2023年12月30日

11月定例会で私がした質問(1/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

12/8(金)に予算特別委員会で1時間質問しました!

議場で演説形式で行う一般質問と違って、
予算特別委員会の質問は1問1答形式で行われます。

そのため、ライブ感があり、聞いている方も分かりやすい。また回答を受けての重ねた質問もすぐできるため、個人的には予算特別委員会の質問の方が好きだったりします。

今回は、その時に私がした質問とその回答を書きます。

長いので、いつものように、3つに分割します!

最初は城端線・氷見線の再構築について5問質問します。

(今回の質問の前提となる、「城端線・氷見線再構築実施計画案」はこちら

富山県/第4回城端線・氷見線再構築検討会(令和5年11月29日開催) (pref.toyama.jp)

11月29日の再構築検討会では、大変中身の濃いといいますか、肉厚の実施計画が示されました。

会長の知事はもちろんですが、特に田中交通政策局長をはじめ事務局・裏方として支えた黒崎課長や課のみなさまのご苦労あってのことだと思います。まだ何も終わってなくて、ここからがスタートですが、ひとまず、ここまで大変にお疲れ様でした、と言いたいと思います。表に出ることは華々しいですしスピード感がありますが、裏で支えるみなさんがいないとこうはなりません。裏方の凄さ、県庁の底力、いい仕事を見せてもらったように思います。

さて、実施計画案では多くのことが示されましたが、とても情報量が多いので、いくつか確認させてください。

(1)まず、再構築検討会では、「①新型鉄道車両の導入」「②運行本数の増加」「③交通系ICカードの導入」「④直通化」の4点が中心に議論されてきました。当然ですが、一度に全部できるものではありません。

実施計画によると、まず「交通系ICカードの導入」、次に「新型鉄道車両の導入」、その次に「運行本数の増加」、最後に「直通化」というスケジュール、こういう理解でよいのか、田中交通政策局長にお聞きします。

→(回答)そうである。おおむね2年後にICカード、おおむね5年後に新型鉄道車両。その後、あいの風鉄道に事業主体を移した後に運行本数の増加、その後、直通化、というスケジュールを想定。

(2)なぜこういうことを聞いたかと言うと、私たち、この城端線・氷見線を将来に渡って維持する責任があります。持続可能なものにしないといけません。そういう意味で、「利用者の増加」は常に意識してほしいなと思っています。

というのも、城端線・氷見線と別軸で、令和5年度の県政世論調査というものを行いました。その中で、公共交通に関する質問があります。「普段の生活で県内の鉄道、路面電車、バス、タクシーなどをどの程度利用するか」というものです。

こちらがその質問です。

結果は、公共交通を利用しない方が41.8%、年1~2日程度利用する方が38.9%、月1~2日程度利用する方が12.5%でした。

今赤で囲んだ、90%の方が日常でほとんど利用しない、というのが今の富山県の実情だということです。

みなさん、これ見てどう思われますかね?

「少ない」というのが第一印象なのではと思いますが、私は、逆に可能性の塊にも思えました。チャンスでもあるなと。残り9割の方に、「移動の選択肢として考えてもらえる」路線になれば、2倍3倍にも売上伸ばせるな、と思いました。

そこで、先ほど聞きました順番で、まず実施する、新型鉄道車両とICカードの導入です。

嫌な聞き方ですが、何が利用者増加のインパクトとなるか、「切り分ける」ためにあえて聞かせてください。新型鉄道車両やICカード導入で利用者は増えると考えているのか、田中交通政策局長にお聞きします。

→(回答)新型鉄道車両やICカード導入、それぞれでの利用者の増加の数値は出していない。

いやいや。県が令和3年にした調査で、車両を置き換えても乗客が増えない、と結果を発表している。

(3)やはり、利用者を増やすためには、現在の1時間に1本ではなく、いつ駅に行っても電車がすぐ来る。20~30分に1本、など、毎時間同じ時刻で発着するパターンダイヤの導入が効果的であると考えます。

先ほどの令和3年3月の県の需要予測調査報告でも運行間隔が短ければ利用者が増える予測がされています。

現在11億円の赤字を10年後に7億円に圧縮する予定です。赤字を0にとは思いませんし、「投資」という考え方にも賛成ですが、9割の乗らない方が1割でも乗ったら売上は倍になります。

将来に渡って引き継いで、維持するのなら、どうやったらこの状態になるか、優先的に考える必要があるんじゃないかと思っています。

短い間隔のパターンダイヤなら利用者が増える。そのためもあってか、再構築実施計画では「日中のパターンダイヤ化」が目指されています。

しかし、これだけではイメージが掴めないので、確認のため聞かせてください。「日中」とはどのような時間帯をイメージしているのか、また、それ以外の時間帯でパターンダイヤが難しい理由はどのようなものがあるのか、田中交通政策局長にお聞きします。

→(回答)9時~16時をイメージしている。それ以外の時間帯では、パターンダイヤよりも他の路線との接続を優先する必要があるため、パターンダイヤは難しい。

もう1点、確認させてください。

(4)再構築実施計画には将来的な運行本数の増加まで考えられています。運行本数を増やした場合、城端線・氷見線は基本単線なので、行き違い設備が必要なのではと思います。ただ、実施計画には行き違い設備への言及がないように感じます。

運行本数を増やした場合、さらにどの区間に行き違い設備が必要だと考えられるのか、その費用は現状では計上していないという理解でよいのか、田中交通政策局長にお聞きします。

→(回答)現在10ヶ所の行き違い施設がある。が、運行本数増加でさらに必要となるかもしれず、1ヶ所増やす経費として、10億円計上している。具体の駅は、今後導入する新型鉄道車両の性能を踏まえて決まることになる。

ここまで、整備の順番を確認して、「利用者増」を中心に考えてほしいということ、パターンダイヤのイメージや行き違い設備のことを聞いてきました。

要は「利用者」を増やすために、「運行本数を増やしてほしい」ということを言いたかったわけですが、

ここまでは実施計画の確認でした。しかし、最後のこれだけは「お願い」になります。交渉してほしいと思っています。

(5)実施計画では、運行本数を増やすのですが、まず車両を「入れ替える」。その後、運行本数を増やすということです。

既存の車両は走れなくなったわけではないので、既存の車両を走らせながら、プラスオンする形で新型鉄道車両を導入できませんでしょうか?早く運行本数を増やすことを考えてほしいと思っています。その分利用者が増え、売上が増え、より将来に向けて持続可能になります。

そして、現在、車両更新は4年半から5年後のようですが、34両を4年半から5年の半年の間に一気に入れるのではなく、導入効果が早く出るよう逐次導入を求めていくべきであると考えます。車両更新ではなく、「運行本数の増加」によって県民の利便性や満足度は上がると考えるからです。

プラスオンできないか、逐次導入できないか、そういう交渉をしてもらえないか、新田知事の所見をお聞きします。

→(回答)運行本数の増加には車両を置いておく場所が必要である。高岡駅の構内を想定。設計までに2年程度かかる。作るのにも2年程度かかる。利便性や満足度は運行本数増で向上すると認識している。できるだけ早く導入することが望ましいのは、同じ想いなので、今後JR西日本と協議する。

今は中心に考える必要はないと思っていますが、将来的に万葉線と接続の可能性もあります。城端線・氷見線とあいの風鉄道が交差する駅に万葉線も乗り入れています。何十年にも渡って使っていくものを取得するからには、いつかこういう議論も起こりうると思います。その時に「まったく考慮していない」のと「可能性を頭に入れて整備する」のとでは中身が違ってくると思いますので、接続の余地は残しておいてほしい、とお願いします。

今回はここまで!続きは次回!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!