2020年04月29日

【自分の考え】

withコロナ時代の地方 と 政治のデリバリー機能

こんばんは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

当たり前だった日常が無くなり、随分長い時間が経ったように感じます。

休業要請…、臨時休校…、3密を避ける…

買い物もなるべく1週間まとめて。不要不急の外出を避け、1日で1歩も外に出ないこともしばしば。

飲食店では売上が8割~9割減のところばかりと聞きます。

また、スポーツの大会も軒並み中止になっています。教えている空手道場の生徒ががっかりしていたのを聞くと、胸が絞めつけられる思いです。

1年とも2年とも言われるコロナとの戦い。一刻も早く、この状況が終わってほしいと願いますが、

一方で思うことがあります。

果たして「以前の状態に『戻る』」ことはあるのでしょうか?

私は、元の世界には戻らないのではないかと思っています。後ろ向きな考えではなく、むしろ前向きな考えとして。

感染者拡大を防ぐ現在

初めて富山県で感染者が確認されたのが1カ月前の3/30(月)。全国で感染者未確認のラスト5県まで残っていましたが、1カ月で190人の感染者が確認されました。このブログを書いている時点では、10万人あたりの感染者数では東京、石川に続いて、3番目になってしまいました。

富山市民病院でのクラスター発生などが全国でも報道されることがあり、大変ありがたいことに県出身の経営者から「少しでも力になりたい。何かできることはないか?」と連絡がありました。

富山の状況を伝えたところ、「今はまず医療機関」と、マスク1万枚の寄附を申し出てくれ、先週富山市民病院に届けられました。今もなお、防護具などが手配できないか探してくれています。本当にありがとうございます!

「今はまず医療機関」

私はこの言葉を聞いてハッとしました。

恐らく、短期・中期・長期のフェーズで、「今必要なこと」と「これから必要なこと」に分けて考え、今できるベストなことを選択したのだと思うからです。

止血、治療の「次」を考えられているか

富山県出身の安宅和人さんがブログでおっしゃっていますが、

安宅和人「ニューロサイエンスとマーケティングの間」より転載

コロナ対応は止血、治療、再構築に分けて考える必要がある、とのこと。

昨日、富山県では355億円の補正予算が成立しましたが、現在は、

医療崩壊を防ぐ、軽症者の宿泊施設の確保であったり防護具の配備のような「止血」、

テレワーク推進や学びを止めないための教育現場のICT環境の整備などの「治療」、

に資源を割いています。現段階ではこれが最善の手だと思います!

しかし、私自身「その次の手」をどれだけ考えられているのか…。

日々届く現場の悲痛な声、悲惨な状況をなんとか解決しようと思えば思うほど、目の前を見てしまいますが、

政治や行政は一方で「再構築」フェーズを考えることをやめてはいけません!

「再構築」フェーズでは地方に何が起こるか

これも安宅さんがおっしゃっていることですが、

安宅和人「ニューロサイエンスとマーケティングの間」より転載
安宅和人「ニューロサイエンスとマーケティングの間」より転載

withコロナの時代は、「密閉」から「開放」、「密」から「疎」に。安宅さんの造語で『開疎化(かいそか)』が起きる、とのこと。

「密閉」で「密」。マトリックスの左下は、「都市」そのもの。我々が何千年もかけてようやく辿り着いた世界です。

しかし、今回の新型コロナは自然界から人間への、宇宙船地球号から都市化へのアンチテーゼだったのかもしれません。

では、「再構築」フェーズでは地方に何が起こるのでしょうか?

新型コロナを契機に、(もちろん不都合が無いわけではありませんが)テレワークで結構な仕事が済むことが分かりました。通勤時間が無くなり、家族と過ごす時間も増えました。
この先、授業のオンライン化が進めば、教育の地域間格差が縮むかもしれません。復習したい子は復習、先に進みたい子は少し難しい問題を。生まれた場所に関わらず、その子の可能性を広げる教育が受けられます。

上記に適切に資源を投入できれば、「再構築」フェーズでは、都市部での災害やウイルスへの脆弱性から、都市→地方の流れは加速するはずです!

一方で、運動不足やアルコール消費が増えているという話もあります。また、家族と過ごす時間が増えた負の側面として、DVや家庭内不和が増えているという報告もあります。(特に現在も休校で子どものSOSに気付きにくい状況になっていることを大変危惧しています。)このことへの対応も「再構築」フェーズだと考えます。

もう少し長期で見ると、公共交通よりも小型車の自動運転や、日常の移動範囲だけ間に合えばよい自動自転車(?)へのニーズが高まる社会になるかもしれません。

「再構築」フェーズでは、現在への対応よりもむしろ、社会がどうなるかを予想して、未来を組み立て直す力が求められるのではないでしょうか?

そういう意味で、「元に戻る」のではなく、「組み立て直してよりよい社会に」なる可能性がありますし、そうしなければいけないと思っています!

極端に言うと、「元に戻して」から「組み立て直し」ては、時間もお金も2倍かかります。一気に社会を組み立て直すために、コロナ以前とは比べられないくらい、「今」が本当に大事な局面だと思っています!!

選ばれる自治体と選ばれない自治体

もう一つ新型コロナで分かったこととして、「地方ごとの対応の差」があります。もちろん感染者の発生状況などが違うため、横並びで評価はできませんが、市民のみなさんが積極的に情報を取ったことで、こんなに対応に違いがあることが広く知られるようになりました。

「止血」「治療」段階でこんなに違いがある自治体間。

「再構築」段階ではもっと大きな差となって表れるはずです。

大きく見ても、「元に戻す」選択をする自治体と、「組み立て直す」選択をする自治体では、180度変わってしまいます。

みなさんはどちらの自治体に住みたいでしょうか?また、どちらを目指すリーダーを選びますでしょうか?

新型コロナで、間違いなく、地方への流れは進むと思います。しかし、地方「全体」ではそうですが、そこには必ず、選ばれる自治体と選ばれない自治体が生まれてしまいます。

私は、富山県が、高岡市が、素晴らしいポテンシャルを持っていると思っているからこそ、適切な打ち手を実行し、明るい未来を描いていきたいと思います!

政治のデリバリー機能

話は変わりますが、冒頭の経営者がこういうことを言いました。

「従来の政治のデリバリー機能が効かなくなっているよね」

人と会うのが仕事と言われることもある政治家。今は極力人と会ってはいけない。活動を伝えていた「集会」はもってのほかだし…ということで上記の発言になったようです。


政治と行政は、みなさんの税金の使い道を決めています。人に「伝える」手段、声を「拾う」従来の手段が使えないなら、別の手段を使わないと住民の信託に応えられません。富山県議会では若手議員を中心にzoomのレクチャーを行い、70代の先輩方も含め、今では多くの議員が使えるようになりました。

みんな必死です。従来のデリバリー機能が効かなくなれば、新しい方法を学んで、「再構築」フェーズに挑んでいきます!

最後に…。今現在も、自らの危険と隣り合わせの状態で、必死に医療を守ろうと奮闘してくださっている現場の医療従事者へは、感謝の念しかありません。ありがとうございます。

2020年04月28日

【県議会】

コロナ対応臨時議会

こんばんは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

4/28現在、富山県の新型コロナ感染者数は188人。残念ながらお亡くなりになられた方も7人…。

本日、コロナへの対応のために、1日完結の臨時議会が開かれました。

提出されたのは、一般会計で355億円の大型の補正予算。富山県の一般会計年間予算は約6,000億円なので、5%以上の数字になります。

全会一致で成立しました。

今回は本日成立した355億円の主なものを紹介していきたいと思います。

1 医療体制の整備

・軽症者の宿泊施設の確保(カナルパーク借り上げ) 3.2億

・医療機関への防護具、人工呼吸器の整備支援 2.4億

・医療機関へのマスクの配備 2.1億

・アビガン増産緊急支援(県内企業による増産のため、原材料費を支援) 2億

・新型コロナ患者の入院医療費の公費負担 1.8億

・新型コロナ患者の入院病床の確保(感染拡大に備えた医療機関への空床補填) 1.3億

・医療従事者の心身負担軽減のための宿泊支援 0.7億

2 感染拡大防止対策の強化

・文化施設のトイレ洗面台の自動水栓化、相談窓口へのスクリーンボード設置等 2億

・県庁におけるテレワーク推進(150人分のテレワーク環境と市町村とのテレビ会議システム導入) 1億

・小学校の休校に伴う放課後児童クラブへの支援 0.7億

・放課後等デイサービスへの支援 0.6億

・PCR検査の富山大学委託及び民間検査機関分の自己負担額公費負担 0.6億

・感染拡大防止の周知、感染者の人権配慮などの情報発信 0.5億

・オンライン授業の環境整備、特別支援学校の1人1台端末 0.5億

・県民向けマスク購入券の配布(世帯最大100枚分のマスク購入券、購入は自己負担) 0.5億

3 雇用の維持と事業の継続

・中小事業者への実質無利子、無担保融資 281億

・休業要請に係る中小企業、個人事業主への協力金 30億

・中小事業者の①感染防止②販路開拓③新商品開発④IoT、AI活用⑤働き方改革の支援 3億

・個人向け緊急小口資金等の増額 3億

・給食への県産和牛肉活用 2.7億

・家計が急変した世帯の高校生に対する教育費負担の支援 1.6億

・新型コロナの影響による雇止めや被解雇者の臨時雇用 0.9億

・県出身大学生への「富富富」送付 0.2億

4 経済活動の回復に向けた取組み

・県民向け県内観光地旅行商品の割引販売の支援、県外向け地場産品ネット販売支援 2.7億

・観光地の魅力ブラッシュアップ 0.5億

・反転攻勢期の誘客促進準備事業 0.4億

5 今後への備え

・新型コロナ感染症対策予備費 5億

以上5つの柱の、主だった施策を取り上げました。

医療体制への支援。事業者へは休業の協力金もありますが、基本は無利子無担保融資。

もちろんこれで十分だと思っているつもりはありません。すぐに第2、第3の支援の準備に入りたいと思います。

本日は県立学校の5/31までの臨時休校延長も発表されました。恐らく市町村管轄の小中学校も近い対応になると思われます。

全国では、休校延長しない地域もあります。また、都会の私立学校を中心に、休校延長する地域でも既にオンライン授業が整っている学校もあります。

育った地域で教育に差が生まれることに対しては、今回仕方が無い部分も分かりますが、個人的には非常に抵抗感があります。

そんな中、例えば、高岡市教育委員会の取り組み。

ケーブルテレビで録画し、今公開されている動画は全部見てみました。素晴らしい動画がある一方で、お世辞にもクオリティが高いとは言えない動画も混ざっていますが(笑)、どれも手仕事が感じられ、

なにより、「生徒の学びを止めないために何かできることはないか」と取り組んだ教育委員会は素晴らしいと思いました!

家にネット環境がない、ケーブルテレビに加入していない、など、統一の施策をやろうとしても揃わないこともあると思います。だからやらなかったのはこれまでですが、今は緊急事態。

オンライン授業、動画の配信、ケーブルテレビ、DVD、、、あらゆる手を使って、「学びたい」生徒のために環境を提供すべきであると考えます!

2020年04月15日

【お知らせ】

日本史上最年少の女性市長が誕生!

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

少しコロナから離れた話題を…。

いよいよ今週土曜4/18(土)に、日本史上最年少の女性市長が誕生します。場所は徳島市!彼女の名は「内藤佐和子」さん!

なんと私とは、大学1年時のクラスメイトなんです!

彼女はいつも明るく、自然と周りに人が集まる。そして、よく人の話を聞く、聞き上手。けれども、まとめないといけない時はブルドーザーのように周りを引っ張る、そんな女性でした。

若者の視点、女性の視点、子育て中の視点、外から地方を見る視点。


彼女なら、地方に新しい風を吹かせることができる。

何より、友人の一世一代の挑戦!

と思い、3月に徳島へ応援に行ってきました。

(新型コロナを警戒し、感染拡大地域では車から降りず。)

本人や支援者が頑張っていたのはもちろんですが、

事務所も、訪れるのが心地よくなるしつらえで、このような細やかな心配りが市政に繋がると素敵な市になるだろうなと感じました。

ふんだんなキッズスペース!
段ボールアスレティックは私も思わず遊びたくなりました!

新型コロナで世の中がこんなに大変な時、選挙をしていていいのか彼女も悩んでいました(当時徳島県内感染者は1名でした)。

しかし、「徳島市をよくしたい!今のままではダメだ!」と、この状況を受け入れた上で、できることを探して精一杯活動していました。

これは自分の考えですが、

徳島も富山も、地方は今どこも厳しいと思っています。人口減少、少子高齢化、自治体の財政、みなさんの身近なところでも近所に空き家が増えていたり、目に見える影響があるのではないでしょうか?

だから地方は今、変わらないといけない、そんな瞬間だと思います。

継続ではなく、ゼロベースで物事を組み立て直さないといけません。そして、そういう決断のできるリーダーが求められていると思います。

彼女は36歳。任期が終わっても、市民から「あなたの時にあれが決まった」と言われ続けることになるでしょう。

だから、自分の決定から例えば30年後も「逃げられないからこそ」、

責任を持って

覚悟を持って

決断するはずです。

投票日は4/5(日)。夜はパソコンの前で、ドキドキしながら開票速報を見ていましたが、

無事勝利!!

よかった…。

冒頭にも書きましたが、任期は4/18(土)から。

徳島市がこれからどう変わっていくのか、友「内藤佐和子」の挑戦をこれから注目していきたいと思います。

また、これは富山の話ですが、

富山県の女性管理職の割合は全国44位の7.6%。

昨年、世界経済フォーラムが発表したジェンダーギャップランキング。日本は153ヶ国中、過去最低を更新し121位。

その日本の中で管理職割合が44位ということは、男女格差が大きい日本で、特に男女格差が大きい地域ということになってしまいます。

女性リーダーの徳島市から、きっと富山に活かせることがあると思うので、学んでいきたいと思います!!

それではまた!

2020年04月14日

【市民の動き】

テイクアウトで飲食店を応援

こんばんは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

4/14(火)現在、県内で新型コロナウイルスの感染者は49名にのぼっています。3/30(月)に1人目が発表されてからわずか2週間で、残念ながら爆発的に広がってしまいました。

富山県の人口は約100万人、東京都の人口は約1,400万人ですので、東京都の人口に単純換算すると686人という数字になります。

隣県、石川県、福井県でも感染者が増えており、

日経新聞の下記サイト

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-japan-chart/

の中段に「人口10万人あたり感染者数」という項目があります。

国が4/7(火)に発令した緊急事態宣言対象の7都府県よりも上位に位置しており、

同じ北陸の私たちも東京都並みに警戒する必要があるかと思います。

不安なニュースが続く、そんな中、

個人的に、久しぶりに胸のすく思いのした動きがありました。

なんでも、

「新型コロナの影響で飲食店が大きく売り上げを落としています。高岡の外食産業を守るためにテイクアウトでお店を支えましょう!
テイクアウトしたお弁当の写真とお店情報を投稿して下さい、みんなでテイクアウト情報を共有しましょう!」

と、市民有志が立ち上がり、SNSで呼びかけ、まとめサイトを作る動きがあるのです。

その名も「高岡テイクアウトチャレンジ」!

こちらがFacebookページで、

https://www.facebook.com/groups/1237276093148142/

SNSだと、どんどん投稿が流れていってしまうので、簡単なHPもできました。

https://takaoka-takeout.kanaya-machi.com/

Facebookページは、スタートした途端、口コミでまたたく間に広がり、4/14(火)現在1,030人!

投稿は続々と。

僭越ながら私も何件か投稿しました。


「いつも美味しい料理を提供してくれたあの飲食店のために、何かできることはあるか」

と輪がどんどん広がることに、無性に感動しています。

『これがこの街の底力なんだろうな』と思っています。

そして、この動きは市内にとどまらず、市外にも伝播し、

「射水テイクアウトチャレンジ」

「黒部テイクアウトチャレンジ」

と横に横に展開されていっています。

県内には、他にも、例えば同じ高岡市でも

https://takaokagurasi.com/obento/

https://takaoka.shop/

があったり、

氷見市では

https://peraichi.com/landing_pages/view/himieats

という取り組みがあったり、

全国で展開するものの富山県バージョン「エール飯」

https://www.toyama-yell-meshi.com/

があったりします。

「エール飯」は検索しやすそうですし、どれがよくてどれがダメではなく、飲食店を応援する色々な仕掛けがあってよいと思っています。

日々、不安な気持ちで過ごしていらっしゃる方も多いと思います。また、学校の休校は、ご家族に最も負担を掛けてしまっており、大変申し訳なく思っています。

早く日常が戻ってきてほしい。

そのために、3密を避けるなど、自分たちにできることをやりながら、

飲食店や宿泊施設など、地域の大切な産業を同時に守っていきたいと思います。

2020年03月31日

【県議会】

テクノドームにものづくり施設は要るのか?

こんばんは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

3/23(月)の県議会の委員会で↑の資料が配布されました。

富山県では、テクノドームの機能拡充を12月末に発表し、

第1回:1/24(金)

第2回:3/4(水)

第3回:4月

の全3回の検討会で方向性を定め、2022年度中の完成を予定しています。

現状別館を作る予定です。数十億円規模の投資にも関わらず、3回の検討会で内容を決めてしまうことに違和感がありますが、

2023年予定の北陸新幹線敦賀延伸までに完成させたい!という知事の強い意向があります。であるならば、そのスケジュールで最大限いいものにしなければいけません。

だからこそ、中身にはこだわりたい!

県民の税金で作るので、少しでも投資対効果が高いものを作りたい!

と思っています。

さて、冒頭の資料に戻りますが、2回の検討会を経て、「方向性案」が示されています。

『別館に、ものづくり産業の発信・体験施設を併設』

…。

私はこれには反対です。

というのも、

テクノドームは新高岡駅周辺に位置しますが、

高岡駅周辺の大和跡地に、先日、高岡市が地場産業センターの移転を決定したばかり。

地場産業センターには商品展示スペースもありますが、「ものづくり体験施設」もあります。

東京でのサラリーマン時代、まだ「はんぶんこ」さんや「能作」さんの体験施設が無かった頃、友人を連れて高岡を案内し、ここの体験施設で鋳物を作り、非常に喜んでもらった思い出があります。

テクノドームにも作ったら、高岡駅周辺と新高岡駅周辺に(さらには能作さんにも)、県と市(と民間)で似た施設ができてしまいます。

県側は地場産業センターに行ったことがなくて、体験施設があるのを知らないのではないでしょうか?

委員に髙橋市長も入っているのに、なぜこの案が通るのか?

高岡駅と新高岡駅の整備。賛成意見ばかりではなく反対意見もあると承知していますが、

私は、できている以上はこれを活かすしかないと考えています。

しかし、これからできる施設は違います。お互いのお客様を奪い合うような施設にはしたくありません。

それぞれの施設で、それぞれのエリアで特徴を出すべきで、分散するのは得策ではないと思います。はっきり機能は分けるべきではないでしょうか?

こんな案になるのなら、急いで作るのではなく、腰を据えて中身を決めるべきではないか?

「音楽ホールやライブ会場としての機能を!」という意見があったはずなのに、『主な意見』には載らない不思議…

様々思うところはありますので、自分の立場でできることをしっかりやっていきたいと思います。

それではまた!

【環境】

新型コロナ 富山で初の感染者

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

3/30(月)、富山市は市内在住の20代女性が新型コロナウイルスに感染していると発表しました。

時間の問題だとは思っていましたが、いざ県内で発生すると、緊張感が数段高まります。

私たちにできることとしては、密閉・密集・密着のリスクを避け、睡眠・栄養を十分取り、手洗いを頻繁に、手で目や口を不用意に触らない。

これまでも取り組んでこられたかと思いますが、改めて意識したいところです。

さて、今日は、非常にもやもやしています。というのも、この県内初感染の発表の仕方、、、

3/30(月)にPCR検査で陽性が判明しました。本来富山市が発表することであり、諸々調整し、翌日10時から富山市が記者会見予定でしたが、

少しでも早く県民に伝えたい、と富山県は3/30(月)21時半から知事が緊急記者会見を行いました。しかし、同20時半に富山市が報道各社にファックスで送った概要以上の情報はなく、内容としては薄いものでした。(富山市から詳細情報が得られず、知事からいら立ちが伝わってきました。)

それでも1日1日の戦いですので、翌日の新聞にドンッと載ることで県民の危機意識を引き上げる効果はあったと思います。

富山市は情報を整理し、翌日3/31(火)10時半から記者会見(10時予定でしたが、30分後ろ倒し)。そこで驚いたのは、冒頭10分弱、県がフライングで発表したことへの、これでもかというくらいの批判、批判、批判。

県民は「感染を拡大しないために」自分にできることをやりたい、そのために正しい情報を知りたいと思っていたのに、知事と市長の確執を見せられて、、、富山県民として恥ずかしいな、と思ってしまいました。

会見で繰り返し述べられた「患者との信頼関係」が大切で、何でもかんでも発表すればいいものではない、という森富山市長の考えは分かります。情報を整理してから伝えようという姿勢も大事だと思います。

恐らく黙ってフライングした県が信義にもとるのでしょうが、しかしそれでも、あの場で批判に時間を割く必要はなかったのではと思います。

富山市の会見では、行動履歴が発表されるものだと思っていましたが、市内飲食店2軒を利用した情報程度で、詳細は(富山市は把握していますが)公表されませんでした。コンビニなどにも寄ったようですが、濃厚接触がないという理由で詳細は語られませんでした。

どういう公表内容が正しいのかは判断の分かれるところです。市長が自身の責任で決めたことですので、尊重したいと思います。

ですが私としては、ある程度詳細を語らないと、不安が解消されないので、例えば市内全域の飲食店に影響が及んでしまうのではと感じます。

コロナウイルスで失う命も、経済活動が止まることで失う命も、命の重さに差はないと考えます。情報を持った上で正しく恐れ、経済活動も回していかなければいけないのではないでしょうか?

記者会見で繰り返し述べられた「患者との信頼関係」はもちろん大切ですが、

「知事との信頼関係」は?

「市民との信頼関係」は?

と正直思ってしまいましたし、県と市でなぜ協力し合えないのか、、、協力した方が絶対によりよい富山になるはず。


今回の富山市記者会見では、

KNBとチューリップテレビは自身のyoutubeチャンネルで、

BBTは自身のHPで、LIVE配信を行っていました。

情報がタイムリーで大変ありがたかったです。

会見が進めば進むほど、視聴者が減っていったのは、見ている方は私と似たような感覚だったのではないでしょうか?

「それはあっちが発表する」「管轄外」などと言わずに、

「感染を拡大しないために」一致団結することこそ、

市民県民が求めているのを忘れないでほしいと思います!

世界で感染が拡大しているからこそ、協力して乗り切りましょうよ!!

2020年03月14日

【県議会】

2月定例会で私がした質問(後半)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

前回に続いて、2月定例会の質問、後半部分を掲載します。

この項目では、環境・エネルギー先端県としての取組みについて、4問、質問をします。

いよいよ、今年7月から全国でレジ袋の有料化がスタートします。

富山県の取り組みが参考にされたとのことで、県民の1人として誇らしいです。マイバッグ持参へのモチベーションがさらに高まった方も多いのではないでしょうか。

⑧このような事例がもう1つでも2つでもあれば、さらに環境への先進県としての意識が県民に根付くように思います。そこでレジ袋無料配布廃止に続く、全国の先駆けとなる次なる取組みを富山から展開していくべきと考えますが、知事に所見をお聞きします。

→(回答)来年度は食品トレー削減やプラスチック代替製品の導入支援を実施する。生活の中でプラスチックを減らす取り組みで、全国にも展開できるのではないか。

県が現在力を入れているもののひとつに食品ロス削減があります。

私も宴席では、「少し」周りの目が気になりますが、なるべく残さないように終了直前にはペースアップして料理を楽しんでおります。時には白い目で見られることもある。そんな私を応援してくれるマスコットキャラクターがいるのはありがたいです。すっきりんごちゃんの他に、食べきりんもいて、すみ分けが気になるところですが、色んなアプローチで取り組むことが、環境意識の層の厚さに繋がって大事なのだと思っています。

さて、10月には食品ロス削減全国大会が県内で初めて開かれます。このような全国大会は意識を高めるチャンスだと思いますが、平日で実施される場合も多く、参加者は関係者が中心になる懸念があります。これでは県内に広がっていきません。昨年の徳島県では参加者は600人程度だったようです。

⑨食品ロス削減全国大会は多くの県民が参加してこそ機運が高まると考えますが、どの程度の参加者を想定しているのでしょうか?また、当日参加できない方へケーブルテレビやインターネット等での配信を検討してはどうかと考えますが、農林水産部長に所見を伺います。

→(回答)約500人を想定。当日参加できない方へケーブルテレビやインターネット等での配信も検討したい。

次に小水力発電に関して、お聞きします。

面積あたりの包蔵水力が全国で圧倒的に第1位の富山県は、全国屈指の小水力発電導入県です。

現在、新総合計画で2026年度までに小水力発電所を60カ所以上とすることを目標としていますが、60カ所にとどまらず、更に増やすことが環境・エネルギー先端県としての富山県のブランドになります。県内のいたるところにあることで、子どもたちへの教育という側面もあるでしょう。

⑩そこでまず、一般に小水力発電は1,000kW以下を指しますが、1~1,000kWまで規模はさまざまです。今後富山県の小水力発電所を増やしていくためには、どの出力帯に力を入れていくべきか、商工労働部長に所見を伺います。

→(回答)整備の条件が地域によってそれぞれ異なる。地域の特性や発電状況に応じる必要があり、一概には言えない。

小水力発電所は大規模な方が採算性が高く、採算が取れる場所から開発していきますので、伸びしろを考えると、これからはより、100kW以下の「低出力帯」でいかに採算を合わせるのかが重要になってくるのではと考えます。

高出力帯は富山県など地形に恵まれた一部の県が持つ有利な条件ですが、逆に言うと、低出力帯は全国にニーズが存在します。県内には100kW以下のマイクロ水力発電の水車メーカーが複数存在します。これらの企業が低出力帯で採算を合わせることができれば、富山県の技術で全国に小水力発電が広がります。

⑪そこで、県内水車メーカーの開発を支援し、全国に富山発のマイクロ水力発電を売り込んではどうかと考えますが、商工労働部長に所見を伺います。

→(回答)マイクロ水力発電の技術はこれから重要になる。これまでも産学官連携で支援してきた。これからもメーカーに支援事業を紹介しながら、意欲ある取り組みを積極的に支援したい。

最後の項目は、次世代への投資について、4問、質問をします。

学生の海外留学に関して。

富山県は教育県と言われることも多いですが、教育のニーズは年々変化しており、同じことを続けていては、これからも教育県と称される保証はありません。時代に合った取り組みにアップデートしていくことが重要です。

例えば海外に滞在することは、語学だけでなく、異文化を全身で感じることができます。学習へのモチベーションが高まる効果も期待できます。

しかし、県内の高校生約30,000人に対し、文科省の調べによると、平成29年度、短期も合わせて留学した県内生徒数は514人で、1.8%でした。近県では、福井県が英語教育に力を入れており、留学した生徒の比率は2.9%です。これは全国トップに匹敵する水準です。

⑫そこで、教育県らしく、高校生の海外留学・海外研修の割合を全国トップクラスに高めるべきと考えますが、知事に所見をお聞きします。

Uターンの理由の上位に「育ててくれた地元に恩返しがしたい」というものがあります。県が高校生に「視野とチャンスを広げてほしい」と力を入れて取り組んだことは、きっと高校生の心に残ると思います。ぜひご検討ください。

→(回答)生徒や保護者のニーズも踏まえて、留学への環境をさらに充実させていきたい。正直に言うと、もっともっと留学したいという希望が出てきてほしい。

次に、放課後児童クラブ、いわゆる学童クラブに関して、お聞きします。

学童クラブの需要と供給がマッチしない、開所時間が伸びない原因として、1番に挙げられるのが「児童支援員の不足」です。ではなぜ支援員が集まらないかというと、賃金が安い、という理由があります。

⑬一方で、国には平成29年度から「放課後児童支援員キャリアアップ処遇改善事業」という制度があります。国、県、市町村が3分の1ずつ出して、支援員の賃金を改善する事業ですが、富山県の実績はゼロです。その理由をどのように分析しているのでしょうか。

また、この事業の実施主体が市町村なのは理解していますが、県は市町村に対し、処遇改善事業を利用して放課後児童支援員の担い手不足解消や賃金上昇に繋げるよう働きかけるべきと考えますが、併せて厚生部長にお聞きします。

→(回答)職員の所得に対する税制、配偶者扶養控除の適用、市町村の多職種の賃金とのバランス、などが実績ゼロの理由。今後も支援制度の積極的な活用を働きかけたい。

続いて、次世代が働きやすい環境、女性の管理職割合について。

最新の国勢調査によれば、富山県の共働き率は55.9%、全国4位です。一方で、本県の女性管理職の割合は全国44位の7.6%です。富山県では、働く女性の割合が多いのに、管理職にはなれないとも受け取れます。昨年、世界経済フォーラムが、ジェンダーギャップランキングを発表しました。日本は153ヶ国中、過去最低を更新し121位。その日本の中で管理職割合が44位ということは、男女格差が大きい日本で、特に男女格差が大きい地域ということです。

⑭女性の移住やUターンを促進するためにも改善の必要があると考えますが、総合政策局長に所見を伺います。

→(回答)男性側の理由もあるが、女性の側にも「自分の能力に自信がない」という意見が男性に比べて多い。企業の生産性向上やイノベーション創出、女性の定着、移住やUIJターンにも繋がるので、女性が活躍できる環境作りに取り組む。

次が、本日最後の質問になります。

来年度の予算に対しては、好意的に受け止めていますし、本日の質問もはなるべく「ポジティブ」な気持ちでしてきたつもりです。しかし、次の質問だけは、若干批判的な気持ちでします。

1月23日に行われた「武道館機能を有する多目的施設整備基本計画検討委員会」では、候補地の提案があったその日の会議で場所が決められました。2時間の会議です。

決まった場所に対して、今更言うつもりはありません。しかし、どんな場所がいいのか、議会で約半年議論してきたと思っています。それを、たった2時間で決めてしまうのなら、その有識者会議はどれほど意味があるのか疑問です。

さすがに議会であれほど議論してきたことに対して、あんまりじゃないでしょうか?今後もこういう決め方をしていくのでしょうか?

⑮この進め方として適切であったと考えているのか、総合政策局長に所見を伺います。

→(回答)多くの委員から「富山駅周辺」を推す声があり、異論もなく、決まった。県としては適切な進め方だったと考えている。

以上が私の質問でした。

最後の質問は、11月定例会で私も集中的に質問したので、聞かずにはおられませんでしたが、

北日本新聞さんにも取り上げられました。

「県民の声を聞く」と県側はよく言いますが、私も議員として、県民の声を聞いている自負があります。

しかし、短時間の有識者会議で決め、その決定で押し切る。

それははたして、県民の声を聞いた行政なのか、、、

私は疑問ですし、県民の方にも一度考えてほしいなぁと思い、最後の質問をしました。

それではまた!

【県議会】

2月定例会で私がした質問(前半)

おはようございます、富山県議会議員の瀬川侑希です。

今週月曜日(3/9)に議会で質問しました!

富山県の一般会計予算は約6,000億円。来年度予算を決める年度末の議会はいつも緊張しますが、年明けから時間をかけて準備して、自分の思い、自分が聞けた範囲の県民の思いをぶつけられたと思っています。

今回は2月定例会で私がした質問を掲載します。長いので、前半と後半に分けます!

この土日も多くのイベントが中止になるなど、コロナウイルスの影響が広がっております。富山県においては2月28日に、3月2日からの県立学校一斉休校の決定をしました。感染防止のための苦渋の決断であり、基本的にはその決定を尊重しますが、一斉休校は多くの子育て世代の、我慢の上に成り立っていることを私たちは忘れてはいけないと思います。また、現実に問題も起こっています。例えば、県立の特別支援学校では、学校での自主学習を可能としましたが、送迎バスを止めてしまったことで、障がいのあるお子さんが学校まで行けない、そのため働いている間の預け先がない、という事態も発生しています。

最初の決定は尊重しますが、細かい修正は都度柔軟に行ってほしい、というお願いを冒頭にしまして、以下通告に従い、世の中暗くなりがちなので、なるべく「明るく」質問していきます。

初めに、今議会に提案されている、令和2年度当初予算について、7問

次に、こういう富山県を目指しませんか?という想いを込めて、
環境・エネルギー先端県としての取組みについて、4問
次世代への投資について、4問

合計15問を、3つに分割して質問します。

まず、令和2年度予算について。

私は県議会議員になって初めて当初予算を審議しますが、この予算に対しては非常によい印象を持っています。

地域地域への目配りもあり、目玉となる新しい事業もあり、特に税の偏在是正措置によって毎年約40億円の財源が生まれ、これによって多くの事業ができるようになりました。非常に助かりますし、石井知事が中心になって勝ち取ったことですので、もうちょっと富山県に配分してもらっても、と感じたりもします。

ですので、基本的にはよい印象を持っていますが、いくつか気になる点がありますので、質問していきます。

①1つ目の質問ですが、今回の予算には大型の公共施設の調査設計費が計上されています。

例えば、武道館機能を有する多目的施設と高岡テクノドーム機能拡充。この2つは来年度は調査設計費のみです。

しかし、どちらも2023年の開館を予定しているので、2021年度と2022年度に整備費が乗っかってきます。2つで恐らく100億円以上となる整備費が2年間で計上されると、1年で50億円以上です。

富山県は毎年、県債残高を着実に減らしていくでしょうから、令和2年度に実施する事業の中には、令和3年度に実施できない事業が大量に出てくるのではないかと懸念しています。

そこで、大型施設整備によって、令和3年度以降に数十億円規模の整備費が予算計上されると考えますが、今後の財政運営の見通しについて、知事に所見をお聞きします。

→(回答)交付税や有利な起債を利用し、実質的な負担を軽減したい。来年度実施事業が安定的な事業となるよう取り組んでいきたい。

次に子育て支援に関して。

今回の予算説明書では、子育て支援の項目が1番上に来ていました。拡充事業や新しい取り組みも多く、嬉しく思っています。

さて、県内の合計特殊出生率は4年連続で1.5台前半を維持していますが、本音としてはもう少し高まってほしい、という思いではないでしょうか。

②2つ目の質問として、以前作成した「富山県人口ビジョン」では、2020年度の合計特殊出生率を1.6と仮定していますが、この見通しはそのまま維持するのか、総合政策局長に所見を伺います。

→(回答)現状では20年の達成は厳しい。できるだけ早い時期に達成したい。

というのも、2020年度に1.6を達成し、2030年度に県民希望出生率1.9の達成を目指すなら、「ゆっくり」ではなく、もっと「大胆に」政策を進めてよいのではと考えます。

例えば、新しく始まる「産後ヘルパー派遣モデル事業」。産後2ヶ月までの間の家事サポート利用を、金銭的に支援し、県内4市町村程度でモデル実施するものです。これ自体は素晴らしい政策だと思います。2ヶ月というのも産後うつになりやすい期間をピンポイントで捉えています。

しかし、ピンポイントで捉えればよいたぐいのものでもないと思います。県全体ではなく、県内4市町村程度でモデル実施するのですから、どこに本当のニーズがあるのか、2ヶ月以降はやはりニーズが減るのか、検証する意味でも期間をもっと広げるべきではないでしょうか?

③3つ目の質問として、期間を広げないと検証の効果が小さいと考えますが、総合政策局長に所見を伺います。

私が調べた範囲では、同様の事業をやる自治体は半年とか1年利用できる場合が多いようです。

平成29年に富山県自身が、「子どもを持つにあたっての課題」をアンケート調査しました。2位以下を大きく引き離して7割以上が回答したのが「子育てや教育にお金がかかりすぎる」です。ここは重点分野です。ですから、本政策は300万円で2ヶ月という低予算短期間の半端な調査で終わるのではなく、もっと予算をかけてもいいのではないのでしょうか。

→(回答)今回の検証で、実際どの程度利用するのか、課題はないのか、探りたい。

次に4つ目の質問として、シベリア・ランド・ブリッジについて聞きます。

シベリア・ランド・ブリッジが確立されると、ヨーロッパ圏への物流の可能性が一気に広がり、壮大で夢のあるルートだと感じています。

現在シベリア・ランド・ブリッジは、都道府県単位では富山県だけが実験などを行っています。一方で、富山県だけが現在ウラジオストク港を利用しているわけではない、ということも重要な事実です。実験や航路開拓は富山県だけが行い、ルートが確立したらほかの港も利用するのでは、ただのりのように感じます。

④であれば、最初から関係県と連携しながら実験や交渉を行ってはと考えます。関係県と連携した方が資金も増えますし、1つの県だけではなく複数県で行うことで相手への交渉力も高まるのではないでしょうか。商工労働部長に所見を伺います。

→(回答)交渉の連携を中心に、関係県の意向を調査したい。国土交通省にも働きかけたい。

次は、「富富富」について聞きます。

⑤5つ目の質問として、2年間の首都圏での広報活動によって、富富富の首都圏での認知度はどのように変化したのか、農林水産部長にお聞きします。

→(回答)約30%。県アンテナショップに「CMを見て来た」というお客様も訪れる。

事前に聞いたところでは、首都圏での富富富の認知度は令和元年で約3割とのことです。あまり高いとは言えませんが、商品量とのバランスが大事ですので、「全然認知されていないじゃないか」と頭ごなしには言えません。

しかし、もし認知度を高めようとするなら、私は社会人になってから10年この分野で仕事をしていましたが、認知度は「必ず高められます」。現在高まっていないのは、露出量が足りていないか、やり方が悪いか、そのどちらかです。そもそもテレビCM実施の是非も議論すべきですが、今回は横に置きます。とすると、過去2年間首都圏で投入していたCM量の1.5倍の量を今年投入するのは、悪くない方向かと思います。

⑥しかし、見逃してはいけないのは、生産量が約15%しか増えないということです。来年度は関西と中京圏でもテレビCMをやる予定とのことですが、関西と中京圏は、合わせると日本の25%の人口を抱える地域です。生産量が15%しか増えないのに、首都圏のCM量を1.5倍にして、都内での試食会も今年度の2倍の120回ほどにする。食べてもらうことが大事だと思いますので、ここまではよいのですが、関西や中京圏でプロモーションを行うのは生産量が増えてからと考えますが、農林水産部長の所見を伺います。

→(回答)販路を拡大するには全国での知名度を高めていくことが重要。関西、中京圏は富山米の主力販売地域で、そのエリアを拠点とする卸売から要望があった。

この項最後は、とやま伝統工芸ジュエリープロジェクト支援事業について聞きます。

これは、富山の伝統工芸職人とジュエリーメーカーを繋げて新商品を開発するものです。ジュエリーですから高単価高付加価値の商品が開発できますので、職人が持てる最高の技術を発信できる場になるのではと大変期待をしております。

実際に伝統工芸に関わる方何人かにこの事業の感想を聞きました。みなさん非常によい反応をされていました。「デザイナーと結びつける話はよくあるが、売場の期待が持てるのがよい」とのことです。いい商品を作って終わりではなく、売り場までイメージしているのがこの事業のポイントなのだろうと思います。

⑦そこで、売り場をどう確保するのか、売り場への交渉力が鍵だと考えますが、具体的にどのような販路を想定し、販売につながるよう支援していくのか、知事にお聞きします。

→(回答)メーカーには、発表会や海外展開など具体的な販売戦略を含んだ魅力的なアイディアを提案してもらいたい。県でも日本橋とやま館に百貨店や業界バイヤーを招きたい。

これが前半です!後半に続きます!

2020年02月26日

【お知らせ】,【県議会】

本日、2月定例会が始まりました!

こんばんは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

本日、2月定例会が開会!

来年度のほぼすべての予算をこの議会で決めてしまう、年間で最も大事な議会です。

会期も長く、普段は20日間程度ですが、今回はまるまる1ヶ月間。3月24日まで。

質問者も多く、40人の県議会議員のうち、32人が質問に立ちます!

初日の本日は、午前中に石井知事の予算提案理由説明があり、

午後は県庁側から主だった事業の説明が。

この分厚い説明書の中身が4時間でバーッと説明されます。

当然、この数時間では詳細が分からないので、気になるところは後日、自分でアポを取って、県庁側に聞くことになります。

教員や警察官も含めて、富山県の職員は14,000人。

この人数の1年間の仕事内容を2月定例会でチェックするといっても過言ではないので、それはそれは膨大な量ですが、選挙で選んで頂いたものとして、気合を入れて臨みます!!

私の質問は、

3/9(月)10時~11時に決まりました!

コロナウイルスが広がっており、いつものように「議場にお越しください!」とは言えませんが、

ケーブルテレビやインターネットで視聴できますので、

お時間ある方はぜひ画面越しに応援ください!

頑張ります!!

本日は昼休憩の時間に、ファンである「CHIKO」さんのミニコンサートが!CHIKOさんの時に繊細、時にパワフルな歌声!人にエネルギーを与える「歌」ってすごいですね!

パワーをもらい、いつも以上の質問ができそうです!

(今度、初めてのCDを出すそうです!!絶対買います!)

2020年02月25日

【県議会】

徳島のサテライトオフィスを視察

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

冒頭の新聞記事を年末に見て、「少ないんだろうなぁ」とは思っていたものの、『ゼロ』と言われるとさすがにショックでした。

富山県は食べ物もお酒も美味しく、海も山も近くて素晴らしいところだと思うんだけどなぁ。。。

…と嘆いていたって始まりません!

ということで、ヒントを得ようと先月、先進地の徳島県へ同僚議員とともに視察に。

徳島県は北海道とともにサテライトオフィス誘致実績が全国トップ。

その理由は2011年にさかのぼります。

この年、テレビのアナログ放送がデジタル放送に完全に切り替わりました。アナログ放送時代は、特に県境などで隣県のテレビ局の放送が映る現象がありました。いわゆる「漏れ電波」です。これがデジタル放送になると、細かくエリアが設定されるため、「漏れ電波」が届かなくなります。

これに困ったのが、徳島県。徳島県内に民放は日本テレビ系列の四国放送(JRT)しかなく、徳島県の方はTBS系列、フジテレビ系列、テレビ朝日系列、テレビ東京系列の放送は関西のアナログ漏れ電波で視聴していました。

「デジタル放送になると、四国放送とNHKしか見れなくなる!」

と困った徳島県は全県に光ファイバー化したケーブルテレビ網を整備。

これによって、高速インターネット環境が整うことになり、今日のオフィス誘致の土台となっています。

しかし、土台があれば成功するわけではないと思い、徳島県の2つのサテライトオフィス群を見に行きました。

①神山町

まずは神山町で、コーディネーター的役割を担う「NPO法人グリーンバレー」に話を伺いました。

農林漁業のみに頼らず、外部から若者やクリエイティブ人材を誘致することで人口構成の健全化を図り、持続可能な地域となる「創造的過疎」を目指してグリーンバレーは活動しています。

神山町は今でこそ、クラウド名刺管理サービスSansanのサテライトオフィスなどが有名ですが、アーティスト・イン・レジデンスなど1990年代からの取り組みが今に結びついているように感じました。

「できない理由を並べるアイデアキラーにならない」

というコメントが心に響きました。自分もそうなっていないか、自問自答。

説明を聞いたコワーキングスペースは開放感のある素敵なスペースでしたが、協賛社を募っているのも印象的でした。

②美波町


美波町では実際のサテライトオフィス現場を2ヶ所訪問。

まず、県の水産研究課美波庁舎の一画を利用した「ミナミマリンラボ」へ。目の前ではウミガメの産卵も見られるロケーション。デザイン系、IT系企業が多いのが特徴だと感じました。

次に、元銭湯をオフィスにした「株式会社あわえ」へ。

足湯気分で足を入れ、仕事に。

あわえの担当者が、

「サテライトオフィス誘致は全国で約600自治体が行っている。『ここだったら活動を広げられそうだな』と思わせる担当者がいるかいないかで結果は変わる。」

とおっしゃっていたのが印象に残りました。

神山町と美波町で同じ思いを抱きました。

それは、どちらも進出企業が、地域の課題解決、地域の人材育成に積極的にかかわっていると感じたことです。

例えば、神山町では、Sansan寺田社長が中心となり、「校舎と町に境界がない。学ぶと生きるにも境界がない。これからの働き方、生き方を模索してきた神山町ならではの、町とまるごと直結した、未来の世界のための学校『神山まるごと高専』」が開校予定です。

美波町では、「ヨソモノだからこそできることがある」と地域行事や祭りに移住者が進んで参加しているそう。

「サテライトオフィス」と聞くと、企業の昔の保養所のように自然豊かでリラックスできる環境を想像してしまうかもしれません。提案も「コンクリートジャングルの東京ではなく、自然を感じながら仕事しませんか」といったように。

もちろんその要素もあるかもしれません。出身者などゆかりの企業、あるいは余裕のある企業でそういうケースもあるでしょう。

しかし、旅行ではなくビジネス!あくまで前面に来るのは「あなたのビジネスチャンスがあります」「この地域の課題を一緒に解決してくれませんか」であるべきではないかと感じました。

冒頭、「富山県は素晴らしいところなのになぜ」と思っていた私。その意識のうちはうまくいかないのかもしれません!反省!