2021年07月09日

6月定例会で私がした質問(2/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です。

前回に引き続き、6月定例会で私がした質問の2パート目について書いていきます。

次に、「富山県のブランド戦略」について4問質問します。

(5)どうしても行政は仕組みを作ったり、発信して終わりになりがちですが、それが生活者に届いて、実感してもらうまで設計するのがブランド戦略です。そして、届ける「素材」となるものが魅力的であればあるほど、強いブランドになります。

そういう意味で、これは新田さんのフレーズですが「チャンスがあり夢がかなえられる富山県」。要するに、挑戦を応援する、ベンチャーを応援する、という姿勢は、とても強い「素材」「ブランド」になると思います。だからこそ、もう一歩踏み込んではどうかと思って提案します。

全国には自治体がベンチャーに投資して課題解決を進める事例があります。先月、農業の人手不足や人件費高騰の解決策として、自動農薬散布ロボットによる農薬散布サービスを行う会社に、埼玉県深谷市が出資しました。

富山県がベンチャーが生まれやすい環境を整備していることは評価していますが、他県との差別化を図るためにも、もう一歩踏み込んで、投資することも含めて民間と一緒に社会課題の解決に向けて動き出せばどうかと思いますが、三牧知事政策局長に所見をお聞きします。

→(回答)ベンチャーキャピタルとのマッチング支援がいいのか、自治体からの直接の出資がよいのか、官民ファンドを作る方がいいのか、最初のステップとしてはどれがよいのかしっかり考えていきたい。起業家目線、利用者目線で実効性のある施策を実施し、アドバンテージがある環境だと、全国に発信したい。

(6)次の質問に移ります。「富山県のブランド戦略」というと、外向けの発信の話を思い浮かべがちですが、外の人のためだけに「ブランド」が要るのではありません。今、一番必要なのは、住民に実感される「富山県のブランド」戦略だと思っています。

住んでいる私たちが「富山はここが素晴らしい!」「ここがおススメだよ!」と自信を持って話すことが、外の人にとっては何よりも魅力的で、ブランドにつながります。

では、「富山はここが素晴らしい!」の「ここ」とは何でしょうか?

様々な意見があろうかと思いますが、多くの方に共感頂けるのは「豊かな自然、美味しい食、おいしい水」に代表される、自然の恵みではないかと思います。

さて、その自然の恵みを受けている私たち富山県民ですが、受ける一方ではなく、守る活動もできていると、強い富山のブランドになると考えます。

そこで、環境にまつわる質問を3問します。

食べられなくなった古いお米などを利用するバイオマスプラスチック「ライスレジン」は二酸化炭素削減や資源循環、そして休耕田活用などにも繋がるため、米どころの本県らしく積極的に取り組んではと考えますが、出来田生活環境文化部長に見解をお聞きします。

高岡市のイセ株式会社はこのライスレジン、黒部市の吉沢工業株式会社はサトウキビ由来の袋を作ったり、県内でも民間でそのような動きが出始めました。県としても使用を促したり、企業の取り組みを後押しするようなことはできないでしょうか?

→(回答)ライスレジンは有効。国では、バイオマスプラスチックの可燃ごみ指定袋への利用を資源循環重点戦略の1つとしている。コストや原料安定供給などが課題だが、県内外の先進事例などの調査研究から始めたい。

(7)また、カーボンニュートラルとなる木質ペレット燃料は、環境にやさしい上に県産材を使うことで地産地消のエネルギーとなります。県内には先行して取り組んでいる自治体もありますけれども、富山県全体の方向性として、こういったエネルギーに力を入れていくんだ、という意思を示してはどうかと思います。県内にもいくつか生産施設はありますが、需要が増えれば供給をもっと増やせるという話を聞きました。需要に刺激を与えることで、生産も増え、カーボンニュートラルにも近づく、いい循環に繋がっていくと考えます。例えば、ペレットストーブの設置費用を補助するなど積極的に取り組んではと考えますが、堀口農林水産部長に見解をお聞きします。

→(回答)県産材を使うことで地産地消のエネルギーとして期待している。市町村の公共施設への導入やペレット製造施設の整備に対して支援してきた。一方県産材以外も使われることなど課題もあるため、まずは広報などを頑張りたい。

(8)この項最後の質問になります。お米、野菜、魚など、富山のおいしい食材や我々の生活文化は豊かな水資源に支えられています。県内では黒部が有名ですが、高岡市のわが家でも井戸から地下水が自噴していました。

水が豊富で、水の恵みを受けている本県だからこそ、それぞれの地域で日常的に水質を守る活動が必要と考えますが、このような活動に参加する層が限られています。

例えば海岸清掃は私も年に何度か参加しますが、1回でも参加すると、マイクロプラスチックの多さに驚く方が多く、中には普段の生活を見直した方も一定数いらっしゃると思います。

特定のボランティア団体に依存せず、この「1回」をどう県民に広く作っていくかが、日常から水質を守っていくポイントだと思います。

毎月何日と決めるなど、より多くの方が参加する県民運動に繋げられないか、出来田生活環境文化部長に見解をお聞きします。

以上で2項目めの質問を終わります。

→(回答)沿岸だけでなく県内全域でより多くの県民に参加してもらうことが大事。例年のべ40万人以上の県民のみなさまに県土美化推進運動に協力してもらっている。今後とも幅広い県民運動となるよう、効果的な広報・周知に工夫したい。

今回は2/3のここまで。

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で9月までは視聴できる予定です!こちらもぜひ!