2020年01月25日

10月の富山県知事選②

おはようございます、富山県議会議員の瀬川侑希です。

前回に引き続き、富山県知事選挙の話題を!今回は石井知事を取り上げます。

石井さんは、富山県富山市生まれの現在74歳(新田さんとは13歳離れていますね)。富山大学教育学部付属小学校、富山大学教育学部附属中学校、富山中部高校、東京大学卒業。卒業後は自治省(現総務省)に。いわゆるキャリア官僚です。静岡県総務部長や財政局財政課長、税務局長、自治税務局長などを経て、2002年に消防庁長官に就任。2004年1月に退官。

2004年11月、富山県知事選挙に無所属で出馬し、初当選。現在4期目で、15年と2カ月知事を務めています。

経歴からもそうですが、地方財政のスペシャリストとして中央官庁でも評判です。新幹線大阪延伸や東京一極集中是正などは、富山県代表というよりは、より大きな括りで、全国の地方を代表して発言することも多く、特に全国の地方行政を所管する総務省からはとても感謝されていると聞いています。

そのため、富山県には総務省のエース級の職員が数名出向します。←これは間違いありません。

石井さんを表すには「実績」が分かりやすいと思います。例えば400億円の構造的財政赤字の解消。高岡市が17万人で40億円の構造的財政赤字ですから、105万人の県にとってはその比ではありませんでしたが、これを解消。

しかし「実績」を並べると、どうしても15年務めている現職が語れることが多く、フェアではありませんので、

今回は、「過去」ではなく「未来」の話!!「目指す富山県」に特化したいと思います。

さて、石井さんの「目指す富山県」はどういうものでしょうか。現在、今年の選挙に「出馬の意向」を表明しているものの、正式な出馬会見をしていないので、この先の4年間でどんな富山県にしたいか、まだ発表がありません。

発表があれば、またここで紹介することにしますが、

およそ2年前、平成30年春に「県政運営の中長期的指針となる新総合計画」を策定しています。現状これが「目指す富山県」に最も近いかと思っておりますので、今回はこちらを紹介。

というのも、平成30年11月予算特別委員会で平木県議が、

「石井知事はどのような富山県を描いているのか、もしくは描いていきたいのか、北陸新幹線というインパクトに負けない次の夢を掲げていただきたいと私は考えております。」

と質問しています。まさに県民が知りたいこと!

それに対して、石井さんは、

「さらなる長期的なビジョンということですけれども、この春策定した総合計画の重点戦略…」

と回答していることもあり、石井さんの「目指す富山県」≒総合計画の重点戦略と考えました。

ではいきます。

重点戦略①:とやまの価値創造戦略~「大ゴールデン回廊」の拠点を目指して~

(大ゴールデン回廊とは、東海道新幹線と北陸新幹線による新幹線環状化により創出される一大交流・経済圏のこと)

生産性の向上と新たな付加価値の創出による産業の成長と文化の振興との相乗効果で、富山県の強みを磨き、拠点性を一層高めます。

・付加価値の高い医薬品の研究開発・生産拠点の形成

・ものづくり研究開発・デザイン振興拠点の形成

・世界に誇れる質の高い芸術文化の創造

重点戦略②:とやまのグローバルブランド推進戦略

豊かで美しい自然や多彩な歴史・文化など本県の魅力を磨き上げ、グローバル展開を通じた富山県の世界ブランド化、地域経済の振興を図ります。

・「立山黒部」や「美しい富山湾」の世界ブランド化など国際・広域観光の推進と戦略的な情報発信

・クオリティの高い製品(医薬品等)や技術を有する県内企業の海外展開への支援

・伝統文化や工芸品産業の振興

重点戦略③:人口減少社会にしなやかに対応する人と地域の活性化戦略

次世代を育成しつつ社会を支える人材が意欲的に働き、家庭や地域でいきいきと活躍できる生き方モデルの構築と魅力ある地域づくりを図ります。

・技術革新による社会の変化に対応した教育の推進

・中山間地域の活力・維持活性化

・働き方改革・女性活躍の推進や子育て支援・少子化対策の一層の充実

重点戦略④:災害に強く、環境にやさしい持続可能な県づくり戦略

自然と共生しながら発展してきた富山県の特性を活かし、防災・減災、循環型・低炭素・自然共生社会づくり、再生可能エネルギーなどの先進地モデルを確立します。

・自然災害などに備えたハード・ソフト対策の推進

・資源効率性の向上や3Rの推進

・小水力発電所整備の加速化や再生・新エネルギーの導入・活用

重点戦略⑤:健康・元気で安心な共生社会づくり戦略

いつまでも健康でいきいきと働き暮らすことができる「健康寿命日本一」の実現と、誰もが住み慣れた地域で安心して生活できる「とやま型地域共生社会」の構築を図ります。

・社会全体で健康づくりを推進する環境づくり

・高齢者の生きがいづくりや介護・認知症予防の推進

・富山型デイサービスやケアネット活動などの充実

この重点戦略の下に85の基本政策もあるのですが、新田さんが基本政策を発表していない中でフェアではないので、今回はここまでとしたいと思います。

前回と今回のブログで、「両氏が目指す富山県」を紹介してきました。

どうでしょうか?みなさんはどちらに富山県を託したいですか?

「これだけではまだ分からない」という方も多いのではないでしょうか?

例えば、前回のブログでも指摘しましたが、「政策」と「実行力」はまた別のもの。「政策だけを比べても…」という方もおられるでしょう。

であれば、これからも紹介していきます!

今後は両者の政策の比較、実行力はどうなのか、お互いになったらどんな効果が期待できるか、などなど、

かなり私見も入るかもしれませんが、みなさんが県の代表に気持ちよく想いを託せるように、私に分かる範囲で、伝えていこうと思います。

あと、このことだけ書いていたら自分の活動報告が書けなくなるので、適宜自分の活動報告も織り交ぜることをご了承ください。むしろ、そちらも見てくださればと思います(笑)。

それでは!!