となっています。割合としては過去最高だそうです。

一方で同年4月の県内大学・短期大学等の定員総数は「3,105人」となっています。

これがどういうことかというと、4,700人に対して3,100人。県内の大学等の定員総数は進学者数の約3分の2しか受け入れられず、約3分の1の1,600人はどうあっても県外の学校にしか行けない。実際は県外から富山県への進学などもありますが、出入りを考えても、

枠が3分の2しか無いので、18歳のタイミングで毎年1,600人が社会減になる、そういう「構造」になっているということです。

私は県外に進学することには大賛成です。

しかし、人が動く大きなタイミングは大きく2回あり、「進学」と「就職」です。就職のタイミングでの出入りはどちらもありますが、進学のタイミングで本県から人口が流出する「構造的な仕組み」となっていることは、Uターン率100%が現実的ではない以上、

ちなみに富山県出身者のUターン率はこれでも、沖縄、静岡に次いで「全国3位」の52%です、

繰り返しますが、進学のタイミングで本県から人口が流出する「構造的な仕組み」となっていることは、まさしくこれが人口流出の大きな要因の一つだと問題視しています。県内大学等の受け皿を進学者数と同程度に引き上げる必要があると考えますが、南里経営管理部長の所見をお聞きします。

→(回答)県内大学・短期大学の定員が埋まっていない。まず、県内高校生に県内の大学等の魅力を知ってもらうことが大切であると考える。

(2)続いて移住支援金に関して。

富山県の移住支援金制度は東京23区のみを対象にしていますが、東京以外からの移住にも、独自に支援金を出している県内自治体があります。例えば、人口と比較しても移住実績の高い南砺市、氷見市なんかです。

もちろん、関係者の努力もありますが、制度を作れば結果がついてくる1つの証明だと思っています。結果が出ているのなら、参考にして、東京以外からの移住にも支援金を作ってはどうでしょうか、田中地方創生局長にお聞きします。

富山県は、起業する場合であれば、移住元を問わない支援金はありますが、起業にこだわらない支援金が求められると思います。

→(回答)東京圏に限らない支援策も一つの有効な取り組みではないかと考えている。しかし、地方同士の支援金による競争を助長する。移住はお金のみで決まるものではないため、多角的に富山県の魅力を伝える。

(3)続いて、観光に関して。

7月オープンの大阪駅直結、北陸の情報発信拠点HOKURIKU+への来場者数は好スタートを切ったところです。担当部署のみなさん、大変お疲れ様でした。

開業1ヶ月間で24万人の来場。HOKURIKU+を目指して来た方ももちろんいらっしゃいますが、たまたまふらっと入った方も多かったことでしょう。だからこそ、このHOKURIKU+へのせっかく来場を、今度は「来県」に繋げるために、できることはないかと考えています。

「来県」に至るには、様々なきっかけがあろうかと思います。HOKURIKU+での体験もそのきっかけの1つになります。「HOKURIKU+で食べ物を買ってみたら美味しかった。現地ではもっと美味しいはずだから、行ってみたいけど、どうしようか」という方の背中を押す仕掛けができませんでしょうか。

例えば、HOKURIKU+での物品購入者に、本県で使えるクーポン券を配り、来県を促してはどうでしょうか。使われなくてもいいと思っています。でも、そのクーポンがあったから来るきっかけになった、こういう方が1人でもいれば、0が1になるわけですから、やる価値はあるのではと思っています。事前に担当課に聞いたらハードルが高いようなことをおっしゃっていたので後ろ向きかなーと思いますが、ぜひ検討してほしく田中地方創生局長にお聞きます。

→(回答)クーポンは旅行動機の一つに繋がるが、運用や管理に人手や経費が必要。関西圏からの誘客促進の必要性はその通りであり、何が効果的か知恵を出し合って対応していきたい。

(4)ここまで移住とか観光について3問聞いてきましたが、住宅や子育て環境、教育がよければ、それだけ訪れる方も増えます。

住宅に関して1問質問します。元日の地震でも改めて浮き彫りになりましたが、住宅の耐震化率に関して。各都道府県で調査年は違いますが、各県の最新を比べると、富山県の耐震化率は約80%で全国ワースト3となっています。これには、昔ながらの家が多かったり、それぞれの家が大きかったり、様々な要因があろうかと思います。

地震で被害のあった住宅に対する耐震化は、支援制度が作られましたが、被害のなかった住宅の耐震化も進めないといけません。

そこで、現在住んでいる自宅を担保に資金等を借り入れて家に住み続け、契約者死亡後に家を処分し返済する仕組み「リバースモーゲージ」というものがあります。

住宅の耐震化を進めるために、利用を促してはどうでしょうか。持ち出しゼロで耐震化をすることができ、例えば利子を補助するなどのサポートが考えられますが、金谷土木部長にお聞きします。

→(回答)耐震化費用がネックである方の選択肢の一つになる。リバースモーゲージの制度の周知を図るなど、更なる耐震化の周知に努める。

(5)続いて、子育て支援に関して、1問お聞きします。ワンチーム会議で県のこども医療費助成対象を未就学児から小学生までに拡大する方針を示しました。大変ありがたい拡充だと歓迎しております。

拡充した小学生の医療費は、市町村が既に対象としているため、県民の負担は変わりませんが、市町村の歳出が軽減されます。

ですから、この県の拡充によって浮いた財源で、市町村には別の子育て支援をやってもらって、面として広がってほしいと思っています。

こども医療費助成の小学生までの拡充について、県民の負担が変わらない見直しを県がやる意図はどのようなものがあるのか、また、この拡充により、市町村にどのような事業を期待するのか、松井こども家庭支援監にお聞きします。

→(回答)市町村が負担軽減した分で、新たな子ども子育て施策を展開していただくようお願いした。地域の実情に応じた施策が展開されていくものと考えている。

1問目は、答弁がすれ違っているというか、、、

「県内高校生→県内大学」がポイントではなく、

県内外の出入りがあっていいので「大学等進学者分の受け皿がないと、構造的に人口流出するよ。しかも毎年のことだよ。」と言っているつもりなのですが、、、

次の11月議会で、この点を突っ込みたいと思います。

今回はここまで!続きは次回!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2024年07月04日

【市民の動き】,【市議会】,【教育】,【県議会】

この街で起きていることをちょっと考える勉強会

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

さて、わたくし、今年に入ってから、

「30年先の未来の為に、いま私たちにできるコトを考え、実行し、次世代へバトンを繋ぐ」

をコンセプトに、高岡市議の梅島さんと新しい取り組みにチャレンジしています!

きっかけは高岡市議の梅島さんとの会話でした。

「この街で起きてること、もっと知ってもらいたいね!」という話から、

「だったら一緒にやりましょう!」と、

2人で2ヶ月に1回のペースで勉強会を開催することにしました!

でも、単なるインプットの勉強会ではなく、この街で起きてることを知って、話し合って、できたらみんなで一緒に行動する、そんな場に広げていきたいと思っています!

これまで3回開催しています!

第1回は「城端線・氷見線」をテーマに、

「どうやったらもっと使いたくなるか?」

「利用者が増えるために、駅や駅周辺にはどのような機能が必要か」

をみんなで話し合いました。

5年後には、今1時間に1本の電車が、30分に1本になります。

しかし、それでも30分に1本なので、

例えば高校生が勉強できるスペースがあったり、

人がいなくても成り立つサービス、例えば無人販売をうまく取り入れられないか、など、

中学生~60代、色んな視点から多様なアイディアが出て、私自身大変参考になりました!

第2回は、「私たちの声はどうやって届けるの?」をテーマに、

「自治会って必要?」

「私たちの声って、どうやったら届けやすくなる?」

などをディスカッション。

大学生も3人参加してくれ、「自治会」のことなど興味あるのだろうか、と恐る恐るの面がありましたが、

みんな真剣で大盛り上がり。何事もやってみないと分からない!と思わされた瞬間でした!

第3回は「富山県の高校再編」というテーマで。

県議会会派で県内各地6回、タウンミーティングをしてきましたが、

「日程が合わず参加できなかった!」

「もう1回開催してほしい!」

という声をいくつかもらったので、延長開催の意味でも「高校再編」をテーマに。

高校再編を機に、1校1校の特徴を出すべき!であったり、

社会と繋がれと言いつつ、バイト禁止はおかしい、や、

大学のように生徒が授業や先生を選ぶことで、先生のレベルアップにも繋がる、など、

生徒目線だけではなく、教育システム全体の底上げの視点もあって、新しい視点を与えてもらいました!

3回やってきて思うことは、

色んな視点がごちゃまぜに入ってくるのは、やっぱり化学反応が起きやすいということ!

みんなでアイディアを出せば、色んな視点が入ることはもちろん、

参加者それぞれの視野も広がって、他者のアイディアをきっかえにもう一段階ユニークなアイディアが生まれやすいと感じています。

もう1点。これは主催者としてはとっても嬉しいことなのですが、

この街で起きていることを知ることで、参加者が「自分は何ができるか?」、ジブンゴトに考えてくれる、という面もあります!

こうやってこの街の課題や動きに対して、真剣に考えて、真剣に取り組むことが、自分の街への自信や誇りに繋がっていくのではないか、そんな予感を感じています。

そうそう!

参加者のお1人がご自身の視点で記事を書いてくださいました。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/d4ff019172984b817dc1eda836461a5174d0e973

とても素敵な内容で、ありがたい記事です!

感謝!!

勉強会。

毎回違ったテーマで、およそ2ヶ月に1回実施しています。また案内を出そうと思いますので、ぜひ気軽にご参加ください!

2024年06月18日

【県議会】

地震による液状化への新しい支援策

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

この度、第5弾となる県政報告が完成しました!

配っているのは市内の一部のエリアになりますが、届いた方はご覧いただければ幸いです!

さて、その中でも取り上げたのですが、

既存の液状化への支援策では「耐震補強」をする方しか対象になりませんでした。

しかし、「耐震補強を前提としない」支援策を望む声をお聞きしていたので、

2月議会で取り上げるなど、私も富山県に訴えてきました。

2月議会の様子

そして、私だけでなく、多くの方が要望し、

また、国も「事業費の8割を国で負担する」という決断をしてくれたおかげで、

6月14日に地震による液状化への新たな支援策が発表されました。

個人負担もありますが、市町村と半分ずつ出し合い最大766.6万円となる、議会質問でも求めた「耐震補強を前提としない」支援策になります。

このような支援策が作れないか?と市民や高岡市から聞いていたので、まさしく要望通りのメニューとなり大変嬉しい思いもありますが、

しっかり市民に届き、使われ、傾いた家ではなく安心して暮らせる日常を取り戻して初めて、このメニューを作った意味があると思いますので、

引き続きできることを続けたいと思います!また、これで十分だと思わずに、足りないメニューがないか、また市民の声を聞いていきたいと思います!

(参考:能登半島地震関係予算)

2024年05月01日

【県議会】

2月定例会で私がした質問(3/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

前々回、前回に引き続き、3/13(水)の質問とその回答を書いていきます!

3つに分割した最後のパートになります。

新年度予算案について

最後に、新年度予算案について4問お聞きします。

まず、冒頭も言いましたが今週土曜日。いよいよ北陸新幹線が敦賀まで延伸します。

(1)北陸三県のいろんなところを巡ってほしい、と機運を高めるために、北陸三県並行在来線周遊促進事業として、観光列車の乗り入れを計画するとのことです。

北陸3県でJR以外の観光列車は富山県の「一万三千尺物語」だけです。その観光列車が北陸3県を走り、観光の機運を高める盛り上げ役となることは大変楽しみですが、現在の一万三千尺物語は、提供する料理も社内販売も、富山県に特化した内容になっています。他県を走る際には提供する料理や車内の販売にどのような変化を加えるのか、田中交通政策局長にお聞きします。

→(回答)3県の素材や特色を活かした食事の提供、沿線各地の趣向を凝らしたお土産や特産品の販売について検討してきたい。

(2)次に、小中学校における1人1台端末の更新整備事業は新年度予算案に計上されています。しかし、市町村管轄の小中学校ではなく、県が所管している、肝心の県立高校の端末更新はどのように計画しているのでしょうか。

現在は全生徒にタブレット端末を配布していますが、高校に関しては、スマートフォン所持率も高いため、必ずしも小中学校のような学習端末ではなく、BYOD(Bring Your Own Device、個人が私物として所有しているスマートフォンやタブレットを使うこと)も有効であると考えますが、BYODの検討状況とあわせて、荻布教育長にお聞きします。

→(回答)BYODは22都道府県。25府県は富山県と同じように、行政が端末を準備。しかし次回からBYODにする県も増えてきている。富山県は令和7年~8年で更新が必要になる。多額の費用が必要になるから、次回はBYODにするかどうか、早急に結論を出したい。

もう1問は再任用教員とその研修に関してです。

教育警務委員会でもこの前段の部分に触れましたが、教員の採用試験倍率向上に向けた富山県の取り組みには一定の評価をしています。しかし、近県や全国平均と比べても倍率がかなり低い状況です。

例えば令和6年度の採用倍率。富山県は2.3倍。前の年は2.1倍だったので若干上昇しました。しかし同じ令和6年度。石川県は3.0倍。福井県は3.5倍。全国平均も3.0倍なんですね。まだまだやれることはあると思います。

そういう点でも、再任用教員は大変ありがたい存在ですが、自分の経験に自負があるため、あまり研修に参加していないのでは、という話も聞きます。彼らも自分たちの知識を常にアップデートし、自分を高める「姿勢」という面でも後輩教員のお手本となってほしいと思います。

(3)定年後に再任用となる教員の割合はどのように推移しているのか、また、再任用教員に対してこそ、身に付けてきたものをアップデートする研修が必要だと考えますが、現在の取り組み状況はどうか、荻布教育長にお聞きします。

→(回答)過去に固執せず柔軟に学び続けていくことは大切。対話による研修受講奨励の推進などに努める。

(4)最後の質問です。昨年秋に県庁職員に対してアンケートが行われました。結果は、特に40代以下の職員に目立ちましたが、全体として職員のモチベーションが低いというものでした。

初めての調査であり、過去と比較できるものではありませんが、この数値は決してよいものではなく、このモチベーションでいい仕事が起こるとはあまり思えません。

しかし、新田知事になってから残業時間削減や休暇取得に力を入れてきた。ビジネスパーソン・タックスペイヤー・ヒューマンビーイングという知事からの訓示などにも表れるように、職員の意識改革にも力を入れてきた。県庁の改革、県庁の活性化に優先的に取り組んでいたように、私自身受け止めていたたため、とても意外な数字でした。知事就任以来の県庁活性化の取り組みでこの数値は上昇してきていると感じているか、今後の改善策を含めて、新田知事にお聞きします。

→(回答)これ以上下がることはないんじゃないかと思う。職員の提案も取り入れて様々な改革をやってきた。外部の研修に派遣もした。働き甲斐や成長を求める傾向があるので、それらを提供できる職場になるよう努める。

以上になります!

2月議会は1年間の予算を決める特に大事な議会になるので、いつも以上に力を込めたつもりですが、

いかがでしたでしょうか?

目の前も大切ですが、

・30年後にとっても必要か

そして、

・小さな力で大きな効果が生み出せないか

当初から掲げているこの2つを忘れずに仕事をしていきたいと思います!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!