2018年12月18日

12月定例会で私がした質問

おはようございます、高岡市議会議員の瀬川侑希です。

 

早いものでもう年末ですね…。

平成最後の年末…。

昭和59年生まれの私にとっては、自分の人生のほとんどが「平成」の時代だったので、とても感慨深いです。

 

あと4か月ちょっとで次の元号に…。

名残惜しくはありますが、あとわずかとなった「平成」をかみしめながら、

残りの「平成」を、そして次の元号になっても、1日1日、一所懸命活動してまいります。

 

 

今回は、12月定例会で私がした質問を掲載します。

 

 

12月定例会では大きく4つの項目について質問しました。

「12月定例会提出 一般会計補正予算について」

「予算の使い切りを防ぐ施策について」

「公園の活用について」

「子育ての環境について」の4つです。

予算の捉え方という大きな話から始め、個別の話に入っていきました。

 

①まず、12月定例会提出 一般会計補正予算について質問します。

12月定例会には61億9千万円の補正予算が提出され、そのうち53億4千万円が市債でまかなうことになっています。ですが、その市債発行のうち44億6千万円は、今ある市債を、より低い金利で借り換えるものですので、実質的な市債発行は8億8千万円になります。

ここで少し、財政健全化緊急プログラムを振り返ります。

2月に発表した、「財政健全化緊急プログラム」ですが、1年目の4分の3を過ぎようとしています。この間、プログラムで立てた目標に向かって、歳出の削減、そして歳入の確保、歳出・歳入の両面から着々と順調に進んでいる印象を持っております。恐らく1年目は目標の8億円改善を達成できるのではないでしょうか。

そんな緊急プログラムですが、プログラムでは市債発行額を75億円以内としていました。9月定例会までは63億8千万円だった市債発行額が、12月定例会に提出された補正予算によって、借換債を除くと72億6千万円まで迫ってきました。これから3月補正予算もあります。3月補正予算も含めて、75億円以内を堅持できる見込みでしょうか?

⇒(答弁)堅持する。

 

②緊急プログラムで75億円以内とした市債発行額ですが、「75億円までは発行できる」と思ってもらっては困ります。財政を立て直すのが本来の目的です。そのためには発行額は少ないに越したことはありません。「75億円と設定したけれども、目標としてはもっと少なく抑えたい」のような姿勢が大切だと考えます。「75億円までは発行できる」という意識で予算化していることはないでしょうか?

⇒(答弁)ない。可能な限り市債の発行を抑制していきたい。

 

③次に、大きな項目2つ目として、予算の使い切りを防ぐ施策について質問します。

これは役所でも民間企業でも同様に起こりがちな現象ですが、予算を余らせると翌年度の予算が減らされる恐れがあるので、使い切ろうとする力が組織内で働きます。

これは一般論ですが、年度末に出張が増えたり、備品が購入されたり、役所においては道路工事が増えると噂されることもあります。

当然ですが、予算は本来、事業を行い、「目的とする成果を達成するために」つけられるものです。目的を達成することが前提になりますが、1年間を通して事業を進める中で、より効率的なやり方を見つけ、当初想定していたよりも少ない予算で目的を達成できることもあるでしょう。お金をかけなければいけないところにはお金をかけるべきですが、市役所も我々議員も、税金で働いていますので、なるべく少ない予算で目的を達成しようとする姿勢は、常に持っていなければいけないと感じています。

そこで2点質問します。まず伺いますが、予算の使い切り体質を防ぐために取り組んでいることはあるのでしょうか?

⇒(答弁)まず、予算編成時に必要最小限の予算計上としている。年度途中においても、必要最小限の予算執行となるよう努めている。

→私もサラリーマンだったので感覚として持っていますが、認めたくはないでしょうが、現実に「使い切り」は存在すると思います。今回の答弁は使い切りの有無には触れず、要は「使い切りにならないように努力している」というものでした。努力は努力で認めつつも、現実に発生する「使い切り」をもっと無くすために、もう一歩踏み込んで具体策を作る必要があると感じました。この部分は消化不良な部分なので、今後も突っ込んで聞いていきます。

 

④というのも、現実に翌年度の予算が減らされる恐れがあるので、使い切り体質を防ごう防ごうと口で言うだけでは効果が薄く、効果をあげるためには、インセンティブを働かせる、減らした場合に獲得できるものを提示することが効果的だと考えます。

例えば、人事評価に反映させる。翌年度、同額の予算を保証する。その部署が提案する新規事業への予算を優先的につける。など。これらは民間企業や他の自治体で既に取り組んでいる例があります。そこで、当初より少ない予算で目的を達成した部署には、インセンティブを与える仕組みがあればよいと考えますが、見解をお伺いします。

⇒(答弁)必要最小限の予算執行は行政として当然。一方、過度な節約は本来の事業目的を失してしまう危険性もある。

 

⑤ここからは個別の話に入っていきます。大きな項目3つ目として、公園の活用について質問します。

高岡には様々な公園がありますが、特に2つの素晴らしい公園があると思っています。「古城公園」と「おとぎの森公園」です。

まず、古城公園について質問します。古城公園は明治時代に公園として開放され、平成29年は年間のべ86万人が来園されました。古城公園にはお堀、城跡、神社、文化施設が存在し、また中心市街地にあるため、市民が思い思いの目的で訪れやすい公園です。

そしてなんといっても古城公園の魅力は、春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬は雪景色、四季折々の姿が楽しめる自然公園であるということではないでしょうか。しかし、多彩な植物が生息する古城公園ですが、どこにどんな植物があるのか、また珍しい植物なのかどうか、訪れる方目線で分かりやすく紹介されているとはいえません。例えば、植物を紹介する案内表示。すべての植物につけてください、という意味ではありませんが、もう少し案内表示を増やし、来園者に楽しんでもらえる、「へーこんな植物なんだ」と思ってもらえるようにしてはいかがかと思います。そこでお聞きします。現在一部にしかついていない、植物を紹介する案内表示を増やす計画はあるのでしょうか?

⇒(答弁)桜の紹介プレートは来春増やす予定。その他の植物へも検討していきたい。

→古城公園には21種類の桜があり、そのうち10種類に紹介プレートがついていましたが、全21種類に紹介プレートがつくことになります。

 

⑥また、現在つけているもの、新しくつけるものを含めて、案内表示にQRコードなどをつけ、見頃の季節以外でも見頃の姿を紹介できるようにしてはどうでしょうか?植物には旬の季節が存在しますが、旬の季節以外にもその姿を紹介することで「またその季節に見にこようかな」と思ってもらえる可能性があります。

⇒(答弁)大変有意義なので、検討していきたい。

 

⑦次の質問に移ります。古城公園は21万平方メートルという広大な敷地です。広大だからこそ、訪れる方もどこにどの植物があるか分かりにくくなっています。今年命名された新品種「コシノカモザクラ」ですが、せっかく訪れた方も、どこにコシノカモザクラがあるのか分からない、という声をお聞きしました。ホームページには彫刻作品マップや歌碑マップがありますが、季節ごとに表情が違う古城公園の特性を活かし、春夏秋冬のモデルコースを作り、どこにどんな見頃の植物があるか、パンフレットやホームページなどで紹介してはどうでしょうか?訪れる度に新しい発見がある古城公園です。春も夏も秋も冬も、4つの季節すべて楽しんで頂けるように、魅力を分かりやすく伝える仕掛けをしてはいかがでしょうか?

⇒(答弁)「高岡古城公園散策ガイド」に春夏秋冬のモデルコースがあるので、ホームページへの掲載を検討する。

→春夏秋冬のモデルコースはあるのですが、道順の掲載が中心になっています。どこにどの植物があるか、植物情報を充実させればさらに古城公園の魅力が発信できる、と思っています。

 

⑧古城公園について最後の質問になりますが、動物園についてお聞きします。無料で楽しめ、またPOPがおもしろいということでファンも多い動物園は古城公園内の人気のスポットです。特にPOPに関しては、来園者により楽しんで頂こうという、職員の努力が感じられ、素晴らしい取り組みだと思います。頻繁に更新される「飼育ブログ」にも職員の気持ちが感じられます。一方で、園内は目新しさがないようにも思います。全国を見渡すと、話題性のある動物を迎え入れたり、リノベーションの考え方で施設を捉え直すことで新たな価値を生み出している例も存在します。そこで、動物園の今後の方向性を教えてください。

方向性を市民に伝えることはとても重要だと思っています。「動物園をこうしていきますよ」と発信することで、「また行こうかな」「今までは素通りだったけれども、古城公園に来たから寄ってみようかな」という気になる方もきっといらっしゃると思います。

⇒(答弁)県内外から多くの方にご来園いただいているものの、園としては現状維持を中心に考えている。

 

⑨次におとぎの森公園について伺います。まず、今年度設置完了予定の、全天候型の遊び場の整備に関して、感謝申し上げます。富山県は雨が多く、かねてから雨の日の子どもの遊び場を望む声が多かったので、大変嬉しく思っております。さて、「ふわふわドーム」が設置されます。もともとのイメージ図がアスレティックだったので、最初ふわふわドームと聞いた時は戸惑いましたが、取材を重ねると「屋外の遊具とすみ分けができてよい」と好意的な意見が多く、素晴らしい判断だったと思います。この遊具に関して、安全性の面から1点お聞きします。現在の計画では、「ふわふわドーム」の周りに柵を設置する予定です。柵のあるふわふわドームはあまり見た事がなく、また完成イメージ図では遊具と柵の距離が近いように見受けられます。ふわふわドームは上にも跳ねますが、斜めや横にも跳ねる可能性がありますし、利用者同士がぶつかって思わぬ動きが起こる可能性もあります。周りの柵にぶつかって怪我をしないように安全性をどのように確保するのか、教えてください。

⇒(答弁)ドームの外側に2メートル以上の安全領域を確保する。

 

⑩公園について最後の質問です。今回取り上げた2つの公園にはどちらも素晴らしい広場があります。古城公園の本丸広場とおとぎの森公園の森のお祭り広場です。それぞれ雰囲気の違う広場ですが、どちらも気持ちのよい空間で人が集うには格好の場所のように思います。

この2つの広場、ハレの日ケの日という言葉がありますが、ケの日である日常で楽しんでもらっている場所であることは理解しています。しかし、両広場はハレの日にもぴったりの場所だと感じています。かつては本丸広場には野球場があり賑やかな場所だったと聞きます。また、森のお祭り広場には、当初LIVE会場がありました。例えば、場所の価値を最大限活かすために、民間からアイディアを募り、音楽や食事を楽しむ催しなどを開催してはどうでしょうか?見解をお伺いします。

⇒(答弁)公園のもつ安全で広い野外空間を、市民や民間事業者のアイディアにより活用していただくことは、公園への愛着や親しみ、また地域のにぎわい創出にもつながるので歓迎する。公園利用の可能性を探っていく。

 

⑪最後の大きな項目として、子育ての環境についてお尋ねします。

先ほどの全天候型遊具の整備や、子ども医療費助成など、高岡市が取り組んでいることは理解しております。しかしながら、それでもまだ昨年度に高岡市が行った子育てに関するアンケートの結果で、「経済的支援が充実しているか」という問いに「そう思わない」という回答が「そう思う」を上回った事に対し、その原因をどう捉えていますか?

⇒(答弁)具体的な原因は特定できていないが、保育料の軽減や子ども医療費助成の拡充などを求める傾向が表れたと考えている。

 

⑫また、それを改善するために、何を変えていこうと考えていますか?

国は2015年に「出生動向基本調査」というものを実施しました。夫婦の予定子ども数が理想子ども数を下回る理由として最も多いのは、「子育てや教育にお金がかかりすぎる」というものでした。国全体でそうですが、高岡市にとっても少子化は課題だと思います。課題の原因の一つがこのような調査によって分かっているので、今より少しでも課題解決に向けて取り組んでいってほしいと思います。

⇒(答弁)来年10月からの保育料無償化を円滑に行うなど、経済的な負担感の軽減に努めていく。

 

⑬最後に放課後児童クラブ、いわゆる学童クラブに関して質問します。
現在政府が検討している学童クラブの職員基準緩和が実施されれば、高岡市の学童クラブにどう影響するのでしょうか?

⇒(答弁)増加するニーズに対応し、保育の受け皿整備につながる。一方、保育の質や児童の安全性の確保への影響も考えられる。

 

現在、高岡市の学童クラブは平日18時まで開所のクラブが大部分で、17時半までの学童クラブも存在します。学童クラブは留守家庭の児童が対象です。つまり家族は働いています。市内への勤務であればまだしも、市外に勤務していれば、17時前に退社しなければいけません。必然的に職業の選択は狭まります。私はやっぱり、行政は、思い切って仕事ができるように、学童クラブの体制を整える必要があるのではないかと考えます。

最後の質問ですが、職員基準緩和を機に、平日の19時まで開所が可能な学童クラブ数を、高岡市総合計画第3次基本計画の目標10クラブに留めず、さらに増やしてはと考えますが、見解をお伺いします。

⇒(答弁)基準の見直しについては慎重に検討していきたい。まずは総合計画の10クラブの目標達成を目指す。

 

以上が私がした質問です。

 

 

次回3月定例会は、来年度予算が発表され、また財政健全化緊急プログラムの2年目の中身も発表された後となる、大変重要な議会です。

毎回100%の力で取り組んでおりますが、特に、3月議会は120%でぶつかります。

2か月しっかりと準備をして臨みたいと思います。