2020年02月25日

富山県の令和2年度予算案

県からの資料①

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

18日火曜日に富山県の令和2年度予算案が発表されました。

約6,000億円という大きな数字であり、なかなかすぐに理解することはできませんが、今回まずは大枠で見てみたいと思います。

冒頭の資料①は予算の総額です。前年度より約3%予算を増やしています。約6,000億円というのが富山県の一般会計予算です。

「当初」というのは、4月~3月までの予算。「14ヶ月」というのは、補正予算も含めた2月~3月までの予算です。どちらで見る場合もあります。

県からの資料②

次は昨年度、今年度、来年度、再来年度の財政見通しです。単位は「億円」。

細かくて文字が読めませんので(笑)、ポイントだけ伝えますと、この数年でも、扶助費(社会保障制度の一環として、児童・高齢者・生活困窮者などへの支援のための費用)が毎年約10億円ずつ増えていくことが分かります。人件費を抑えてバランスを取ろうとしています。

県からの資料③

こちらは今年の重点事業を1枚で表したものです。これだけでは何をするのか分からないかと思いますが、石井県政の「方向性」とご理解ください。

目玉の事業としては、

ハードでは、

・武道館機能を有する多目的施設整備 1億700万円(←来年度以降90億円?)

・高岡テクノドーム機能拡充 1億300万円(来年度以降40億円?)

・高岡児童相談所の移転改築基本設計 3,900万円

・新川こども屋内レクリエーション施設調査 1,000万円

・ロープウェイ整備調査 4,200万円

などがあり、上記はすべて調査費用や基本設計費用なので、来年度以降に実際の整備費が乗っかってきます。

ソフトでは、

・産後ヘルパー派遣モデル事業 300万円

・男性トイレのベビーシート設置促進 1,540万円

など、子育て支援。

・ローカル5Gを活用した地域課題解決の実証 3億円

・eスポーツイベント支援事業 1,000万円

・ICT教育推進事業 1億7,400万円

など、新しい技術の導入。

・海岸漂着物対策推進事業 9,600万円

・食品ロス全国大会など 1,700万円

など、環境への取り組みが個人的には目立つように感じます。

県からの資料④

文字ばかりで頭が痛くなりますが、今年の予算の大きなポイントは、上記資料の左下。石井知事が全国の中心となって勝ち取った法人事業税の偏在是正(東京から地方へ財源を)によって、「約40億円富山県に入る地方交付税が増える」ということです。

これは実際かなり大きなことで、ある年だけ40億円の収入があるわけではなく、「毎年」40億円が入るため継続的な事業が展開できます。じゃあこの40億円は何に使うのかというと、特定の事業をあげることは困難ですが、冒頭の資料のように全体として積極的な予算を組めることになりました。

県からの資料⑤

資料⑤は県債残高です。

「6年連続減少」は石井知事がよく「成果」としてアピールすることなのですが、一方で、この10年ずっと人口も減っており、県民1人あたり県債残高は約116万でほとんど変化がないことも見過ごせません。

さて、富山県議会は26日水曜日から始まります。1年の中で最も長い2月定例会です。

今回は予算を大枠で見てみましたが、この予算をより細かく、突っ込んで審議していくことになります。

年間のほぼすべての予算をこの議会で決めてしまうため、こちらも年間で最も気合を入れて臨みたいと思います!

それではまた!