2018年03月02日

高岡市公共施設マネジメント推進委員会

こんにちは、瀬川侑希です。

 

高岡市は、昨年11月に「公共施設再編計画(素案)」を発表しましたが、

計算してかどうか、

同時期に明るみになった財政問題と一緒になって市民のみなさまに伝わったので、ものすごいエネルギーで反発が起こっています。

 

賛否両論あると思いますが、

私は、それぞれに問題は問題だが、財政問題と公共施設再編計画は分けて考えるべきではないか、と考えています。そして、公共施設再編はつらいけれども、進めるべきではないか、とも考えています。

というのも、公共施設再編計画はなぜ議論され始めたのか?

その最も大きな理由は、「市の人口がこの先20年で15%減る」という紛れもない現実に直面しているからなのです。

←高岡市発表の資料より

 

もちろん、出生率を上げる、移住を促すなど、人口減少を抑える努力は少なからずやっています。

しかし、現時点で人口減少を止められるほどのインパクトにはなっておらず、

私たちは「今や、人口がどんどん増え、経済がどんどんよくなった右肩上がりの時代ではない。人口が減少している時代なんだ」という事実に、逃げずに向き合わなくてはいけないと思っています。

 

 

さて、2/22(木)に「第3回高岡市公共施設マネジメント推進委員会」が開催されました。

高岡市の公共施設はどうあるべきかと議論する、有識者会議です。

 

私は、公共施設再編は進めるべきだとの考えではあるものの、個別の議論がなく、廃止リストをいきなり発表した「進め方」は大変まずかったと思っています。

そのため、傍聴しかできない事も分かっていましたが、「厳しい市民の声がこの会議に本当に届いているのか。届いていないのではないか!」と、ひねくれた見方をしながら会議を聞きにいき、恥ずかしい思いをしてしまいました。

 

というのも、あくまで個人の感想ですが、とても議論が活発で、とても人間くさい会議だったのです。

 

まず、年齢層が若い。

この手の会議をいくつも見た事がありますが、紳士で構成される事が多く、今回もそうだと思っていました。

しかし、「未来の公共施設を決める会議」という事で、市役所側が意識的に若い方を入れたようです。

 

次に、市民目線が端々から感じられた事。

大学教授、弁護士、日本政策投資銀行など、様々な経歴の方で構成されていましたが、

「市民の安心・安全がまず優先」

「市民の不安に対して説明が足りていない」

など、『いち市民として』『いち生活者として』の感覚を前提としてもった上での発言が多いと感じました。

その上で、

「色々な意見に左右されないよう、客観的な指標に基づかなければならなかったので、厳しい意見が出てくるのも分かる。しかし、それでも進めていかなければならない」

と、苦しそうに発言されている姿を見て、「こういう方たちだったら任せられるな」という気持ちが湧いてきました。

 

その他、会議での発言の一端をご紹介させて頂きます。

(ブログでこの会議の事を書かないと、と思ったはいいが、あの場だからこその空気感みたいなものがあり、、、うまく伝えられずすみません。)

 

「個別の積み上げから入ると中々進まないので、一定の基準で整理するしかなかったのだから、そこは自信をもって進めてほしい」

「厳しい財政状況であっても進めていかなければならないが、安全面と教育面は第一に優先してほしい」

「避難所はしっかり確保しなければならない」

「公共施設の再編は、本来、選択肢がただ抜け落ちていくという話ではないのに、そういう伝え方をしてしまっている」

「今年の3月には、上場企業が過去最大の利益を出すと見込まれている。これは、失われた20年の間に企業が取り組んできた努力が実った成果であり、高岡市も今回のピンチをチャンスと捉えて努力するしかない」

 

また、

「長慶寺プールは市民からの要望も多かったが、やはり維持できないものか」

という発言があった際、市役所側が、

「利用者の安全を第一優先に考えたい。地震があった際、市民の命に関わる!仮に民間譲渡を行う場合も、耐震化が絶対条件だ」

と語気を強めて答えていましたが、憎くて施設を無くしたい人間なんかいないのだと感じました。

 

 

市役所はこれから個別の施設に関して、丁寧に、積極的に場を設けて説明していくとの事。市民の不満が大きい事は日頃から肌で感じます。とことん市民と話す事しか解決策はないと思うので、市役所には頑張ってほしい。