2018年03月23日

3月定例会で私がした質問(後半)

前回の続きです。写真は前回のものと若干角度が違います(笑)。

 

今回、前後半の質問全体を通して最も強調したかったのは、

市長が言う「稼ぐ力を伸ばす」を有言実行してほしいということ。

 

以前とは随分変わったようですが、

いまだ市役所内には「行政だから稼いではいけない」という空気が、なんとなく存在するように感じます。

しかし、それはまやかしです!

憲法にも法律にも「行政は稼いではいけない」なんて書いてありません。

 

いいサービス=安いサービス、ではなく、

いいサービス=満足度の高いサービス、と考え、

もちろん私たち市民も知恵を絞るので、高岡市には『稼ぐこと』をミッションにする部署を作るなど、収入にこだわってほしいと思っています。

 

 

では、本編に戻ります(笑)。

歳入、入ってくる方のお金に関して。

⑭財政再建のためには歳出の引き締めばかりではなく、歳入アップにも当然取り組むべきだ。8億の歳入アップがあれば、8億分の施策を来年度予算のように削らなくてすむ。

市長はつねづね「稼ぐ力を伸ばす」と言うが、財政健全化緊急プログラムをみると、プログラム40億円中、歳入アップは4億円。そのうち市税収納率アップ分は3億円だったので、「稼ぐ力」の部分はプラス1億円でしかない。

最初はふるさと納税について質問する。まず、高岡市は1年間でいくらの寄附金を目標にしているのか?

⇒(市長政策部長)目標額は設定していない。

 

⑮目標がないと、責任感がうまれないので、何事も目標を設定することが第一歩だと思う。県内でも氷見市は1年間で2億円近く寄附金を集め、来年度から富山市も1億円を目標にすると言っている。全国では70億円を超える自治体がある。税収入の増加が見込めず、歳入アップに貢献する稀有な制度がある中で、高岡市はなぜここまで目指さないのか?

⇒(市長)ふるさと納税とは、「ふるさとを大切にしたい」という方々、「まちづくりを応援したい」という全国の方々のお気持ちを反映するための仕組みであり、一定の額を目標として、例えば過度な返礼品を提供して獲得するという性格のものではない。一方、「支援したい」と思っていただけるような努力は必要であり、魅力的でユニークな施策展開とともに、それらを効果的に発信するプロモーションの充実を図る。

 

⑯平成27年度は6,400万円、平成28年度は4,600万円だった。平成29年度の現時点でのふるさと納税額はいくらなのか?

⇒(総務部長)2月末時点で、約4,900万円である。

 

⑰高岡市の上品な理念は分かる。返礼品を見れば、高岡市が売り出したいものも分かる。しかし、そこにマーケットのニーズという視点が抜け落ちていないか。というのも「ふるさとチョイス」や「さとふる」といったふるさと納税サイトをみても、全国のふるさと納税の返礼品ランキングで、上位はほとんど食べ物だ。高岡市は、返礼品では食べ物が人気であるという傾向を把握しているのか?

⇒(市長政策部長)肉や魚、野菜の人気が高いということは、承知している。

 

⑱これは提案だが、高岡市でも農産物、海産物、それらの加工品などが生産されている。また、県外からの訪問客から魚が美味しいなど食を評価する声をしばしば聞くが、高岡市は何故食べ物のラインナップを増やさないのか?食べ物は高岡市の自慢であり、ブランド化したものだけを出す必要もない。

⇒(市長政策部長)ますの寿しやかまぼこ、万葉米などの他、昆布〆めやかぶら寿しなどの食品も追加してきた。

←こういうことじゃない…。「ハレの日、ケの日」という言葉があるが、普段市民が食べているものに魅力があると私は思います。全国には返礼品発送を数回に分けて、季節ごとに旬のものをお届けする自治体もあります。生活者にどうやったら喜んでもらえるか、をもっと徹底的に考えてほしい。

 

⑲そもそも、市のHP上でふるさと納税の場所をなぜ右下のすみに置いているのか?HPはお店でいうと玄関だ。稼ごう稼ごう、と言っているのに、一番隅っこにボタンを置いていては矛盾しないか?市民、観光客、移住者、ふるさと納税を検討している人、それぞれ目的が違うのに一緒にしてしまっている。市のHPを訪れたのに、ふるさと納税のボタンが見つからず、検討をやめた人は少なからずいるはずだ。こんなもったいない機会損失はない。右下のすみにふるさと納税のボタンを置いている理由は?

⇒(市長政策部長)今後、目につきやすいよう、工夫を図っていく。

 

⑳次に、法隆寺釈迦三尊像プロジェクトについて。

本プロジェクトの成果をどのように捉えているか?

⇒(産業振興部長)18,000名余りの方が来場され、海外を含め多くのメディアに取り上げられた。また、成果として、伊勢志摩サミット1周年を記念したモニュメントの受注・制作に結び付いた他、国宝薬師寺東塔最上部の金属製飾りの修復を奈良県から請け負うなど、新たな需要を獲得している。

 

㉑私も、このプロジェクトは「まさに高岡ならでは」の、人に自慢したくなるようなプロジェクトで、とにかく素晴らしかったと思っている。高岡に伝統技術があり、それをつないできた方々がいたおかげで、成功したのだと思う。そこでだが、先ほど請け負い案件の紹介があったが、この経験をもって、「高岡市から」美術品保持団体や、美術品を保持する自治体に文化財のクローンを作る同様のプロジェクトを売り込んだことはあるのか?

⇒(産業振興部長)メディアへの発信の他、文化庁への訪問など、PRを進めている。このような中、先ほどの薬師寺の事案は、高岡市産業界が売り込みを行ったことにより受注に結び付いた。

←素晴らしい!この成功体験を高岡市は自慢に思って、どんどんセールスにチャレンジしてほしい。

 

㉒本プロジェクトで得た知見・経験をどうビジネス化していくかを含め、今後の方向性は?

⇒(市長)文化財修復や再現に関する技術水準の高さを情報発信するとともに、国内外の需要動向、市場の可能性などについて調査を進め、受注体制の構築を後押しし、文化財修復が産業として成立するよう努める。

 

㉓次に、市民病院の駐車場について。

市民病院の駐車場に誘導員を置いている理由は?

⇒(市民病院事務局長)駐車場が混雑するため。また、高齢者や障がい者の方々の介助も行うなど、利用者の安全確保を図っている。

 

㉔そう、混んでいる。その混む駐車場だが、病院利用者でない方にも使われている。また、ナンバーさえも外れているスクラップのような自動車があったり、これは大雪の時気づいたが、何週間も動いていない、放置自動車も多い。もちろん病院利用者は無料にするなど、患者に負担がいかないように配慮しつつ、例えば、民間の病院のように駐車場収入を検討できないのか?

⇒(市民病院事務局長)市民病院としても検討を行ってきたが、初期投資やランニングコストを考えると、収益の増加を図ることは難しいという判断。

 

㉕このように、ふるさと納税、釈迦三尊像プロジェクトの売り込み、駐車場収入と、収入増の施策を提案してきたが、収入アップの方法なんて山のように存在する。では、なぜ高岡市はそれができていないのか。
それは各部署で収入アップが、メインの業務になっておらず、通常業務の次の、二次的な仕事になったままだからではないか?「余裕があったら」とか「できれば」の気持ちで稼ぐ事はできない。
そうではなくて、市税収納率アップ以外の方法で、収入を増やすことを専門に考え、人事評価もその結果で受ける、「稼ぐ」事をミッションとする、部局横断的な部署を作ってはいかがか?

⇒(市長)総務部に新たに設置する財政構造改革担当次長のもと、全庁横断的なワーキンググループによる検討を行い、できることからスピード感を持って着手してまいる。

←本当にこれが機能すれば、高岡市にとって大きな一歩だと思います。期待しつつ、チェックしていきます。

 

最後は、未来ある子どもたちを対象とした、前向きな話題、おとぎの森公園の室内遊具について。

㉖富山県は雨が多いので(総務省によると富山県は年間降水日数が日本一)、多くの方から雨の日の遊び場に困っているという声を聞くので、まずは高岡市の決断に感謝申し上げる。私もこの実現をとても楽しみにしているのだが、新しく建物を建てずに、もともと子育て世代に人気の施設を利用していることが特によかったと思う。

既に報道機関に説明しており、おさらいになるが、現状、どのような遊具(種類、遊び場面積、対象年齢)を想定しているのか?

⇒(都市創造部長)1階には、300㎡の思い切り体を動かせる大型遊具を、また2階には、発育に応じて自由に遊ぶことができる低年齢層向けの木質遊具を想定している。

 

㉗どのようなプロセスで遊具を提供する業者を決定するのか?

⇒(都市創造部長)積極的な提案が期待されるプロポーザル方式によって。

 

㉘利用者は年間どの程度を想定しているのか?

⇒(都市創造部長)ひと月平均約1万人増の、年間70万人を目標。

 

㉙利用者が増えるとなると、週末を中心に現在でも駐車場がいっぱいになっているため、駐車場の問題が生じる。駐車場不足に関して、新幹線高架下も一案だが、主に平日に駐車場が必要な近隣の民間企業と連携して、平日は貸すが、休日は借りる、のようなシェアの考え方で、駐車場を貸し借りしてはどうか?

⇒(都市創造部長)新幹線高架下の利用の他、近隣の民間企業と連携した利用についても検討したい。

 

㉚利用者が増えれば、飲食店などの民間サービスへの需要も期待できる。人が集まる場だからこそ、行政も積極的にしかける事で、施設の価値が更に高まり、より訪れたい場所になると思う。例えば公園内への出店をサポートする計画はあるか?

⇒(都市創造部長)公園利用者の利便性や満足度の向上を図ってまいる。例えば、移動販売車などによる形態も想定されることから、出店スペースの提供等、どのようなサポートが可能か検討していきたい。

 

 

こんなに長い文章にお付き合いくださり、ありがとうございます。

今後よりよい質問をしたいので、お気づきの点があれば、メールなどでご指導ください!