2024年04月01日

【教育】,【県議会】

富山県の高校再編ってどう変わるの?

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

前回の「城端線・氷見線」とともに、住民のみなさまから質問の多い分野が、

「富山県の高校再編」です。

県内メディアでも盛んに取り上げられますが、いったいどのように変わるのでしょうか?

今回はこの話題について書きたいと思います。

まずおさらいとして、

富山県では過去2度、大きな高校再編を行いました。

1度目は、2010年。
海洋高校、大沢野工業高校、二上工業高校、有磯高校、井波高校が別の高校に統合されました。

2度目は、2020年。
泊高校、水橋高校、高岡西高校、南砺福光高校が別の高校に統合されました。

そして、富山県は2027年以降をにらんで、3度目の大きな高校再編を検討しています。

その理由はどういうものなのでしょうか?

【富山県が次期高校再編のをする最大の理由】

こちらの資料の下段の表をご覧ください。

こちらは富山県の資料ではなく、議会の会派内に設置したプロジェクトチームで作成した資料です。そのため、(ポイント)は県の見解ではなく、私たちの見解です。

現在も少子化と言われますが、R5→R18を比べると、さらに3割の生徒が減少するため、県全体で県立高校のクラス数を44減らさないといけない計算になります。

4学級相当の学校に換算すると、10校程度。
新川学区で2校程度、富山学区で4校程度、高岡学区で3校程度、砺波学区で1校程度の高校を再編する必要があるのです。

そして、校数だけを見ると少なく感じるかもしれませんが、新川学区は2/7校、富山学区は4/12校、高岡学区は3/10校、砺波学区は1/5校となります。
1度目、2度目よりも大きなインパクトを残す再編となるでしょう。

(校数を減らすのではなく、全校からまんべんなく1学級減らせばいいのでは?とおっしゃる方もいます。

もちろん小規模校のメリットもありますが(ちなみに私は一定規模校と小規模校がバランスよくあることが大事だという考え)、一定規模校の方が専門性のある授業を展開できるメリットがあり、富山県も一定規模校をベースに考えています。

例えば:仮に80人に1人社会の先生がつくとすると、240人では3人社会の先生がつきます。80人の社会の先生は「地理」が専門で、歴史や公民が苦手かもしれません。240人だと「地理」「歴史」「公民」が専門の先生をそれぞれ置けるかもしれません。また、40人だと社会以外の教科をかけもちする必要があるかもしれません。一般に、広く担当すればするほど、授業準備が大変と言われます。)

【高校再編の結果、高校はどうあるべき?】

学校数減は避けられない次回の高校再編。しかし、単純に削減すればよいのでしょうか?

いえ!そうではなく、これをきっかけにポジティブな変化を生み出せられないか?次回はそういう高校再編にしなければいけない!と私は強く思っています。

先ほど同様、議会の会派内プロジェクトチームの見解です。

特に、『出口だけを考える教育からの脱却を』は、ぜひみなさんも一緒に考えてほしいと思っています。

「〇〇大学何人」「就職率資格取得率100%」。
このようなことが富山県では重視されてきました。

これは学校や先生に責任があるのではなく、親や地域や社会がそれを求めてきたからだと思っています。
今の時期になると毎年発表される、「高校ごとの難関大学進学人数表」。週刊誌ではあっても、他県の地方紙ではこのような表はないと聞くこともあります。何人もの学校の先生から、このような表はやめてほしいという声も聞きました。

プロジェクトチームでは他県の学校をいくつも回りました。
特徴のある高校を選んだからかもしれません。ですが、多くの学校で「出口を考えるのはやめた」と同じ言葉を聞いて、大変驚きました。

では、代わりに何を目指すのか?質問すると、

「生徒が夢中になれることを見つけるのを応援する」
「自分で判断する力をつける」
「他者と協働する経験をとにかくしてもらう」
「「〇〇ができる」という技術だけではなく、「語れる(ナラティブ)」ところまでもっていきたい」

こう言うのです。

富山県もこういう考えに大きく方向転換しなければいけないのではないでしょうか?

「教育は大型タンカーみたいなもの。30度変えるのに3km先を見ないと曲がれない」とおっしゃる方もいます。すぐには変われないかもしれませんが、今回の高校再編を機に、目指して進み始めなきゃいけないんじゃないかと思っています。

今回を逃したら、もうなかなかきっかけが無いかもしれません。

変わるための1つの方法として、偏差値輪切りで選ばれる県立高校ではなく、それぞれの高校がもっと魅力を磨くべきだと思っています。

例えば、ひとつの教科に圧倒的に力を入れる高校。

例えば、民間から校長を募集したり、特徴を出せるまで数年スパンで校長を募集する高校。

生徒が「偏差値でこの高校行けるから選んだ…」ではなく、「ここでこれを学びたい!」と思う、そんな高校に変わっていかないといけません。

【あなたたちの言う「地域協議会」って何?】

最後に、議会と富山県で意見が折り合わない「地域協議会」について。

「地域協議会」。「これだ!」と決まったものはありませんが、市町村長や教育長などが、学区内にどのような高校があるべきか、また自分たちはどのように関われるのか、話し合う場だと思っています。愛媛県の例を参考に、富山県に提案しました。

私たちは「地域の活力維持」のため、地域協議会が必要だと言っているわけではありません。

高校は探究的な学びの題材としてなど、既に地域や市町村自治体と多くの連携をしています。
つまり、既に県立高校とはいえ、県だけが関わっている状況ではないのです。

そして、まさにその身の回りの生きた題材にこそ、
曖昧で複雑で不確実で変わりやすい時代(vucaの時代)、簡単に答えの出ない時代に、それでも答えに向かって進んでいく力。
それを育むヒントがあると思うのです。

県内のある市長は「自分たちの市の高校生には、どんどん海外に行ってもらいたい。そのために、市としてもお金を出す。他市の方でもいいんだ。自分たちの市に関わったからにはどんどん国際感覚のある生徒になってほしいんだ」と話されました。

富山県だけではこのようなことはできません。もし実現すれば、富山県と市町村が一緒になって地域の高校生を育てる、とてもいい事例だと思います。

そのように市町村が要求だけを言う場ではなく、「自分たちは何ができるか」を主体的に考えて、提案する場が「地域協議会」のようなものだと思っています。

富山県は「設置しない!」と言っていますが、、、みなさんどう思われますか?

必要ではないでしょうか?

今回はここまでとします。それでは、また!

2023年12月31日

【教育】,【県議会】

11月定例会で私がした質問(2/3)

おはようございます、富山県議会議員の瀬川侑希です!

前回に引き続き、12/8(金)に予算特別委員会でした質問について書いていきます!

3つに分割した真ん中のパートです。

現在議論されている高校再編について質問したのですが、今回の質問で1番力を入れたのがこのパートです。

次は高校再編について7問質問します。

現在、生徒の減少が見込まれる中、富山県の高校教育を充実するため、県立高校教育振興検討会議が開かれています。

2027年度以降に向けて高校再編は避けられず、そのための規模や基準、学科の見直し、を検討し、今年度基本的な方針を取りまとめ、来年度に知事と行う総合教育会議でその取りまとめを受けて議論する、ということです。

(1)まず、これまで3回開かれた、県立高校教育振興検討会議では、どのような意見が多いのか、荻布教育長にお聞きします。

→(回答)学校規模は一定数以上のクラス数が必要。質の高い教育をするには教員数を確保する必要があり、学校規模が必要。部活動の面でも。という意見がある。
一方で、規模だけではなく、県全体のバランスを見極めて配置する必要がある。という意見もある。

(2)今は幅広く会議で出た意見を紹介されましたが、この県立高校教育振興検討会議。私も議事録を読ませてもらいましたが、会議では4学級以上の学校規模を望む声が多かったように感じます。多かったというかほとんどですかね。

今度の高校再編。生徒の減少で「クラス数減や合併」は避けられません。今の0歳が高校に入学する15年後には3割のクラスを減らさないといけない。

ですが、単純に削減の話だけではなくて、これをきっかけに今よりもっと高校を魅力あるものにできないかと強く思っています。

この問題に取り組むからには、社会がこんなスピードで変わっているので、教育も同じくらいのスピードで変わっています。自分の経験だけで語るのではなく、やっぱり現場を見なきゃいけないと、県外も県内もたくさん高校を見てきました。

一定の規模のメリットも感じましたし、小規模のメリットも感じました。というより、規模で生徒が活き活きして充実しているとかは感じなくて、生徒の自信に繋がる特徴のある取り組み、とか、先生が活き活きしていると生徒が活き活きしていて、規模じゃなくて中身の方が大事だと改めて感じたわけです。

県教育委員会としては小規模校の利点をどのように考えているのか、荻布教育長にお聞きします。

→(回答)生徒に目が届きやすくきめ細かい指導を行いやすい。生徒相互の人間関係が深まりやすい。小規模校のメリットも踏まえた上で、バランスのよい配置を検討していきたい。

ここまで2問、検討会議の内容をおさらいしてきました。次は、方向性の話を2問したいと思います。

先ほどもいいましたが、県外と県内たくさん高校を見てきました。県外は特徴ある高校を選んで行っているので、単純に県内高校と比較できませんが、それでも今回の再編を機に、富山県のより充実した高校教育、魅力ある高校教育を作る、ヒントがたくさんあったと思っています。

そのひとつは「出口」の考え方です。これは学校だけじゃなくて、親や家族親戚も考え方を変えないといけませんが、

「出口」とはどういうことかというと、卒業後の進路です。

富山県では、国立大学有名私立大学何人、就職率100%、何年連続とか。〇〇高校は資格取得率100%、全員資格取れます、と言われることもありました。

富山県は自慢にしてきましたし、生徒にとっても自信になる面はあると思います。

ただ、送り出した後はどうなっているか。

100%就職した1/3は3年以内にやめているんですね。資格も卒業後使えているかどうか、把握すらしていないのが現実かと思います。関われないのかもしれませんけど、送り出して終わり。こういう側面はあると思います。

一方、他県の先進例は生徒が望めばサポートするけど、「出口を追いかけるのはやめる」「検定をメインにするのは違う」。こう言うんです。

じゃあ何に力を入れるかというと、

「生徒の夢中になれることを探す」

「自分で判断する力をつける」

「他者と協働する経験をとにかくしてもらう」

「〇〇ができる」という技術だけではなく、「語れる(ナラティブ)」ところまでもっていきたい。こう言うんですね。

2020年からの新しい学習指導要領。初めて、教師目線から生徒目線になったとも評価されます。今紹介したのはまさしく生徒目線の方針だと思って、伺った多くが県立だったので、非常に驚きました。

「教育は大型タンカーみたいなもの、30度変えるのに3km先を見ないと曲がれない」とおっしゃる方もいます。すぐには変われないかもしれませんが、今回の高校再編を機に、目指して進み始めなきゃいけないんじゃないかと思っています。今回を逃したら、もうなかなかきっかけが無いかもしれません。

何か引き出したいわけではなく、現時点での教育委員会の考えを聞いておきたいと思います。

(3)就職率や資格取得率ではなく、生徒の夢中になれることを探し応援し、就職後の定着率の高さや生徒の満足度が高い学校を県全体として目指すべきだと考えますが、荻布教育長の所見をお聞きします。

→(回答)県教委も各高校の課題解決型学習を応援しており、「探究フォーラム」を今年開催した。今年度予算をさらに拡充した。生徒が夢中になれる、「学びたい」「学んでよかった」と思ってもらえる学校づくりを進めていきたい。

これまでの人生で色んな人に出会いました。

バランスよく色んなことを器用にこなせる方もいれば、あれはできるけど、これはできない。でこぼこしている方もたくさんいます。でも中学教育、高校教育、特に富山県は5教科のバランスを求めます。強いところを伸ばそう、というより、弱いところを補おう、という考えが基本だと思います。

しかし、世の中には公立でも「強みを伸ばす」と特定の教科に力を入れている高校もありました。例えば英語。他の4教科は普通だけど、英語だけはどこにも負けない、また学校としてそういう機会を作っている、そんな高校です。

(4)5教科の合計点を評価するのではなく、特定の教科を集中的に学習する高校など、強みを伸ばす教育をもっと増やしてもよいのではないでしょうか、荻布教育長にお聞きします。

→(回答)まず、学科やコースで特定教科を多く学べるようになっている場合がある。引き続き、生徒の個々の強みをより一層伸ばす教育について検討していく。

3問目4問目は、抽象的にというか方向性を聞きましたが、次は具体策だと思っています。

各学校の魅力を出さないといけない。それには校長の方針やリーダーシップはとても重要だと思います。色んな学校を回って、学校の色もありますが、校長の色も大きいな、と感じました。

しかし、富山県では学校長は数年で変わってしまいます。本人も来年この仕事をしているのか分からないながら務めているんじゃないかと思います。せっかく「こういう学校にしたい」と思っても、1年や2年で変わってしまう場合が多々あります。

(5)学校長が数年で変わる現在のやり方では、学校の魅力を磨きづらいと思っています。これまで荻布教育長に聞いてきましたが、この質問は新田知事にします。というのも、民間企業や今の仕事を通して、リーダーによってチームはガラリと変わること、優秀なリーダーは複数年かけてより強いチームにすること、たくさん見てきたんじゃないかと思います。どんな優秀でも1~2年で変えてしまう。こんなもったいないことは会社ではなかなかないんじゃないかと思います。

先ほどの英語に力を入れる高校。ここはまさに校長が公募で選ばれた学校でした。こういう学校にしたい。そのためにこんな取り組みをしていく。もちろん予算も要求する。1年でできないから何年ください!こういうんですね。

やっぱり特にこういう部分は、新田知事だからこそできる改革があると思ってお聞きします。

高校の校長を公募することや、希望とプランがあれば長期の任命をするなど、もっと長い年月関われる仕組みがあってもよいのではないでしょうか、新田知事にお聞きします。

→(回答)私も魅力を磨くために高校に校長が一定期間いることは、あってもよいと思う。全国の事例ではメリットもあるがデメリットもあると思っている。教育委員会には他県の事例や効果を研究してもらいたい。

今月末に開く、第4回県立高校教育振興検討会議では、再編基準の素案が示されるとのことです。第3回会議には5つの考え方が示され、その中には「小規模校であっても、全県的な視野から特色ある場合は対象としない」という文言があります。

(6)もちろん、小規模校には特に魅力を出すことを期待しつつも、「小規模校から再編統合を検討する」という令和2年度の基準の文言を今回は踏襲すべきではないのではないでしょうか。

教育振興基本計画では、目指す姿として「教育の振興を通して、すべての県民がいきいきと自分らしく暮らせるウェルビーイングの向上をめざす」ことと、「SDGsに掲げられた質の高い教育を目指し、誰一人取り残さない持続可能で多様性と包摂性のある社会を実現していく」を掲げています。要は、色んな生徒がいるということです。

教員数が確保された一定規模の学校で切磋琢磨することが合っている生徒もいますが、小規模で自分のペースで成長することが合っている生徒がいるのも事実だと考えます。多くなくてはいいので、最初から排除するのはやめませんか。大規模と小規模がバランスよくあることが生徒の選択肢だと思います。「小規模校から再編統合を検討する」という令和2年度の基準の文言を今回は踏襲すべきではないのではないか、荻布教育長にお聞きします。

→(回答)小規模校がよいというニーズも県教委として把握しており、委員の意見も参考にしながら会議で検討を進める。

この項最後の質問です。

再編の発想の出発点が「減らす、無くす」ではなくて、「どうやったら効果を出せるか、プラスを生み出せるか」で考えられませんでしょうか?

(7)小規模校から統合していく考えではなく、

総合学科と普通科とか、語学に力を入れているところ同士とか、商業の学科を少し統合してその代わり、デザインを新しく入れるとか、

組み合わせて相乗効果を出せる高校同士を繋ぎ合わせるという発想で、再編を考えるべきだと考えますが、新田知事にお聞きします。

→(回答)教育における相乗効果はすぐには理解できないが、目指していかないといけない。高校の魅力ある環境づくりを進めていきたい。

今回はここまで!続きは次回!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2023年09月03日

【教育】,【県議会】,【自分の考え】

富山県の次の高校再編

こんばんは!

富山県議会議員の瀬川侑希です。

新しく設置した会議に対して、先日取材を受けました。

富山県では、2027年度以降の高校再編について議論を始めています。

その1番大きな理由としては、毎年数百人単位で子どもの数が少なくなっていることです。そのため、毎年新たにクラス数減を余儀なくされている状況です。

1年ごとだと、数百人単位で少なくなっていますが、もう少し長いスパンでみると、

現在9千人弱の県内の高1生。今の0歳が高校に入学する15年後には、30%減の6千人になります。

今の学校規模、学校数を維持することは到底できない!

これが富山県が高校再編について議論を始めた最大の理由です。

しかし、この高校再編。

30%の高校(10校程度=4つの学区の2~3校)を単純に無くすのか?

別の道もあるのか?

そもそもこれは暗い話なのか?

私は、富山県教育が前向きに大きく変化するチャンスでもあると思っています!

これを機にそれぞれの高校がもっと尖った特徴を出し、生徒が「ここに通いたい!」と思う、そんな魅力を高めるプラスの要素たくさんの再編にもできると思っています!

例えば、英語にとにかく力を入れる学校。

社会課題を解決するために、まちづくりなど地域との連携が多い学校。

企業のリーダーなどが頻繁に講師になりアントレプレナーシップ満載な学校。

まずは会議を重ね、その後、市民県民と色んな形で意見交換する場を作っていく予定です!

偏差値で高校を選ぶのではなく、学ぶ内容や自分の将来の姿をイメージし、高校を選ぶ富山県に変わっていく、そんな高校再編になるよう頑張りたいと思います!

日本財団調査のこのグラフ数字、富山県だけでも変えたい!

…できると信じています。

それではまた!

2022年12月31日

【教育】,【県議会】

高校で主権者教育の授業4

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

大晦日ということで、今年1年を振り返っておりますが、

今年嬉しかったことの1つに、

念願!!となる、県立高校で初めて開催できた、主権者教育出前授業があります!

12/9(金)に南砺平高校で実施しました!

ちょうど1年ほど前に、私立高校から始めた出前授業。これまで3校で4回やってきました。

(授業の中身や経緯、想いなどは、以前のブログをご覧ください。)

富山第一高校:ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト (segawayuki.net)

高岡向陵高校:ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト (segawayuki.net)

新川高校:ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト (segawayuki.net)

「いつかは県立でも!」という想いを当初から持っていたものの、

「県立ではできない」、と色々な人にありがたいお言葉を頂戴することもありました(笑)。

しかし!私立高校でやってから1年、ようやく県立高校でも実現!ここまできました!ほんとに嬉しいです!!

山本県議や藤井県議を中心に、そもそも主権者教育授業のきっかけを作ってくれた荒井学園の荒井公浩さん、関係のみなさん、ありがとうございます!

平高校の郷土芸能部は、去年の「全国高等学校総合文化祭」の「郷土芸能部門」で日本一となる最優秀賞と文部科学大臣賞を受賞!すごい!!

国立劇場で公演したり、またスキー部も強豪!

他には、世界遺産の合掌造りでガイドボランティアをしている生徒が多かったり、なんと映画を制作する部活があって、映画甲子園を目指しているそう。学校紹介に作った映像を見せてもらいましたが、即CMになりそうなとってもクオリティが高いもので、生徒が自信に満ちた表情で目をキラキラさせながら私に説明してくる姿が印象的でした!

だからなのか、人数は他の高校より少ないですが、自分の意見を表現できる素晴らしい生徒ばかりで感激!

やっているこちらが大変楽しく、多くの刺激をもらいました!

これからの時代を生きる若者に、政治を身近に感じてもらい(無関心にはなれても、無関係にはなれない!)、また、自分たちで未来は変えられるんだ!という希望を持ってもらえるよう、この活動はどんどん広げていきたいと思います!!

それではまた!

2022年07月24日

【市民の動き】,【教育】,【自分の考え】

デジタルの環境を10代に!

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

先日、「富山オタクことちゃん」から、

「高岡にぴったりな気がするから絶対見に行った方がいい!」

と紹介があり、色んな地域を見ている彼女が言うなら「それはぜひ行かないとな!」と思い、

熊木高岡市議を誘って、金沢市にある「ミミミラボ」という施設を見学に行ってきました。

🟡富山オタクことちゃん🟡(@kotoyama_826)さん / Twitter

ミミミラボは1教室くらいのスペースで、10~18歳が対象の「デジタルに触れ、表現できる場」!

その特徴は、

・多様なデジタル機材(PC・ロボットプログラミング・3Dプリンター・楽器・VRゴーグル・レーザーカッターなど)が用意

・少し先を歩く大人(メンター)が常駐

そしてなんといっても、

・10~18歳なら誰でも「無料」

というものでした。

色んな楽器で作曲活動ができます
3Dプリンターで、
色んなものを作っていました。

「ミミミラボ」は、金沢市の三谷産業株式会社と、NPO法人みんなのコードが共同で運営する10代のためのクリエイティブラボ。

先ほどの写真のような様々なデジタル機器が「無料」で使え、

私が見学した時間も代わる代わる子どもが訪れ、

学校帰りにふらっと寄って、思い思いの創作活動をしていました。

開設からわずか1年。過去の作品も見せてもらいましたが、これが小学生に作れるのか!と思う作品ばかり。

また、衝撃を受けたのが、箸を忘れた人が「じゃあ3Dプリンターで作ろ!」とすぐに作っちゃったというエピソード!そんな発想があるなんて!

作品を見たり、このエピソードを聞いた時、

「私たちは子どもの可能性に知らず知らず蓋をしていないか…。都会にはこのような場があるかもしれない。けれど、生まれた場所に関係なく、やりたい人にはやれる環境を準備しなければならない!」と強烈な焦りを感じました。

思うに、学校の先生も一生懸命やっているとは思いますが、そもそも学校に色んな役割を求めるのは限界があります。

デジタル分野がまさにそう!

無理に学校で教えるのではなく、得意なことは得意な人に任せ、

地域全体で、放課後も含めた時間軸で、子どもを育んだ方がよっぽど子どものためだと考えます。

おそらく、子どもは環境が与えられれば、すぐにこのような機器を使いこなし、好きな子はどんどん先に進んでいくでしょう!最初のきっかけを与えるのが大人の役割!

そのために、各小学校ごとに、とは行かないでしょうが、例えば高岡市内にも1ヶ所はこのような場所があるべきだと思いました!

みんなのコードさんも、石川県に2ヶ所、高知県に1ヶ所拠点があるのですが、全国に増やしていきたい思いがあるとのことで、さっそく打ち合わせを重ねています。

また、たまたま高岡市にこられるので、ちょうどこれからお会いするのですが、

私たちが伺った数日後に、小林史明デジタル副大臣も「ミミミラボ」を訪れ、大変興味を持たれたとのこと。

国全体でこのような動きが加速することを期待しつつ、

そして少なくとも高岡市や富山県が全国に先んじて環境を整備できるよう、頑張りたいと思います!

それではまた!

2022年07月18日

【教育】,【県議会】

高校で主権者教育の授業3

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

7/12(火)に富山第一高校で富山県議会の出前授業!

「主権者教育」というテーマで2コマの授業を担当しました。

3年生12クラスに対して、党派を超えた17人の県議会議員で、クラスを割り振って授業を進行。

10月の新川高校、2月の高岡向陵高校に続いて3校目の実施となりましたが、私はこの「主権者教育」の授業、とても大切に思っています。

というのも、以下の3点を伝えたい!という想いがあるからです。

①私自身も政治について学ばないまま社会に出て苦労した

新川高校時のブログにも書きましたが、

新川高校時の記事:ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト (segawayuki.net)

学校で「政治」が教えられることはほとんどありません。

もちろん、「三権分立」とか「議会制民主主義」という仕組みは学びますが、

もっと実践的なこと、生々しいこと、

「で、実際政治とどう関わればいいの?」「私の思う意見・課題はどうやって届くの?」「ほんとに届くの?」

こういうことは、振り返ってみても教えてもらったことはなく、

社会人になって、個人の責任で、実践を通して身につけるのが現状です。右も左も分からず、私自身とても苦労しました。

出前授業で2コマ。これで全てを伝えることはできませんが、「今度選挙あったら行ってみようかな」「権利を大事にしないとな」「候補者を調べてみよう」「私は○○のことを訴えてくれる候補者に共感するなぁ」など、

今まで関心のなかった「政治」に興味を持つ、きっかけになれば!そのお手伝いをしたい!と思って臨みました。

②世界の中の日本を意識してほしい

授業の中でも伝えましたが、

世界には、

投票に行かないと罰金という義務投票制の国、

女性に投票権の無い国、

なぜか賛成が100%の国、

ある考えを持たないと立候補できない国、など様々な国があります。

また、日本の歴史を振り返っても、

男性が大きな税金を納めなくても投票できるようになったのはわずか100年前、

女性が選挙権を持つようになったのはわずか70年前です。

この間、どのような活動があったのかを想像し、

「今」の「身の回り」だけで「当たり前」を判断せず、歴史的経緯、世界との比較に、少し視野を広げてみよう、と話しました。これは、「政治」に限らず、だと思っています。

③民主主義=多数決?

子どもの時は、なぜか意見が割れたら多数決で決めることが多かったように思います。

私自身政治家になって思うことは、多数決は民主主義のひとつの手段。ですが、唯一の手段ではないということ。

もちろん「全員合意」はとても難しい。最終的には多数決で決めなければいけない瞬間もあるでしょう。ですが、多数決で選ばれなかった意見をどう汲み取るか、も私たちの大切な仕事なんだよ。「多数決で決めればいいがや!」という人間にはなってほしくない。と生徒には伝えました。

2コマの授業は、担当者によって内容に偏りが出ないように、ある程度のシナリオを作りました。広報編集委員長の山本徹県議からの指名で、私も中心に入ってシナリオを作り、議会内各会派の合意を得ました。

その際、県議会として1番伝えたいこと、として合意を得られたのが、この「民主主義=多数決ではない」という部分。

ベテラン議員も若手議員も、自分の党も別の党も。みんなでこれを「1番伝えたいこと」として選んだ富山県議会を少し誇りに思いました。生徒に少しでも伝われば、と思います。

出前授業は、

・学年1人ずつ1万円集め、370万円で学校を快適にする案を考えてみよう!

・富山県民1人ずつ1千円集め、10億円あったら富山県で何する?

などのグループワークも織り交ぜながら進めました。

(10億円あったら、でよく出るアイディアは「若者の遊び場」と「公共交通機関の改善」。どのクラス、どの学校でも出ます。そして何十年も課題になってる気がします…。)

私の担当クラスは、担任の先生にも随分ほぐしてもらったおかげで、温かい雰囲気で終始進みました。

スポーツをやっている方が多いクラスでしたが、流石の集中力で、こっちも自然と熱が入りました!

みんなありがとう!これから始まるインターハイ頑張って!!

全クラスを見ていた方から、

「エデュケーションの語源は、『引き出す』という意味のエデュカーレ(諸説あるようです)!まさにそんな授業が各クラスで展開されていた!」

とコメントがあり、そんな授業になれば!とシナリオを作っていたので、とても嬉しかったです!

これから新川高校と向陵高校の2回目。また県立高校でもできないか、交渉が進んでいます。

これからの時代を生きる若者に、政治を身近に感じてもらい(無関心にはなれても、無関係にはなれない!)、また、自分たちで未来は変えられるんだ!という希望を持ってもらえるよう、コツコツ頑張りたいと思います!

それではまた!

2022年02月13日

【教育】,【県議会】

高校で主権者教育の授業2

こんばんは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

10月の新川高校に引き続き、2/8(火)に高岡向陵高校で「主権者教育」の授業を行いました!

(新川高校時のブログから)

「政治」と「おカネ」は学校で教えられることがほとんどありません…。

タブーなのか?

何も分からない状態のまま社会に放り出され、個人の責任で、実践を通して身につけていくのが現状。

私もとても苦労しました。恐らくみなさんもそうなのではないでしょうか?

そんな現状に対して、「そのままにするのではなく、学校として何かできないか?」という理事長の強い想いで実現しました。

このプロジェクトの第2弾です。

新川高校時は1クラス1人の議員が担当でしたが、事前の学校側との打ち合わせで「どういう形がベストか、今度は違う形でやってみよう!」という話になり、

今回は1クラスにつき2人の議員が担当し、2年生6クラスで2コマの授業。

・役所の仕事は?

・税金の種類は?

から始まり、

・1人1万円。クラスで⚪︎万円集まったら何に使う?

・1人1千円。富山県で10億円集まったら何に使う?

などでアイディアを出し合い、

・民主主義=多数決じゃない、色んな意見を大事にしてほしい

・投票権の歴史、世界との比較

・税金を納めて終わりではなく、これからも色んな形で街づくりに関わってほしい

と伝えました。

他の議員はうまくやれたようですが、私は熱が入りすぎてから回ってしまい(泣)、担当のクラスの生徒にはほんと申し訳なかったです!ごめんなさい!

アドリブはOKですが、それぞれがあまりに違うことを伝えてはいけないと、議会としてある程度の授業フォーマットを作成しました。

議会を代表して私もその作成に関わらせてもらい、何を生徒は知りたいか、何を私たちは伝えたいか、打ち合わせを通じながら深く考える貴重な経験になりました。

新川高校に続いて2回目。ひっそりと嬉しかったのは、県の教育委員会から2名見学に来てくれたこと。

裏目標だったので、心の中でガッツポーズ!

「県立高校でもできないか考えたい!」との言葉があったので、この取り組みが広がるよう、引き続き活動したいと思います!!

生徒とのやりとりを通じて、「ここで育ってよかった!」と思ってもらえるような富山県にしなきゃと改めて思いました!!

なお、新川高校時のブログはこちらです。

リンク:ブログ | 瀬川ゆうきオフィシャルサイト (segawayuki.net)

それではまた!

2021年10月27日

【教育】,【県議会】

高校で主権者教育の授業

新聞にも出ましたが、先週10/20(水)に、新川高校×富山県議会で「主権者教育」の授業を2コマ行いました!

(学校行事の合間をぬって、数ヶ月前から計画していたことではありましたが、まさかの衆議院議員選挙期間中に!結果的に、高校生にとってもよいタイミングだったかもしれません。)

「政治」と「おカネ」は学校で教えられることがほとんどありません…。

タブーなのか?

何も分からない状態のまま社会に放り出され、個人の責任で、実践を通して身につけていくのが現状。

私もとても苦労しました。恐らくみなさんもそうなのではないでしょうか?

今回は、そんな現状に対して、「そのままにするのではなく、学校として何かできないか?」という理事長の強い想いで実現しました。

3年生だけでなく、1〜2年生も含めた全11クラスで2コマ行う(11人の県議会議員がそれぞれ1クラスを担当)、という学校側もかなり思い切ってくれた今回のプロジェクト。

ハードルも多かったと思いますが、学校全体で合意形成しながら乗り越えてくださって本当にありがとうございます!

「役所の仕事ってどんなものがあるか?」

「それって税金で実施されているけど、税金はどういうものがあるか?」

「新川高校生全員から1万円ずつ集めたら300万円。学校をよくするために何に使う?」

「富山県民全員から1千円ずつ集めたら10億円。富山県をよくするために何に使う?」

もちろん色んなアイディアが出ました。どれも面白かったです!

しかし、財源は無限ではありません。

苦しみながらも最後は1つに絞る経験をしたのも、高校生にはよかったんじゃないかと思っています。

最も伝えたかったのは、「多数決が民主主義の全てではない」ということ。

最後決めるのは多数決かもしれませんが、それまでに議論を尽くす。選ばれなかった意見をどう拾い上げるか。もこれからも大切にしてほしい、と伝えました。

授業をしましたが、私の方こそ、高校生のアイディアに大変刺激を受けました!

聞いただけでなく、ひとつでも実現し、生徒が大人になるころ、もっといい富山県にしていきたいな、と強く思っています!

熱苦しいオッサンの話を聞いてくれてありがとう!でも、だからこそ頑張るよ!

いつか県立高校も挑戦してほしいなぁ…。

授業前には、エネルギー充電のため甘いものを。

このカフェ、すごくいいですね。

ゆったりした空気が流れ、心が落ち着きました。

2021年10月15日

【教育】

自論が飛び交う「教育」だからこそ、自分をアップデートせねば!

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

昨日、衆議院が解散しました。

衆議院議員選挙は政権選択選挙とも言われます。10/31(日)の投開票に向けて、各党の主張がメディアでも大きく取り上げられ始めました。

住んでいる選挙区では、私は橘慶一郎さんを応援していますが、

各党の政策、中でも特に、ずっと自分の柱に取り組んできた教育政策に関しては、どの党の主張も注視していきたいと思います!

(ただし、政治においては、「掲げるビジョン」と「実現性・実行力」のどちらも必要だと思っています。その主張には本当に「実現性・実行力」があるのか、私たちは見極めないといけませんね。)

先ほども言いましたが、私は「教育」を自分の活動の柱にしてきました。

国も地方も、暮らし・経済・農業・医療・福祉などなど、、、幅広い分野を担当しています。どの分野も大事です。

しかし、その中でも、何が最も大事かと問われれば、

私はいつも「教育」だと答えています。

「日本に格差はあるか?」

みなさん、こう聞かれたら、何と答えられますでしょうか?

私は、大学生時代と社会人時代は実感として感じました。そして、政治家になってからは現実も見ましたが、この日本にも格差は存在します。そして、データでも示されていますが、次の世代にも貧富が引き継がれる「貧困の連鎖」「富めるものの連鎖」も現実に起きています。

完全に平等な社会は存在しないのかもしれません。しかし、少なくも「誰にでもチャンスが与えられる社会」「連鎖を断ち切るために手が差し伸べられる社会」にしなければなりません。そして、そのためには何よりも「教育」がよりよく変わらなくてはいけないと思っています。

教育は、誰もが通ってきた道です。だから、教育の分野はそれぞれの「自論」が飛び交います。ひとつの方向性を導き出すのがとても難しい分野です。

そして色んな考えがあるからこそ、私も教育を活動の柱にしていますけれども、自分の考えに固執せずに、色んな考えに触れ、常に自分をアップデートしようと心がけています。

とても固い話になってしまいましたが(笑)!

そんなことを考えている私ですが、先日このような動画を紹介されました。

20分強の動画ですが、教育に興味がある方はぜひ見てくださればと思います。

2018年の動画。これを見て、これが理想だよね!こういう教育が行われてほしい!と思いましたが、この3年間でこの考え・実践は日本に広まったのでしょうか?富山に広まったのでしょうか?自問自答しました。

明後日、この講演者が制作した映画の上映会が、富山市の方の企画で行われるようです。答えを探るために、また自分自身をアップデートするために、私も参加しようと思っています。

17日(日)開催の教育ドキュメンタリー映画「Most likely to succeed」上映会のお知らせです。

■日時 10月17日(日)

昼の部 13:30〜

夜の部 20:00〜

※全てオンライン開催となります。

■参加費

* 前売り¥1200

* 当日 ¥1500

▽チケットのお申込みはこちらから

昼の部→https://toyamahappyschool1.peatix.com/

夜の部→https://toyamahappyschool2.peatix.com/

映画は約90分のようです。

私もまだ見ていないので、どんなものか分かりませんが、ご興味あれば一緒に観ましょう! 

何か、それぞれができることがあるような予感がしています!!

2021年08月26日

【教育】

教員の方々と意見交換!

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

7/31(土)に富山大学の教職大学院で教育について考えを話す機会をもらいました!

正確には、教職大学院の自主研修会(任意の勉強会グループ)「とみけん」さんが主催だったのですが、教職大学院のOB・OGの方々や大学生の方々も参加され、

むしろ参加者の皆さんの意見にハッとすることが多く、自分にとって本当に貴重な機会になりました!

各大学によってカラーがあるようですが、富山大学の教職大学院は、現役の教員が多く入学されています。教員のリーダーになるために、2年間現場を離れ再度学んでおられ、その向上心と、現場経験に基づく説得力の伴った深い洞察に、大変刺激を受けました。

「こういう方々がおられるなら、富山県の教育の未来は明るいな!」素直にそう思わされました。

当日の参加者。

私からは、簡単な自己紹介のあと、

・小中高で採用したい教師像が違うのに、同じ面接になってしまっている

・お金の教育や主権者教育、性の教育、そして「物事を分解する思考法」をもっと増やせないか

・せっかく配ったタブレットがデジタル教科書に近くなっているのはもったいない

このようなことを話しました。

それぞれに対して、自分なりに考えていることがあるので、興味のある方はまた話しましょう!

最後の方では、

①富山県は教育県だと思うか?

②各教員がそれぞれ授業準備をするのではなく、ある程度フォーマット化できないか?

という2つの質問を私から投げかけてディスカッションしました。

②に関してとても印象的なことがありました。

それは、ある方が「まったく同じ資料で、『一字一句同じ言葉』を発話したとしても、授業は違ってくる」とおっしゃったのです。

最初は「フォーマット化すると、教師それぞれの個性が無くなる」という意見が多数でした。

しかし、「一字一句同じ言葉を発話したとしても…」の意見に対しては頷く方が多く、

どちらが「正しい・間違っている」ということではなく、このような議論になる方々がいる現場は素晴らしい現場になるんだろうな、と思ってしまいました。

①に関して出た意見
②に関して出た意見

②を取り上げた背景としては、「なるべく共有できるものはしてしまって、その分『生徒に向き合う時間』を増やせないか」という自分の想いがあります。

授業準備の時間もそうですが、黒板に書いている時間は生徒を見ていません!

どんな表情をしているか?

今まさに伸びる瞬間ではないか?

あるいは、困っていないか?

「生徒に向き合う」時間を増やすことを考えたいなと思います。

ちなみに下の2点は富山県の令和元年度の調査です。

富山県は「教育県」と言われますが、行政がとりたてて予算をかけているわけでなく、教員とPTAの努力、そして家庭教育のたまものだと思っています。

真の教育県になるために、予算もかけていきたいですし、現場の負担軽減のためにまだまだできることはあると思っているので、ひとつずつ進めていきたいです。

ただし、最後に一言だけ。

コロナの感染拡大を受け、小中高、2学期開始に対して、それぞれギリギリの判断をしていると思います。

それぞれの判断を尊重しますが、

私個人としては、コロナを受けて昨年度タブレットを配備したわけなので、(各家庭で事情も異なるでしょうから)自宅でオンラインか登校か、まん延防止期間中の9/12(日)までは選べるようにしてはという考えです。

調整が困難なことは理解しますが、逆境の時こそ進化できるチャンスだと思うので、子どもたちに普段挑戦を促す行政側も、今こそ挑戦してほしいなと思います。

それではまた。