2018年01月11日

「高岡市 歳出超過」の報道にちょっと違和感あり

←「貯金」は「財政調整基金」「減債基金」「合併地域振興基金」のみの合計

 

本日1/11(木)のBBT富山テレビ みんなのニュース(17:53~18:55)に一瞬出演しましたが、一瞬だけ切り取られたので、ちょっと補足させて下さい!

 

そもそも、新聞やテレビで「高岡市 構造的な歳出超過」と新しく見つかったかのように連日報道される事にちょっと違和感を感じます(取材でも、この事を一番主張しました)。

 

というのも、高岡市の歳出超過は今に始まった話ではないからです。

直近だと、

2016年度は11億の借金の増加と8億の貯金の取り崩し、合わせて19億、

2017年度は(決算前なので予測値ですが)17億の借金の増加と19億の貯金の取り崩し、合わせて36億、足りていませんでした。

ずっと足りていなくて、ずっと借金を増やし続けてきたので、その積み重なったものに対して高岡市は「もう限界」と言ったのです。

(一つ注意しておきたい点としては、歳出超過自体が悪なわけではありません。タイミングによっては国の支援が大きかったりなど、戦略的に借金をする瞬間もあります。)

 

高岡市はもっと前々から黄色信号を市民にアナウンスするべきであり、それをやってこなかった事に関しては非常に下手くそだったと思います。ただ、歳出超過自体は新しい話ではありませんし、隠蔽していたわけではないのでしょう(ただし、コミュニティバスの廃止含め、予算の削り方には納得がいかない部分が多々あります)。

 

高岡市民にとっては、きちんとアナウンスされていなかったので、隠されていたとお感じになっても仕方がないと思います。だから高岡市はもちろん悪いです。

一方で、市議会議員も、二元代表制のもとチェックするのが仕事であり、毎年の予算と決算を承認し、借金が膨れ上がっている事は分かっていたはずです。このタイミングで市民と一緒になって怒るのは違う、と思っています。むしろ高岡市の市民への説明が不十分だったのなら、市議会議員が市民に説明するべきとさえ思います。

 

そういう意味で、昨年度の歳入の見込み違いや、来年度の歳出超過を知っているか知っていないかではなく、

ここまで借金を膨らました事と財政がまずいと市民に説明してこなかった事に対して、映像の通り、

「市議会議員は何をしていたのというのは市民も思っていること。残念ながら今まではチェックできていなかったのではないか。」

と言いました。いちおう流れがあり、報道のあり方であったり、高岡市自体にも言及しているので、ご認識下さい。

 

(そして、報道には一部誤りがあります。

地方交付税交付金の見込み違いが、財政悪化の原因の一つだったかのような説明をする報道機関もありますが、地方交付税交付金の見込み減は税収の見込みの逆ブレで相殺されるようになっており(今回だと固定資産税の増があったから、その分地方交付税交付金が減った)、これが原因ではありません。)

 

いずれにしろ、それでも高岡には乗り越えられる力があると思っています!市民の問題意識が高まったのをいいきっかけと捉え、次世代に健全な財政体質で引き継ぎたいです!子や孫に「お前のためを想って借金しておいたから、返済はよろしく!」という親やおじいちゃんはいないので。

 

暗い話ばかり書いているので、次回あたり明るい話を書きたいと思います!!