2018年04月18日

高岡は、まるで「小さな国」である

こんにちは、瀬川侑希です。

 

3/27(火)に、「とやま文化 de 地方創生」というフォーラムに参加しました。

豪華なゲストから、高岡に対するロジカルな分析あり、熱い想いありで、それはそれは面白いフォーラムだったのですが、

途中、ゲストのお1人から、「高岡を『ひとこと』で言えますか?」と会場に投げかけがありました。

 

私は、終わった後も、なぜかその言葉『ひとこと』がひっかかり、頭から離れませんでした。

 

高校まで、「高岡には何も無い」と思いながら過ごした私ですが、

県外に出て、初めて高岡の魅力に気付き、

今では、この街の自慢をすぐに10個言えるようになっています。(みなさんも言えますか?)

 

だけど、高岡を『ひとこと』で言うと、なんて言うかなぁ…。

 

 

翌日も、その事をぼんやり考えていると、

ふと思い出した会話がありました。

むしろ、その会話が頭の片隅にあったから高岡を『ひとこと』で何というかに過敏に反応したのでは、とハッとしました。

 

 

それは、フォーラムからさかのぼること数日前に、高岡市佐加野東の牧場「clover farm」さんを訪れたのですが、

その時、牧場主の青沼さんが、

「高岡って、ものづくりもあるけれども、米も野菜もそして牛乳もあって、やろうと思えば高岡の中で経済が完結できると思うんですよ。」

という趣旨のことをおっしゃったのです。

←3年前に引き継いだ時は7頭でしたが、今は60頭を超えるとのこと。

 

 

この会話を思い出し、自分の中で2つの体験が結び付き、

「高岡を『ひとこと』で言うならば、、、『まるで小さな国である』という言葉がぴったりなのではないか」

と私は考えるようになりました。

 

 

というのも、まず働いている方の数で見てみると、

調査した母集団が違うため(調査年、調査対象、居住地と仕事場の関係など)、綺麗な比較はできませんが、

平成29年の市の人口は173,174人、

そのうち15歳以上は153,994人(①)。

 

高岡は400年続く「ものづくりのまち」です。

平成28年の高岡市の調査では、

銅・鉄器産業(問屋、鋳造、溶接、研磨、彫金、着色、仕上げ)従事者数1,232人(②、参考:②/①=0.8%)、

漆器産業(問屋、木地、彫刻、青貝等、塗り)従事者数124人、

アルミ産業(製造、加工)従事者数8,444人(③、参考:③/①=5.5%)、

など、伝統産業が受け継がれ、それに加えて近代産業が興っています。

 

じゃあものづくり産業ばかりかというと、そういうわけでもなくて、

平成27年の国の調査「農林業センサス」によると、

農家数2,812戸、

15歳以上の販売農家世帯員数は7,188人(④、参考:④/①=4.7%)

です。

これらに加えて、サービス業や小売業で働いている方ももちろん多くいます。

 

つまり、高岡とは、

何か特定の産業に偏ったまちではなく、

食糧も作るし、製造もする、消費もできる、、、産業が共存しているまちなのではないでしょうか。

仮にまち全体で自動車産業だったり観光産業だったり、特定の産業に偏っていると、時代の変化でその産業が衰退した時に、まちも一緒に衰退していくことになります。今だと、人口減少でダブルパンチに。

特定の産業に偏っていないので、ある産業が打撃を受けても、それだけでまちがつぶれるわけではない、リスク分散がしやすいまちともいえます。

 

地勢的にも、

高岡市は赤線で囲った範囲です。大部分は平野ですが、市の中に、海から山まであります。中心からだと、30分で釣りからキャンプまで、30分でサーフィンからスノーボードまで楽しむことができます。

 

また、写真で見ると分かりやすいですが、

街中は町屋、住宅、問屋、商店が多いのに対し、郊外に行くに従って、農地が広がります。

 

 

食糧も作る、製造もする、消費もできる、、、経済が市内で完結できる。

海から山まで30分で行ける、、、、レジャーが多彩。

高岡のこの多様性は、まるで「小さな国」だと私は感じます。

 

加えて、高岡市は人の顔と顔がみえる、つながりあえる人口規模です。

さまざまな産業に関わる方が有機的にコラボレーションすることにより、新しい産業や商品ももっと生み出していけるはずです。

 

 

私は、「高岡を『ひとこと』で言うならば、まるで『小さな国』である!」と考えますが、

色んなご意見があろうかと思います。

みなさんの考える「ひとこと」も、お会いした時ぜひ教えてください!!