2021年04月27日

2月定例会で私がした質問(1/2)

おはようございます、富山県議会議員の瀬川侑希です。

1ヶ月以上前の話ですが、3/18(木)に予算特別委員会で1時間質問しました。

まだ掲載できていなかったので、2回に分けてご紹介します。

年度末の議会は来年度予算を決める、1年の中で最も大切な議会だと思って毎回臨んでいます。

自身も気合を入れて臨みましたが、今回、県庁側も正面で受け止めてくれたと感じました。前向きな返答も多く、「このテーマを選び、調査に取り組んできてよかった」と、準備の時間が報われた思いです。

さて、初めていきます!

早速ですが、来年度は6,000億円を超える過去最大の予算です。新しい取り組みも多いので、私からは新しく始まることを中心に合計15問質問します。

15問ですけれども、3つのパートに分けて、最初は、教育について4問。教育にどれだけ力を注げるかで富山県の未来は変わってくると考えるからです。

次に、組織体制について4問。来年度、県庁は小さくない組織改編を行います。これとこれを進めていくんだ!という意思が窺えて、基本的には好意的に受け止めておりますが、もう少し詳しく聞かせてください。

最後に来年度予算の目玉施策について7問質問します。

最初に教育について4問質問します。

(1)現在国の基準では小学校1年生のみ35人以下学級となっていますが、富山県では独自に小学校2年生も35人以下学級としてきました。また、小学校3・4年生も希望する学校では35人以下学級としてきました。「教育県とやま」として、より1人1人の生徒に細やかに目配りするために、国に先んじて少人数学級に取り組んできたのは、素晴らしいことだと思っています。

そして、国では来年度から5年間かけて小学校全学年で35人以下学級を実現する方針を打ち出しましたが、今回も富山県では国に先行して取り組もうと、令和3年度は全3・4年生、令和4年度は5年生、令和5年度は6年生で、35人以下学級を実現することとしました。

「生徒によりよい環境を」という、この決定は大賛成の立場ではありますが、一方でそれに伴う影響も議論しておきたいと思います。来年度の3・4年生を35人以下学級にすると、新たに7人の教員が必要で、6年生まで拡大すると、さらに30人程度の教員が必要とのことです。1クラスが2クラスになったり、2クラスが3クラスになったりするわけですから、教員が必要になるのはその通りで、教員の確保が大変だという議論は今議会でもされましたが、クラスが増えればハコとしての教室も必要になります。全学年で35人以下学級にした場合、既存の校舎では教室が足りなくなる学校はないのか、伍嶋教育長にお聞きします。

→(回答)令和4年度で3校、令和5年度で3校が学校全体で1学級増加となる(が、既存校舎内で対応できる)。

(2)増築は無いのかもしれませんが、空き部屋を教室にすることで必要な改修が発生すると思っています。少人数学級には大賛成なのですが、国に先行することで生じる費用は県が負担するのか、市町村が負担するのか、市町村の教育委員会や財政課も大変気になっているのではと思います。

次の質問ですが、既存の校舎を改修する必要がある場合、その費用負担は市町村にお願いするのか、新田知事にお聞きします。

→(回答)教員に関しては、県単独の負担で確保する。校舎の増築や改修に関しては、国の有利な財政措置があるため、設置者である市町村が国の補助制度を活用して整備をする枠組みを維持したい。

国に先行して少人数学級を進める方針を県が出し、しかし費用負担は市町村だ、となると費用負担の協議の場がほしいという市町村も出てくるかもしれないので、そこは柔軟に考えてほしいということをお願いします。

(3)次の質問に移ります。令和3年度予算では県立高校2校の長寿命化改修が予算計上されています。富山西高校と高岡南高校の2校で15億円、新築ではなく長寿命化改修を選んだ理由を伍嶋教育長にお聞きします。

→(回答)建て替えるより、約2割のコスト縮減になる。

委員長、ここで資料の配布とパネル提示の許可をお願いします。

資料1をご覧ください。今伍嶋教育長も言われましたが、文部科学省もずいぶん前から長寿命化を推奨しています。

(4)しかし、県立高校が長寿命化改修をする中で、小中学校は新築される場合も多いです。私はいつも思っていることですが、県民にとっては「これは県の施設で、これは市の施設」とかはあまり関係がなくて、自分の払った、預けた税金が、うまく使われることが大切だと思っています。私は県の長寿命化に賛成の立場ですが、いい事例を水平展開するのも県の役割だと考えます。

新築を選ぶのにも一定の理由があることは理解していますが、長寿命化の方がコスト面でメリットがあるなら、その分他の教育行政に予算を振り分けられます。県も財政厳しいですけど市町村もどこも厳しいです。だからこそ、富山県内で効率的な使い方があるなら、ワンチーム連携推進本部会議などで事例を共有して、長寿命化改修を全県的に促すべきだと考えます。伍嶋教育長の所見をお聞きします。

→(回答)小中学校施設は様々な要因を考慮の上で市町村が総合的に判断しているものと認識している。しかしながら、長寿命化改修のメリットや国の制度について、必要に応じて市町村に対して助言を行ってまいりたい。

(5)ここからは来年度の県庁組織改編について4問質問します。組織を変えるのはエネルギーと、そして勇気の要ることですが、この分野に力を入れていくんだ!という意思が窺えて、いい印象を持っています。ですが、更に加速させてはどうか、という意味で質問していきます。

まず、来年度からNTTドコモに職員を1名派遣します。この派遣、デジタルを中心にした知見を吸収できますし、自分たちの当たり前が外では当たり前じゃないことに気付く瞬間もあると思いますので、とてもいいことだと思っていますが、他の企業にも派遣しているのか調べました。約4,000人の行政職員の中で、県外民間への派遣はJR東日本、ジェトロ、自治体国際化協会、と3名です。0.1%ですから、率直に少ないと思います。

NTTドコモに派遣した理由もそうなのでしょうが、県庁の方は知事も認める優秀な方ばかりですけど、外部の知見を取り入れることでさらに組織としてレベルアップするんだろうと思っています。簡単な言葉で言うと、「もっと他流試合を!」ということだと思います。江戸から明治になる時、多くの方が海外に行き、知見を持ち帰りました。そして他流試合と言えば、何より、富山が誇る朝乃山関は「出稽古で強くなった」と言われています。私たちも見習ってどんどん外に出て行きたいなと思います。

民間企業への派遣絶対数が少なく、もっと県外民間企業へ職員を派遣し、外部の知見を吸収してはと考えますが、滝経営管理部長に所見をお聞きします。

→(回答)DXなど行政需要が高度化・複雑化する中で官民の連携はますます重要。人事交流の拡大を図る。

(6)次に副知事2人体制に関して聞きます。スピード感をもって県政を進めたり、トップでしかできない交渉があると思いますので、個人的には2人体制はよいと思っています。

ですから応援する意味で聞きますが、今回は同時に政策監の廃止を提案されています。政策監を廃止すると幹部は1名減の1名増となり、横にスライドしているだけにも受け止められます。権限強化にはなっているので、意味はあると思っています。かかる費用もむしろ抑えるなど工夫もされています。しかし、いい仕事や成果があるなら、費用かかっても仕方ないと個人的には思います。

ここで私の問題意識をお伝えするために、逆に人員を減らす場合に、自治体や民間で起こっていることをご紹介します。

スリムな行政、スリムな体制を目指して「職員の削減計画」があって、正規職員は数字では減っています。しかし、その分臨時職員が増えている。正規職員から臨時職員にスライドしているだけですが、「正規職員は減っている」と言う。これも「意味がない」とまでは思いませんが、「正規職員は減らしました」とその言葉通りのままの効果はないと思っています。

権限強化にはなっているとは思いますが、人員としての体制も強化するためにも、もっと大胆に、政策監を残した上で2人体制としてもよかったのではないか、新田知事にお聞きします。

→(回答)政策監を置いたのは総合政策局の業務が多くなり、分担する意味もあったと理解している。副知事2人体制にあたっては、コストを抑える、また総合政策局の業務量の平準化にも心を砕いた。このようなことも踏まえて、政策監の廃止とした。理解してほしい。

(7)続いて、ワンチーム連携推進本部会議について聞きます。会議では二重行政の解消もテーマにあがると想定しますが、二重行政は大きいもので何だと考えているのか、新田知事にお聞きします。

→(回答)市町村と連携して、効果的・効率的なサービスを提供していきたい。

(再質問)「二重行政の解消もテーマとしたい」と知事が会議で言っていたので質問しましたが、具体的な回答がありませんでした。再質問します。

→(回答)民間人のころ二重行政はあるのかなと思っていたが、二重行政は大きなものも小さなものも見当たらない。

(8)知事はないと言われましたが、私は小さなものはあると思っています。解決したら県民にとってどんな具体的な効果があるのか、滝経営管理部長にお聞きします。

→(回答)県と市町村で同じような補助制度がある場合もある。もちろん県と市町村でそれぞれ目的とするものがあるからその制度があるわけだが、住民からすると二重に見えるかもしれない。連携して、どちらかがまとめてやる方が効率的な場合がある。行政の効率化は、住民の方への行政サービスの質の向上に繋がるのでしっかり取り組む。

今回はだいたい半分のここまでとして、残りは次回にします!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で6月までは視聴できる予定です!こちらもぜひ!