2019年02月13日
小中連携教育?小中一貫教育?義務教育学校?
おはようございます、高岡市議会議員の瀬川侑希です。
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現在、高岡市では小学校再編統合の議論が進んでおります。
12ある中学校のうち、6つの中学校区で何かしらの動きがある、非常に大規模なものになっています。
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冒頭の写真は富山新聞の記事ですが、それぞれの中学校区をみると、今後10年でこのような方向性です。
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私は、『「小学校再編統合には賛成」だが、「新校舎建設ではなく、既存校舎活用がありき」』、という考えですが(詳しくは下記、以前書いたブログをご覧ください。)、
今回それは一旦横に置いておいて、この小学校再編統合の話には、3つの耳慣れない言葉が登場します。
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それは、「小中連携教育」と「小中一貫教育」と「義務教育学校」です。
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いっけん似たような言葉にも感じるため、混同しがちになりますが、今後の議論でもよく登場する言葉ですので、今回はこの3つの言葉をみていきたいと思います。
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「小中連携教育」
・小・中学校が、互いに情報交換、交流することを通じ、小学校教育から中学校教育への円滑な接続を目指す教育
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「小中一貫教育」
・「小中連携教育」のうち、小・中学校が目指す子ども像を共有し、9年間を通じた教育課程を編成し、それに基づき行う系統的な教育
・平成30年3月の文部科学省による全国調査では、全国の14%の教育委員会で小中一貫教育を実施していると回答
・高岡市においては、五位・高岡西部・高陵・伏木・中田の各中学校区で進められる予定
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「義務教育学校」
・小学校と中学校の義務教育9年間を弾力的に運用できる
・過程区分は原則、前期6年・後期3年だが、「4-3-2」「5-4」「4-5」など、自由に区切ることもできる
・校長は1人。教員は小・中の両免許が必要だが、経過措置として当面は、小学校免許で小学校過程を、中学校免許で中学校過程をそれぞれ指導が可能
・高岡市においては、国吉中学校区で進められる予定
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現在からの変化度としては、
小中連携教育 < 小中一貫教育 < 義務教育学校
といった所です。
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さて、高岡市が5つの中学校区で舵を切ろうとしている「小中一貫教育」ですが、全国的には評価する声の方が大きいです。
主な評価としては、
・中学校への進学に不安を覚える児童が減少した(中1ギャップの緩和)
・上級生が下級生の手本になろうとする意識が高まった
などがあります。
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一方、課題も指摘されており、
・小・中の教職員間での打ち合わせ時間の確保が、教員の負担増となっている
・9年間、同一集団となるため人間関係が固定化する
などがあります。
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今回のブログは基本的に言葉の紹介に留めますが、少しだけ自分の考えを述べさせていただきますと、
私としては、課題もある一方で、プラスの側面を考慮すると、導入によって市として特色ある教育ができるのではないか、と期待しております。
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しかし、それと安易な「新校舎建設」は別問題ですので、使えるうちに新しい校舎を建てることに関しては、今後も反対していきます。
また、「小中一貫教育」とならない学校も存在することになります。両者で格差が生まれないよう、注視していかなければならないと考えています。
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今回はここまで!