2019年07月31日

消費税増税分は何に使われるの?

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

いよいよ、10月から消費税が8%→10%になります。

嫌な変更かと思います。

税金が上がることに対して、嬉しい人なんて誰もいないでしょう。私だってそうです。少しでも低い方がいいに決まっています。

しかし、お子さんもお年寄りも、みんなが安心して暮らしていくために、社会保障は充実させていかなければなりません。さらに、高齢化で社会保障に必要な費用はどんどん膨らんでいます。働く世代を中心に徴収するばかりではなく、同じ税率で、消費に比例して少しずつ分担し合う。ある程度の消費税は仕方のないことだな、と私は考えています。

このテーマには様々な立場からの意見があります。批判もありましょうし、議論が尽きませんが、

活動をしていると、「消費税を増やして何に使うの?」という質問が結構多いため、「何に使うのか?」に絞って、書いてみたいと思います。

そもそも消費税を10%に上げるのは、2012年、当時の民主党政権時代に決まりました。
消費税率を5%→8%、8%→10%の2段階で増税すること、そして

5%の増税分は全額社会保障に充てること

が当時決まっています。

その後、2014年に5%→8%になりました。

8%→10%は、もともと2015年に行われる予定でしたが、2017年へ延期。さらに2019年へ再延期され、今日を迎えております。

8%→10%への増税分は約5.6兆円と試算されており、

約2.8兆円は、借金の返済に、

約1.1兆円は、社会保障の充実に、

約1.7兆円は、教育・子育ての充実に、使われる予定です。

(教育・子育ての充実とは)

認可保育所や幼稚園に通う3~5歳児と、住民税非課税世帯の0~2歳児の保育料が、原則無料になります。

ベビーホテルやベビーシッターなどを含め認可外の施設も一定条件をクリアすれば月額最大3.7万円の補助を受けることができます。

また、低所得者を対象に、大学や専門学校の学費や入学金の免除などを進めていく方向です。

実はもともと、このような使い道だったわけではなく、増税分の使い道は2017年に変更されています。

当初は、増税分の4分の3を借金の返済、残りの4分の1を社会保障の充実に使う予定でした。

これを借金の返済に回す分を増税分の2分の1に減らし、残りの税収について1.7兆円を教育・子育ての充実に。

高齢化による社会保障の増に税収が追いつかず、国の借金が拡大している状況が続いています。上記の使い道変更によって借金拡大ストップはさらに遠のいたのですが、

私は税金の使い道をより子どもたちに、子育て世代に、これからの世代に、というのは自分の考えとも同じで、よい判断だったと思っています。

(話は逸れますが、今回の増税に関しては、新聞が軽減税率対象(生活する上で必須となるものを低い税率とするルール)の8%であること。そして新聞社がそれに対して何も紙面で言わないことに疑問です。人のことになると追及するのに…。むしろ新聞よりインターネット通信費の方が、みなさんの生活に必須ではないでしょうか…。)

ちなみに、消費税10%は全額が国の財源になるわけではなく、3.7%は地方に使われます。市町村や都道府県も税収が増えることになるんですね。

冒頭にも言いましたが、消費税が増えて嬉しい人はいないと思います。解決方法を含めて、色々な考えがあり、どれが正しいというものではなく、どれも否定するものでもありませんが、私はこんな風に考えています。