2024年10月09日

【お知らせ】

9月定例会で私がした質問(3/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

9/17(火)に本会議で1時間質問しました!

前々回、前回に引き続き、、その時に私がした質問とその回答を。

3つに分割したうちの最後のパートになります!

(11)続いて、高岡テクノドームの別館整備に関して、2問質問します。

当初は2023年3月には完成予定だった高岡テクノドーム別館ですが、紆余曲折あり、現在、整備すべき機能を精査しているところです。時間はかかっておりますが、その分、必要な機能が整備され、県内の活性化に繋がり、「別館ができたからこんなイベントもできた。あんなイベントもできた。」と、より多くの県民から喜ばれる施設となることを期待しております。

そのテクノドーム別館ですが、8月末に、調査を依頼したコンサルティング会社から、整備の方向性についてケースA、B、Cの3案が示されました。これが最終案ではなく、この3案をベースに必要な機能を議論していくと聞いております。

その中でも、特にケースB、ケースCは地元が望んでいるのに基本的に近い形になっていると思っておりますが、唯一、ケースBの「可動式客席なし」には、申し訳ありませんが、反対の意思を示させてください。あと、ここだけなんとかなりませんでしょうか?

なぜ、反対するのか。それは、テクノドーム別館は、可動式客席がないと「本館同様」フラットな作りとなります。

本館もフラットな床。別館もフラットな床。要は、「別館でできるイベントは全て本館でできる」ということです。

数年間、色々議論してきましたが、結局同じものが2つできる。これでは、何のために作ったのかと思われても仕方ないと思います。

可動式客席を求めるのは私ひとりの意見ではありません。色んな人が思い思いのことを言って県庁を混乱させないよう、少なくとも高岡選出の自民党県議と高岡商工会議所と話した上で、この質問を作っております。

多少規模の違う同じような施設を2つ作るのではなく、本館では不向きなイベントが開催できたり(座席フラットよりも傾斜があった方が適しているイベントがあるから、世の中にそういう施設があります)、多彩な使い方が選択できるようにするためにも、可動式客席は必要だと考えますが、山室商工労働部長に所見をお聞きします。

→(回答)フラットな床でも大型スクリーンやステージの高さの工夫で視認性を確保できることから、階段状の可動式客席は必須ではないという見解が調査会社から示された。設営効率やより高い視認性を重視して、可動式客席を設ける場合でも、施設規模に見合った客席数で計画することが望ましいとも示された。今度、この調査内容をもとに、県議会の議論なども踏まえて整備内容の具体的な方針を検討していきたい。

(12)続いてテクノドームに関してもう1問質問します。

現在、別館整備に関して、県は県西部の商工業の皆さんの意見を多くヒアリングしています。商工業のための施設を作るという、ベースの考え方をもちろん否定はしません。

しかし、商工業だけや、現在だけを見た決断をしてほしくありません。広く、未来も見た判断をしてほしいと思っています。

周りを見渡してみると1,700席の高岡市民会館は解体され、

テクノドーム別館建設予定地近隣市の1,200席の高周波文化ホール、同じく1,200席の砺波市文化会館が築40年以上経過しています。恐らくもう10年くらいで使えなくなるでしょう。

どちらも市の施設です。市の施設の後継は市で考えるべきかもしれません。色んな方とテクノドームの話をします。主に、ご自身が拡大の時代を生きてきた年配の方がそのような意見をおっしゃいます。

しかし、先週の永森議員の一般質問で、社会保障費の増加等で予算は今まで以上に厳しい。そして、人口が減る時代に合わせて、行政運営をしなければならない、という話がなされました。

将来のエリア像、エリアの10年後20年後を想像した時に、県と市で似たような施設をそれぞれ作るのではなく、県でテクノドーム別館を作るから、市では作るのをやめよう、作るにしてももう少し小さなものを作ろう。2つのものを1つにする公共施設マネジメントを単独の自治体だけでやるのではなく、隣の市と、あるいは県と市の垣根を越えて実施する時代ではないでしょうか。そのためにも、近隣の類似施設で開催できていたものの受け皿にもなれるような施設とするべきではないかと考えますが、山室商工労働部長に所見をお聞きします。

→(回答)基本計画は、展示機能の充実を主な方向性に掲げている。展示場は本館同様大型車両の乗り入れが可能なコンクリート床を採用するなどが求められる。文化施設とは構造や設備の面で大きな違いがある。十分な代替施設となることは難しい。一方で、多機能型展示場として、市民による音楽イベントや式典、集会、映画上映など一定の催事には対応可能であると考えている。一部の催事の受け皿としての役割を果たせるよう、県議会の議論なども踏まえて整備内容の具体的な方針を検討していきたい。

(13)最後に、新田県政4年間の成果について、というテーマで、1問だけ質問します。

知事就任前に新田さんが掲げた「富山八策 八十八の具体策」。知事になったらこれに取り組みます!という選挙公約のようなものです。この冒頭に、「アベノミクスの追い風を活かせていない富山県」という課題が提起されています。

「富山の将来が、全く見えない。なぜなら、、、」という流れで、1番最初に挙げられているのが、GDPの成長率です。全国平均や石川県よりも伸び率が悪い、というのがその理由でした。ここから新田さんの、経済を成長させる、そういう知事になる、という決意に繋がっていくため、問題意識の出発点がこの名目GDPの成長率と言えます。

その後、県知事になったあとの「GDPだけを追い求めるのではなく、県民のウェルビーイングを高めなければいけない」という主張には大賛成です。

しかし、ウェルビーイングを高めると同時に、これまでの富山県政を否定し、自分だったら成長率を上げる、と言ったからには、言ったなりの責任があると思っています。

私はこの4年間ずっと、問題を提起された知事から名目GDPの成長率ついて自分はどう変えたか、県民に説明があるのだろう、そろそろか、そろそろかと思ってきましたが、問題として取り上げたわりには、現在まで説明がありませんでした。

今回、この質問の答弁が、上がっていても下がっていても本質はそこではないと思っています。知事になって取り組まれてきた、ウェルビーイングもいい。寿司と言えば富山も素晴らしい。でも、1番の根幹は、言ったことに責任を持って、県民に説明する。政治に携わるものとして、そういう姿を示してほしいと思っています。

厳しいことを言いますが、1期目最後の議会なのでお許しください。でも、言いっ放しが気になっている県民は結構おられると思います。

この4年間で県内経済をどう成長させたのか、アベノミクスならぬ国の風を富山県は受け止めることができたのか、また、GDPの成長率が悪いという指摘でしたが、新田県政になり、GDPの成長率を上げることができたでしょうか、新田知事にお聞きします。

→(回答)コロナや自然災害などがあったが、富山県の経済は力強く成長してきた。直近の値が令和3年度までしかないが、名目GDPは3.7%増で、国の2.7%を上回った。特に県内製造業が7.2%と牽引した。知事になってからは、新産業戦略、スタートアップ支援戦略を積極的に進めている。大学発ベンチャーの伸び率が全国トップになった。これまでに蒔いた種は着実に芽吹いており、今後も更なる発展を目指して全力で取り組む。

以上が私がした13の質問です。

特に、今回のブログで取り上げた3つの質問は、全体の中でも最も取り上げたかった質問でした。

【振り返り】

テクノドームに関しては、本館と別館が同じ機能ではなく、違う使い方ができるからこそ、様々な需要に応えられると思っており、可動席は譲れないラインだと思っています。

本館は今現在は埋まっています。しかし、10年後20年後、人口減少に伴い、現在の催事が同じ頻度で開かれるとは思えません。質問でも言いましたが、現在だけでなく将来を見て、また周りのエリアも含めて判断すべきではないでしょうか?

知事への質問も、質問でも言いましたが、自分で言ったことに責任を持つことが最も大事だと思っています。今後も、毎年、自主的に成長率について説明してほしいものです。

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!

2024年10月07日

【県議会】

9月定例会で私がした質問(2/3)

こんにちは、富山県議会議員の瀬川侑希です!

9/17(火)に本会議で1時間質問しました!

前回に引き続き、、その時に私がした質問とその回答を。

3つに分割したうちの真ん中のパートになります!

(6)続いて教育環境について2問質問します。

富山県教育は、家庭・地域、そして特に「教員」の努力で全国でも高い学力を維持してきました。これには大変頭の下がる思いです。

しかし、この間、教育に求められる役割は随分と変わってきたように思います。

曖昧で複雑で不確実な時代。正解の無い問題に解決策を出さなければならない。対話し合意形成し、結論を出す力。現在はそういった力が求められています。

富山県の成功体験にはリスペクトしていますが、子どもたち、生徒たちが生き抜いていく時代を考えると、その成功体験を捨て去って、富山県教育をアップデートしなければいけない。今議論している、高校再編がその最後のチャンスになる。

そういう想いで、私たちは会派にプロジェクトチームを作って取り組んでいます。

現在富山県の公立にはない、国際バカロレアをはじめとした英語に力を入れた学校や中高一貫校は、ぜひ必要だと思っています。

行きたくない生徒もいるでしょう。でも、こういう教育を受けたい!しかし富山県にはその選択肢が無いから、県外の高校に進学する。そういう生徒が、毎年一定数います。

先生も同様です。「英語話さんなんからバカロレアの学校に行きたくない」という先生もいます。でも、自分を高めるためにそういう学校に行きたい!という先生もいます。富山県にはそういう学校が無いから、ほんとは生まれた富山県で教えたいけれど、県外の学校で教えている先生を私は知っています。生徒や、そして教員の働き先の選択肢の観点からも必要だと考えます。

教育委員会は様々な会議で国際バカロレアや中高一貫校に関して、有識者の意見を聞いています。聞くことも大事だと思います。しかし、「教育委員会がどうしたいか!」生徒のために作りたいのか、作りたくないのか、これが最も大事だと思うんです。教育委員会自身としては国際バカロレアや中高一貫校の必要性を現在どのように考えているのか、廣島教育長にお聞きします。

→(回答)教育委員会としては、積極意見と消極意見がある中で、子どもたちに魅力ある教育と多様なニーズに対応できる選択肢を提供する、こういう観点が必要だと思っている。教員の働き甲斐の観点からも実現の可能性を探る必要がある。

(7)続いて、これも教育環境の観点からお聞きします。

県議会の出前講座で高校生の話を聞くと、必ずと言っていいほど「駅で電車を待ってもいいけど、待ち時間に勉強したいから勉強スペースがほしい」「駅にWi-Fiがほしい」という意見が出ます。特に勉強スペースに関しては、やる気になっているからこその思いであり、なんとか叶えてあげたいという気持ちに毎回なります。

JR城端線・氷見線の再構築実施計画に関しては、着々と進んでいることに大変期待を持っておりますが、駅機能が強化されるとより魅力的な路線になるとも考えます。再構築実施計画に無いことではありますが、これから計画に無いことも少し検討していけませんでしょうか。

例えば高校が近い駅だけでも、高校生のための勉強スペースやWi-Fi機能を整備できませんでしょうか。

県の整備ではなくとも民間の整備を募るなど、城端線・氷見線を最も利用する高校生が抱えているストレスを、ひとつでも減らせるようチャレンジしてほしいと考えますが、田中交通政策局長にお聞きします。

→(回答)今年度から、勉強スペースやWi-Fiを含む、駅の利便性を高める市町村の取り組みに関し、支援する事業がある。この事業は民間の取り組みに市町村が補助する場合も対象になる。県は民間や市町村の取り組みを後押しする。

(8)このパート最後は、農業について3問お聞きします。

令和5年に県内で収穫されたコメの1等米比率は62.2%と、例年より大幅に下回りました。

(特にコシヒカリに関しては、過去最低ですかね。)

1等米と2等米では値段が10~15%違うので、農家としてはそれだけ収入減になります。

一方でみなさんおっしゃるのは、1等米と2等米の食味は「ほとんど変わらない」ということです。

今年のコメ作りをされている様子の報道を観たり、実際生産者にも会いに行きました。去年の1等米比率が低かったという経験から、みなさん、細心の注意でと言ったらポジティブですが、私には1等米にするために神経をすり減らして、苦しい思いをしながら暑さや生育状況と戦っている、そんな印象を受けました。

真剣に農業に取り組むこと自体は尊いことだと思っています。ですが、味や栄養がほとんど変わらないのに、収入が15%減るのはなんともやるせない気持ちになります。私たちが毎日食べなければならない「食」を支える方々には、1等米を求める姿勢にはリスペクトしつつも、たとえ2等米であっても収入が落ち込むことのない体制にし、明るい気持ちで農業に取り組んで、なんなら耕作面積をどんどん拡大する、そんな方向に向かえないかと思っております。

今後も猛暑があります。ですから、今後の猛暑に備え、また、米は作るなと言いながら小麦はどんどん輸入しています。2等米や作り過ぎた米は米粉にして、食料の安全保障の観点から、小麦の輸入を減らしてはどうか。2等米を米粉にする仕組みを作ってはどうかと思います。

しかし、そんな簡単な話ではなくて、農林水産部に聞くと、米粉は水田活用の直接支払交付金があって初めて戦える値段なんですね。そして、2等米になったから米粉に、と言っても交付金は出ず、事前に「米粉を作る」と宣言しないと交付金は出ません。ですが、小麦の輸入を抑えることにも繋がるので、制度の使い勝手が悪ければ、改善要求をするべきだと思います。2等米を米粉にする際にも水田活用の直接支払交付金を受けられるよう国に求めてはどうか、佐藤副知事にお聞きします。

→(回答)富山県産米の約7割は県外で消費。暑さ対策としては、高温に強い富富富などに切り替える対応をしている。2等米と1等米は見た目の違いでしかなく、どちらもしっかりと販売されている。確かに1等米より安くなるが、米粉としてさらに安く売ってそこに税金を投入するのにはいささか問題があると考える。
また、コシヒカリや富富富の米粉ではなく、食味などから米粉用米の米粉が求められている実態がある。

(9)そして、米粉にすれば、米を食べない国にも輸出できます。また、米にはありませんが、小麦にはアレルギーで悩む人も多い「グルテン」が含まれています。アレルギーや健康志向から世界でグルテンフリー市場が成長しており(農林水産省によるとこの10年で3倍に拡大しています)、とやま輸出ジャンプアップ計画を達成するためにも、特に米粉の海外輸出に力を入れてはどうかと思いますが、津田農林水産部長にお聞きします。

→(回答)米の国内マーケットは縮小傾向にある中、新たな海外需要を開拓することは喫緊の課題。グルテンフリー市場は年々急拡大しており、米粉の輸出拡大は期待。ただ、米粉の輸出実績は日本全体として高くない。要因は他国産米粉との価格差(2~3倍)であり、現状、米粉そのものの輸出は厳しいと認識している。しかし、日本産米粉の優位性もある。差別化をすれば可能性も高まる。まずは、県内の米粉商品開発や需要拡大を目指す。

(10)このパート最後は、オーガニック、有機食材について質問します。

「とやま有機農業生産推進大会」は3年連続、「とやま有機農業アカデミー」は2年連続で開いてきました。特に、食べるものを選べない子どもたちには、少しでも身体にいいものを食べてほしいと思い、この流れを大歓迎しています。私も高岡市の学校給食に有機食材を入れられないか活動していますが、現在壁にぶつかっており、まずは幼稚園保育園から始めております。

野上農林水産大臣時代にできた「みどりの食料システム戦略」をきっかけに、全国でも有機食材の取り組みが加速しています。2代続けて農林水産省から副知事が来ている富山県には、全国のトップランナーであってほしいと思いますが、富山県の有機農業取組面積の伸び率は全国でどの程度なのでしょうか。

また、供給を増やすには需要開拓が必要だと考えますが、需要開拓に向けて現在どのような取組みをし、今後どのような展開をしていくのか、佐藤副知事にお聞きします。

→(回答)令和3年→令和4年で面積は2.3%、令和4年→令和5年で面積は7.9%伸びたが、
全国は13.9%伸びており、本県は下回る。
有機JAS取得の支援や需要開拓に努める。

8問目の回答は、理屈としては通っているようにも思いますが、、、

しかし、世界の人口が増えている中で、食料生産を減らしている国は日本だけだと言われます。

国内だけのマーケットを見ているからであり、世界の流れを見て、手を打つべきではないでしょうか?

そして米の生産を減らす一方で、小麦を大量に輸入しています。(日本を滅ぼすのに、ミサイルひとつ要らない。日本への食料輸出を止めるだけでいい。とも言われます。)

小麦に代わる米粉をより国内で生産し、食料自給率を上げる仕組みを様々な手で構築すべきではないでしょうか?価格差があるから、ではなく、それを克服する方法を考えるべきでは?

私はそう思います。

今回はここまで!続きは次回!

なお、映像は、

富山県議会インターネット中継-録画中継 (jfit.co.jp)

上記で半年くらいは視聴できる予定です!ぜひ!

それではまた!