2020年08月07日

持続可能な都市、ポートランド(3/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

今回を最終回として、数年前ポートランドを訪れた時のことを書きたいと思います。

持続可能な都市③:地域内経済

ポートランドでは、まちのあちらこちらで定期的にファーマーズマーケットが開かれています。いくつか行きましたが、どれも大規模!

新鮮なのが一目で分かり、見ているだけでお腹がすいてきました。

季節の食材や、ここでしか手に入らないローカルフードが並ぶファーマーズマーケットはポートランドの文化であり、

環境意識が高いからか、あるいは健康志向からか、オーガニックや無農薬の野菜が多く並んでいるようです。

日本だと、豊洲市場でなくても、スーパーには全国から、世界中から集められた食材が並びます。また、スーパーに行かずとも、通販で選べば自宅まで配送されます。

もちろん利点もある一方で、「取れたてがおいしい」ということも私たちは知っているはず。

日持ちする処理をしない、おいしい食材を体に入れ、地域で経済を回していくことは、コロナで世界中のサプライチェーンが崩れた今、改めて考えさせられます。

また、これも一種の地域内経済ではないかと思った事例を紹介します。

こちらは、「パイオニア コートハウス スクウェア」という広場ですが、

右側のレンガと左側のレンガの違いに気付きますでしょうか?

そうなんです、左側のレンガには1つ1つに名前が彫られています。広場の整備に寄附した方の名前だそうです。

自分の名前を探しているのか、熱心に近づいて見ている方もいらっしゃいました。

公共空間の整備は行政の仕事。日本ではそう思う方も多いかもしれません。しかし、このような工夫をすることで(もしかしたら財政難の苦肉の策だったのかもしれませんが、それでも市民は協力している)、「みんなの広場」「みんなの空間」としての意識が根付くように感じました。

自分がお金を出した広場であれば、「行ってみよう!」という動機に繋がる効果もあるかもしれませんね。

その他、

街のど真ん中に、サッカー、野球、アメフトが全てできるスタジアムがあったり、

街のど真ん中に、ポートランド市民の誇りであると言われるどでかい本屋があったり、

街のあちらこちらにスケボーパークがあったり、

それぞれの「趣味」「生きがい」を応援する雰囲気を街全体から感じました。

以上3回に渡って、ポートランドを訪れた時の所感を書きました。一度訪れただけで、事実を異なる部分もあるかもしれませんが、ご容赦ください。

地域にはそれぞれ文化があり、どちらが優れているというものではなく、それぞれが尊重されるべきですが、富山をより「住んでてよかった」と思われる県にするために、いくつかヒントはあるように感じました。

2回前の投稿にも書きましたが、ポートランドのあるオレゴン州と富山県は友好提携を締結しています。コロナが収まり、また海外に行ける日が来たら、ぜひポートランドをオススメします。富山県民の方には、その際はぜひ高岡出身の現地コーディネーターを紹介させてください!

それではまた!